見出し画像

勝てるフラクタルの使い方


こんにちは、Trader INUIです。

この記事では、トレードで勝つために欠かすことのできない、
『フラクタル構造』について解説致します。

フラクタル構造はテクニカル分析の最重要ファクターの1つで、裁量トレードで勝つためには必ず必要な知識だと思います。

フラクタル構造を正しく理解することで、マルチタイムフレーム分析(MTF分析)ができるようになりますし、
波の内部構造が理解できれば、エントリーポイントや利確・損切りポイントがより明確になるだけでなく、ダマシを回避することもできます。

フラクタル構造を正しく理解し、今の分析レベルを一段アップさせましょう!

注意事項
・本記事は初心者・中級者向けに書いたものです。
・あくまでも私個人の見解と経験を元に作成しておりますので、参考にされる際はご注意ください。
・本記事の内容をトレード使われる際は、必ずご自身で検証されてから使われるようお願い致します。
 目次

1.フラクラル構造とは
2.相場におけるフラクタル構造の正しい捉え方
3.エリオット波動とフラクタル構造
4.まとめ

1.フラクタル構造とは

フラクタル構造とは、「部分が全体に相似している構造」のことを指します。

わかりやすく言うと、
小さな1つの構造が集まって、同じ形の大きな構造を作りだしているという事です。

このフラクタル構造は自然界にも多く存在します。
有名なのは雪の結晶ですね。

画像1

雪の結晶はフラクタル構造になっていて、一部分を拡大して見てもこの形になっています。

一見相場とは無関係に思えますが、
実はチャートもこのフラクタル構造出来ています。

では、相場におけるフラクタル構造とはどのようなものなのか次項で解説していきます。

2.相場におけるフラクタル構造の正しい捉え方

今まで十数名の方にトレードを教えて来ましたが、
フラクタル構造を使ってMTF分析をしているかを聞くと、
フラクタル構造の知識はあるけれど実際のトレードで意識した事はないと答える方がほとんどでした。
意外と皆さん意識して使われてない事に驚いたのですが、
深掘りして聞いてみると、相場におけるフラクタル構造に下記画像のようなイメージも持っていらっしゃる方がほとんどでした。

画像2

大きなダブルトップの中に小さなダブルトップが形成されていて、小さなダブルトップの中にも更に小さなダブルトップが存在する。
このようなイメージですね。

この捉え方ももちろん正解なのですが、
もう一つ理解しておいて欲しいことがあります。

それは、小さな波が大きな波を作っているということです。


画像5

上記画像はドル円1時間足です。
この5波部分の最後の波動を5分足で拡大すると下の画像のようになります。

画像3

これはドル円の5分足チャートにエリオット波動(後述)を書いてみました。
1時間足の画像と比べてみても似た構造になっているのがわかると思います。
同じような波動で構成されているのは前述の通りですね。
15分足で見るともう少し詰まって見えますが、内部構造がわかりやすいようにあえて5分足で表示してみました。
もうこの時点でわかる方もいると思いますが、
1時間足の波動を拡大し、5分足で波動を書いてみましたが、その波動の中にも更に小さな波が見えると思います。
青い線で書いた波動は、この小さな波たちが継続することで形成されています。

ちなみに小さな波の認識はこんな感じ。

画像4

どうでしょうか。
小さな波にもエリオット波動が引けていますね。

このように、小さな波が大きな波を作るということもフラクタル構造の重要な仕組みです。

では何故この考え方が大切なのかというと、

トレンドの継続・反転に関わらず、チャートの動きは全て小さな波から始まる

からです。

きっかけは上位足だとしても、
いち早くサインが現れるのは下位足であることがほとんどです。

ダウ理論の転換しても、プライスアクションのサインにしても、オシレーターのダイバージェンスにしても、
全て下位足から始まりますよね。

この考え方はMTF分析の核となる部分で、とっても重要です。

上位足で反転を判断するとエントリーは少し遅れてしまいますが、
下位足で上位足の反転を予測することによって、上位足での判断より勝率は劣るものの、トレンドの初動からエントリーすることが出来ますし、リスクリワードも良くなります。

具体的には、
1時間足のトレンドに対して5分足の反転を見たり、4時間足のトレンドに対して15分足の反転を見たりと言った感じです。
厳密に言うと波動の規模や支配波によっても見る時間足を変えるなど臨機応変な対応が必要となる場合もありますが、簡単に言ってしまえば上記例のような感じです。

まとめると、
私が考える、フラクタルを用いたトレードというのは、

フラクタルを使う=波動の内部構造を理解する

ということだと思っています。

これはエントリーだけでなく、利確や損切りにも使えますし、
さらに言うと全ての手法に使える知識だと思います。

大きな波を拡大すると同じような小さな波があるという考え方を持つと同時に、
小さな波が継続して同じような大きな波を作っているという考え方両方を理解して初めてフラクタルの知識があると言えると思います。

3.エリオット波動とフラクタル構造

フラクタル構造の説明で良く用いられるのが、エリオット波動です。

エリオット波動理論とフラクタル構造はとても相性が良いと言われますが、
そもそもエリオット波動理論の基本がフラクタル構造だと言えるでしょう。

ここでエリオット波動理論を詳しく説明してしまうと、
それだけで数記事のボリュームになってしまいますので、詳しい説明はここでは省略して簡単に解説していきます。

エリオット波動理論とは、
基本構造が推進5波,調整3波で構成された波動を1サイクルとして、継続して繰り返されると考えられた理論のことです。

先程の画像のように、
1つ波動の中にも副次波と呼ばれる小さな波があり、その小さな波が繰り返されることで1波動が形成されます。まさにフラクタル構造ですね。

よくTwitterで3-1とか、5-4とかって見かけないですか?
エリオット波動に詳しい方が、「今は3-1だから〜」みたいな感じで解説していますよね。

これは決して◯年◯組とか言う意味ではなくて、
3波の中の副次波1波,5波の中の副次波4波というように、
左側の数字がメインの波動、右側の数字がメインの波動の副次波を表しています。

つまりエリオット波動での細かな現在地を教えてくれているわけですね。


さて、
ここからがこの項目の本題になりますが、
メインの波動と副次波は同じ目標値に向かって進んでいることに気付かれた方はいらっしゃいましたでしょうか?

フラクタルのまとめで、
フラクタルを使う=波動の内部構造を理解する
と説明したと思うのですが、
これは具体的にどのような意味かと言うと、

メインの波動も副次波も同じ目標に向かって進んでいるのであれば、
副次波の目標値を計算することでメインの波動の目標値を同時に予測したり、メインの波動のおおよその目標値から副次波がどのような構成になるかを考えることができるわけです。

要は、利確・損切り・エントリーにおいて重要である現在の波動の目標値をより明確にすることができます。

メインの波動と副次波、両方の視点を持つことでエントリー・損切り・利確根拠をより確実にすることや、
メインの波動のみでは確認出来なかったサインを副次波から読み取ることでミスをしづらくなったりと、
トレードの正確性が格段に上がります。

ダウ理論の押し目や戻り目を予測する際に、
「フィボナッチ38.2〜61.8%のどこで押すか戻るかはわからないから数パターン波動をイメージしておくといい」と仰る素人講師のYouTube動画やサイトをたまに見かけますが、
MTF分析をして内部構造を確認すれば、
過去の重要な値幅を見たり、副次波の修正波にフィボナッチ当てたりと、ある程度押し戻りの位置は推測できます。

数パターン波動をイメージすることは大切ですが、
これほどまでに抽象的だとイメージするパターンが多すぎて困ってしまいますよね。

と、まぁ流石にこれは極端ですが、
でも内部構造を見れないと、得られる情報はかなり限られてしまうということは事実です。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

フラクタルがかなり重要なテクニカル分析のファクターだと言うことはご理解頂けたと思います。

今回はフラクタルに重点をおいて解説しましたが、
このフラクタル構造はどんな手法にも組み合わせることができます。

これを機会に、ご自身の手法と組み合わせて一度検証してみて下さい。


相場は知ってる者勝ちのマネーゲームです。
相場では知識や経験こそ力であり、勝つために最も必要なものです。
検証や研究を継続できれば、皆さん勝つことが出来るようになるはずです。一緒に頑張りましょう!

別途、個別でテクニカル分析のレクチャーも行ってあります。ご興味のある方はTwitterからお気軽にDMください。

これからもnoteやレクチャーを通して、皆さまのお手伝いが出来れば嬉しいです。

最後までお読み頂きありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?