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貝殻が語る海|beta post

近年特に、海に放棄されたプラスチックゴミが問題になっていますよね。
もうずーっと前から言われていたことだけれど、実際何も対策してこなかった。そして今や魚の数よりゴミの数が多くなるという説もあったり。

そんな状況に「待った」をかけ、プロダクトを通して様々な問題について思考することを促そうとしているブランドがあります。


beta post

今年2019年AW、ED ROBERT JUDSONのコンセプトラインであるED ROBERT JUDSON βが、ブランド名を「beta post(ベータ ポスト)」として名称変更し、新たに立ち上がりました。
「観る人の思考を促すこと」をコンセプトに、プロダクトを通して問題提起をしていくブランド。

今シーズンでは、奄美大島の職人と共同開発した「ゴミと伝統工芸品」を合わせたプロダクトが展開されています。

手軽で安価に生産されるプラスチック製品をはじめとする大量生産大量消費の傍で"犠牲になるもの"を表現したシリーズ。モチーフとなるのは石、苔、木、獣などの自然と、手編み籠や昔ながらの手法で製造されるレザーは手作業や伝統を表している。

製作されたバッグやTシャツは、鹿児島県 奄美大島における国指定伝統工芸品「本場大島紬」の技術を応用した絹素材と、回収したレジ袋を掛け合わせた新素材が用いられています。
石や苔に見立てたレザープロダクトでは、環境汚染に対するメッセージを落とし込みデザインされています。


Mini Purse - Moss

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Mini Purse - Moss
¥27,000(税抜)

年月を経た苔のような質感のミニウォレット。
苔が生すのには長い年月がかかりますが、食べられてしまったり削れてしまったらまた一から。そう思えば、神社やお寺などの灯篭や屋根の上の苔が、より尊いもののように感じますね。


Half Wallet - Stone

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Half Wallet - Stone
¥37,000(税抜)

大きな古い石のような模様。象の肌のようにもみえます。
石も身近にありすぎて、有限であることをつい忘れてしまいがちですね。
でも、一度山を崩せば、次は何十万年後という単位でしか再興しません。


Half Wallet - Basket

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Half Wallet - Basket
¥37,000(税抜)

編み込みかごのようなエンボスを施されたレザーは、「伝統・工芸」「手編み・手作り」を想起させるようなデザイン。
今、手編みのカゴってどれくらい生産されているんでしょうか?どんどん機械にとって代わられて…。そして少なくなってしまった今になって、手編みのカゴのあったかさに気づくんですよね。
伝統・工芸・手業も、無くなってからでは遅いのに、気づけないことが多い。


Sakiori Eco Bag

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Sakiori Eco Bag
¥39,000(税抜) ※受注生産

このバッグは、「本場大島紬」の技術を応用し、横糸に回収したレジ袋を細く裂いた糸、縦糸にシルクを用いて手織りをした生地が用いられています。
少し前まで打ち捨てられていたようなビニール袋をここまで製品として成り立たせているのがすごい。まさに、購入が第一の目的ではなく、「考えるきっかけ」にしてもらうための製品ですね。


The Ocean as told by a Seashell

直訳すると、「貝殻によって語られた海」。
beta post 2019AWのコンセプトとして書かれている言葉です。

同時に、「貝殻で掬った海水は、少量ではあるものの非分解性のマイクロプラスチックを含み、汚染されています。今私たちは自分たちのライフスタイルを見直す必要があるだろう。」と記されています。

世の中はどんどん便利になっていくけれど、そこに犠牲があっては、「何をやってるんだか。」といった感じですよね。
beta postを通して、環境や生活について考え直すきっかけにしたいですね。



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