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【毎週更新】城北忠明の今週のトレード戦略(=先出し相場予想!)

これは私が実際に行なっているトレード戦略です。(※取引を推奨するものではありません)大口の機関投資家の手口、テクニカル、ファンダメンタルズなど総合的に見て考察。最終的には私の相場観による需給判断です。一般的なニュースや情報はほとんど参考にしません(参考になりません)。始めた目的・理由については、最後に書いています。(その他、コラムも掲載)

(※先出しすることに意味があります。後出しで都合良く変更したくないので想定が外れてもそのまま残すようにしますが、単純に、考えが変わったり書き間違い・補足に関しては修正して書き直すことがあります)
・・・というわけで、“毎週日曜” に更新する形で、私の実際のトレードを履歴に残しておきます。
「投資の基本的な考え方(投資の結論)」についてはこちらにまとめました→
さらに具体的な手法を知りたい方には有料マニュアルあり→

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【7月1日(月)〜】 メインシナリオ


【7/1朝追記】週明け後の追記はしない方針ですが、大事な変更点があるので書いておきます。本文では“原油下落”と書いているのですが取り消します。そのため今週の戦略は「コモディティ全般買い」となります。(株はそこまでネガティブというわけではないのですが、どちらかと言えば下目線です)(←追記ここまで)

先週を振り返ってみれば、非常に好地合いの1週間だったと言えます。しかし、正直に言いますと、私はこの上昇に十分に乗ることができず、どちらかと言えば厳しい局面もありました。前回はこのように書いていました→
『ここからすぐに下落が始まるというよりは、今の需給からして「少し上がってから下がるシナリオ」の方が可能性が高いと考えています。仮に、ここからダウが再度 高値付近まで上がることがあれば、そこが下落の起点になるということでショートを狙いたいです』
“米国発のリスクオフ” というのが当初からの想定シナリオで、先週の米国株指数は「陰線」で終わりました。しかし、“日本株は相対的に強い” ということで、日経平均は以前より『39700円に向かう需給』『不可解な買い』が存在していると言ってきました。そのため、下がっても下がりきらない・・・となると、いずれどこかのタイミングで上抜けする可能性が高く、その場合にはそれなりの急騰になると考えていました。だからこそ予測が困難で、おそらく「上がってから下がる」というような曖昧な言い方しかできませんでした。(※“不可解な買い”の正体は「年金」でしょう。大口の仕掛けを無視して買ってくるので、最終的に大口が負けてショートカバーになったことになります)

そして、このような見立てだったからこそ積極的に買いを入れることはできず、株トレードに関してはかなり慎重になっていました。なるべくポジションを取らないようにしながらも “これは確実性が高い”と思えるものだけ小さく買っていくというようなスタンス。最大時と比べれば2割くらいの感覚でいました。しかし、それでも地合いが良すぎるため、自然に買いポジションが増えていき、日経39000円を超える頃には5割くらいのポジションサイズになっていました。39000円を超えればレンジを抜けて上昇するのはわかっていたのですが、その上昇タイミングになれば 私は早めに「降りること」を考え始めました。そのため、火曜日の39200円あたりで大部分を手仕舞いし、ほぼノーポジションに近い状態になっていたと思います。ですが、その後も相場は上昇し、日中高値39788円まで上昇しました。その時には再度 買いポジションが増えていたのですが、ここまでの大きな上昇幅を十分に取れたとは言えず、不満の残るトレードでした。
ただ、昨年の私であれば、“ここまで上がったから下がるだろう”という考えで、おそらくショートポジションを増やしていたと思います。(※昨年秋の下落想定局面で、ショートにこだわって踏み上げられた経験あり) 今回はショートはほぼ入れていないので、その点に関しては成長して改善できたと思います。
(※ちなみに高値39788円だったので、『39700円に向かう需給』については正解だったことになります。この需給読みをしていたのは38000円割れの時からなのですが、だからこそ逆に、ここまでの判断が非常に難しかったです。大口の手口もテクニカルも関係なし。チャートが下を向いても上昇の可能性を持ち続ける必要があり、上がるか下がるか最後までわかりませんでした)

さて、株はこのような感じで (プラスにはなっても)満足のいかない結果だったのですが、実際のところ、先週の私は株がメインではありませんでした。株は上がるか下がるかはっきり書けませんでしたが、先週、唯一「原油買い」だけ明確に書いていました。そこで、よくわからない株よりは確度の高い原油にベットしようと考え、実質「原油にほぼフルベット」のような状況でした。そのため、先週の私は、株が上がっても下がってもポジションサイズが小さいので大した影響はなく、それよりも原油の動きで振り回されていました。(=株口座の方でも、“円建て”で原油を大きく買っていたくらいです)
その原油ですが・・・先週の動きを振り返って考えると、非常に辛かったです。何度も乱高下を繰り返し、含み益になったと思うと翌朝には含み損になっていたり。ロットが大きいので含み損も大きくなり、それが24時間続くのを耐えるしかありませんでした。(=完全に下抜けすればあきらめるのですが、大きなレンジ継続だったため) その原油に加えてビットコインも下がっていましたし(※それは想定していましたが)、さらに、円安でゴールドが下がったタイミングでゴールドも大きく買ったのでした。この原油とゴールドで含み損を抱える時間が長く、これがかなり辛かったです。ゴールドに関しては、含み損から少しプラスに転じたところで我慢ができずに微益撤退。すると、その後に上抜けして急騰することになり、もう少し待っていれば何百万円も違ったのに・・・と悔やみながらも、とりあえず損失を免れただけでもありがたいと思うことにしました。
そして、メインの原油に関しては、金曜になってようやくレンジを完全に抜けることになり、無事に大きな利益になりました。(=大半は金曜に手仕舞い。残した一部も週明けには手仕舞いします) 株のことはこの後書きますが、先週の私のトレードは “原油次第”だったので、金曜の上昇で本当に助かりました。というわけで、この1週間を振り返ると、「株の大幅上昇に乗れず、金・原油の乱高下で苦しんだ1週間」というのが感想です。(結果的にはプラスでしたが)

大半の投資家にとって、先週の相場と言えば、株の大幅上昇に加えて「ドル円161円超え」が大きな出来事だったと思います。為替に関しては、私は週明け最初の軌道から “161円までは上がる”と見ていました。そのため、ドル円と豪ドル円をロングして、ドル円は161円で利確したのですが、豪ドルはまだ残っています。それ以外に、なんとなく南アフリカランド(ZAR)のロングをして、それも利益になったので利確しました。(※現在は豪ドル円ロングのみ。今買うなら「豪ドルかカナダドル」で考えていました)

それでは、株のことを細かく書いていきますが・・・ 確かに今の値動きだけ見れば強く見えるのですが、私の感覚としては「強いけれども本当は強くない」というような印象を受けます。(=オーバーシュート気味に無理に上げた感じ) 以前からの『39700円に向かう需給』で ここまでの上昇は想定できたのですが、逆に言うと、これ以上上げるためには “それ以外の需給要因”が必要になってきます。(=トリガーに達しても、これ以上のターゲット値にならない) ここから「売り手があきらめるほどの強い買い」が入るのかどうか?ちょうど7月月初ということで「ETFの換金売り」もあります。その押し目でどれだけ買いが入るのかが重要なのですが、現時点ではどうなるかわかりません。基本的には「個人が買いたくなれば下がり、売りたくなれば上がる」というように、“個人の考えの逆” で考えたいと思います。
(=目先の下落目標は39200-300円あたりです。本来なら金曜のザラ場最高値で指値が約定して先物ショートしていたのですが、ナイトで高値更新したためにカットしました。もしかすると、またショートを狙っていくかもしれません。そして、目標値まで下がれば買いたいです)

先週の相場を振り返ると、権利日特有の動きやリバランス、「半導体が強くて他が弱い」「半導体が弱くて他が強い」という日ごとの入れ替わりもありながら、それでも 小型株を買える場面は多かったかもしれません。私は再度、伊勢化学を買った場面があったり、電力はずっと空売りしていたり、半導体はあまり触りませんでしたが、三菱重工は相変わらず強く、主力の1つでした。あとは円安進行のため「インド株やオルカン」を “円建て”で保有したりもしていました。(※先ほど書いたように “円建て”で原油も) 1つ残念だったのは、前の週から持ち越していた「ELEMENTS」を大きめのロットで持っていたのですが、なかなか上がらなさそうだったので早めに手仕舞いしたところ、その後に材料が出て最終的には数十%も上昇することになりました。この大きな利益を取り逃したのは残念です。
あと、前回「商社を空売り」と書いていたのですが、その銘柄は「三井物産」でした。すると、月曜だったと思うのですが悪材料が出てきました。やはり 商社の中でも三井物産が特に下がっていたのには理由があるということです。いつも例に出すように、ここでも「チャートが先、材料が後」になります。
同様の話で、「ブックオフ」が悪材料で下げていましたので、そちらは下がった後に買いました。トレードの基本は、“悪材料で下げれば (止まったところで)逆張り買い” です。過去にも私はスシローの事件で下げた時には買いましたし、小林製薬の紅麹の時にも買いました。“大きく下がった安値を割ればロスカットすればいいだけ” なので、突発的な急落後はストップ位置が明確でエントリーがしやすいです。
(=ニュース(材料)で利益を出すには、その前からエントリーしておく必要があります。そのため、ニュースが出た後にエントリーするなら逆張りが基本。すべての材料は「知られたら (織り込めば)終わり」。ニュースや情報を元にトレードしていては遅いのです)
(※この内容とは関係ないですが、今現在スシローを空売りしています。商社に関しては今は買い転換という考えで、伊藤忠を買い保有。そう言えば、エネチェンジを空売りしたいと思っていたところ、気付いた時にはストップ安になっていました。下落の先読みはしていたのですが)

さて、先週は株に関してはそこまで積極的ではなかったわけですが、それでも金曜に大きく銘柄を入れ替えることにはなりました。具体的には、それまでは小型株も多かったのが、ここで小型株を手仕舞いして、金融セクター(銀行・証券・保険)が買いのメインに。インド株・オルカンも継続保有。(その他、個別でメタプラネット。理由は後述します) そして、飲食やテックを少しショートしました。(※買いが大半ですが、ポジション規模はかなり縮小) そして、この金曜の入れ替えが、今週の想定シナリオにも繋がるのですが・・・
今週の相場は、ここまでと違って「グロースは(どちらかと言えば)売り」と考えます。前回、「海外がグロースを買ってきているのでグロースが強い」と説明しました。それが2週連続で続いたことが確認できましたが、おそらく先週(3週目)もそうなのでしょう。(※投資主体別売買動向がわかるのは翌週になってから) ですが、この動きも3週間で一旦終わって「グロース買いのターンはここまで」と考えています。(=チャートを見ても 25日線タッチでちょうど良いタイミングです)

それでは、ここから今週の相場予想になるのですが・・・前回『今買うなら金よりも原油』と書いていて、それは正解でした。今回はこれが逆転することを想定し、今週に関しては「原油下落」で「金(ゴールド)買い」に入れ替えるつもりです。と同時に、ようやくここから「仮想通貨上昇」を考えます。前々から「仮想通貨は月末-月初に上昇」と言い続けており、だからこそ、ここまで含み損でも持ち続けてきました。(=もし今週上がらなければシナリオ破綻なので手仕舞いします)
つまり、今週に関しては「金と仮想通貨狙い」という戦略になります。株は引き続き、相場の転換点でリスクオフ警戒しているので、積極的には買いません。買うとしてもグロースよりはバリュー。イメージ的には「5月同様の相場を想定」です。(=TOPIX・半導体↑ グロース↓) なので “5月に上昇している銘柄を買って、下がってる銘柄を売るつもり” ですが、おそらく、また「ゴールド次第」という一週間になりそうです。(=先週が原油次第だったように。なお、5月相場では原油が下落する一方で、金以外の貴金属も上昇していたので「銀・プラチナ等」も買い検討します)
仮想通貨についてですが、前々からビットコインよりもイーサリアムの方が期待値が高いことはわかっていたのですが、コストを考慮してビットコインにしていました。そして、先週、個別株で「メタプラネット」を100円割れで買っています。詳細は調べて頂ければと思うのですが、この会社はビットコインを大量買いしており、“実質ビットコインと同じ動き” になります。そのため、ビットコインを買いたいけれども取引口座がないとか税金等が面倒と思われる人は、“メタプラネット買い” を検討しても良いと思います。(=こちらは株なので税金が安い) ただ、当たり前ですがビットコインが下がれば下がりますので、私も一時的に買っているだけです。(来週には売ります)

そして、この「金・仮想通貨買い」という戦略を考えた後に気づいたのですが・・・よく考えてみると、今週7/3はいよいよ “新紙幣の発行”があります。もしかすると、このあたりで金融(通貨)に関する何らかの動きがあるのかもしれません。ただ、先に言っておきますが、今週は金・仮想通貨買いでも、来週からは “売り”で考えています。何らかの要因で急騰すれば終わりということで、そのような局面が来れば早めに撤退するかもしれません。(=7/3の動きは重要)
この先、7月の相場に関しては、以前から繰り返してきたように「日本株が強く米国が弱い」という展開を想定します。今週はそこまで差が出ないと思いますが、来週以降、ダウが下落に転じれば強弱が出てきて、米国やコモディティから抜けた資金が日本株に向かうと考えています。
(※ダウの下落というのは、「最高値圏で上ヒゲをつけるか 完全に下抜け」が開始のサインです。ただ、ここから下落波動になったとしても、ジグザグで下げる形になりそうで、ショートで利益を取るのは難しいかもしれません。
為替に関しては、現在の上昇波では162円までを見ていて、その後に数円下がってから、次の上昇波で165円を目指すというイメージです)

ここまでの内容をまとめますと、現在は全体的にポジション縮小した上で金融セクターなど買い。為替は豪ドル円ロング中。(CFDで少し原油買いが残っていますが週明けに手仕舞い) 今週は “バリュー半導体買い・グロース売り”で5月同様の相場を想定。株は銘柄次第なので、それよりも「金(貴金属)・仮想通貨買い」をメインで狙うつもりです。

最後に・・・今回の内容は以上で、ここからは追加しておきたいことを書いておきます。
金曜にアメリカ大統領選の討論会の内容が話題になっていましたが、これに関してあれこれ考える前に、大前提として、今の世界の大きな流れを知っておくべきです。私は以前より「社会主義に向かう」という話をしていますが、そのためには資本主義の終焉が必要になるのですが、それに付随して「民主主義の終焉」も当然のことながら関係してきます。民主主義を終わらせるためには “頼りない政府・国家” にしていく必要があり、それが今の日本やアメリカだけでなく他の国々でも行われていることです。こうして各国が弱くなって様々な出来事が起こって混乱した後に “強いリーダー”が登場すれば、その人物を中心に世界がまとまることで “ワンワールドに向かう”というシナリオです。(AIも活用されるでしょう)
正直なところ、私自身はそんな都合良く簡単にはいかないと思っているのですが、それでも、人は陰謀でも何でも簡単に信じてしまうのでわかりません。(陰謀が事実になると、その事実を疑うことをやめてしまいます) 大事なのは、どんなメッセージでも鵜呑みにしないこと。ほぼすべての事柄において、大衆が信じていることの逆が正しいです。これからは、「正しいと思っていたものがそうではなかった」というように、多くのことがひっくり返るような展開も起こると思っています。
(※このページの下の方に、「【コラム】世の中の構造について 2023.10.22」も掲載しています)


【6月24日(月)〜】 メインシナリオ


「159円までの円安想定」「中小型中心に買い」「米国株・原油買い」と書いていた一週間ですが・・・実際に ドル円は159円に達して原油も大幅上昇したので、正解だったと言えるでしょう。TOPIXが弱かったので中小型株狙いも合っていたことになりますし、金もやはり下がりました(週足は陰線)。このように想定通りの展開ということで、為替・米国株・原油のトレードでは十分な利益になったのですが、残念ながら日本株のトレードではマイナスになってしまいました。
ただ、この株のマイナス分には “前週から持ち越しの損失”も含まれています。そして、もともとその買いポジションに対するヘッジは、前週の引け時点では入れていたのですが、ナイトで欧州不安の急落があったので、そこですべて利確したのでした。こうして週明けの段階ではヘッジショートがなくなった状態になっていたため、マイナススタートになったことに関しては仕方ありません。(=もしそのままヘッジを持ち越していれば、そこまでマイナススタートにならなかったと思います)
このように、スタート時点ですでに損失があったわけですが、それでも最初の方はかなりうまくトレードできていたと思います。スタート時の損失はすぐにほぼ取り戻し、週の前半ではプラスに転じました。(=重工、SBG、TDK、太陽誘電などが強かった印象。前回書いた三越伊勢丹の空売りも (早く手仕舞いしてしまったのですが)うまくいったことになります) ナスダックロング・原油ロングも成功して非常に順調だったのですが、問題は木曜夜~金曜の相場です。この間で日経300-400円幅くらいの激しい上下があり、明らかに強い買いが入っていると見て大きく買ったタイミングで狩られることになり、手痛い損失になりました。
(※重工やSBGを、押し目判断で大きく買った直後にロスカット。SBGは孫社長の自社株買い発言でまた1万円割れになり、同じタイミングで日経先物でも失敗し、非常に難しかったです。これで、強いのか弱いのかよくわからなくなってしまいました)

後半は特に細かい値動きを繰り返した1週間。週末を迎えた現時点で振り返っても、判断が難しくなっています。前回 『週の終わりには一旦手仕舞い』と書いていたように、本来であれば、ここでポジション縮小して売り買いも同程度にして終える予定でした。しかし、(週引けの前は)全体的に「不可解な買い」が入っている状況だったため、なかなか売り目線になることができず、また、空売りに適した銘柄もほとんど見つからなかったため、結局「買7売3(もしくは買6売4)」くらいで買いの方が多く残ってしまいました。日経先物は損失を繰り返してわからなくなったので触らず。原油は明確に上目線で継続中なので、原油に大きく買いを入れました。(その他、この円安局面での目減りを防ぐために一時的に「全世界株式(オルカン)」を買ったりしました)
半導体に関しては、先週は『買い転換』と書いていたように(日米ともに)前半は半導体銘柄を強気買いして、下げ始めたところでドテン売り。そのまま現在も売り保有中。買いは円安でも上がるグロース・中小型株が多く、売りは商社・半導体など。先週は電力・不動産を空売りする場面もあったりして、このように売り買いのセクターが入れ替わったのを見ると、相場の雰囲気がかなり変わったと感じます。
(=6月2週目からは海外もグロースを買ってきていますが、もしかすると数ヶ月ぶりのことかもしれません。だからグロースが強くなったわけで、これは私が「グロース買い」と言ったタイミングとぴったり一致しています)

さて、直近のAIによる激しい値動きだけでも難しいのですが、それだけでなく、ここからの予測難易度も高くなってきています。基本的には、前々から繰り返しているように、ここからがはっきり「リスクオフが始まる」という想定シナリオ。そして、そのリスクオフは “米国発”だと言っています。(=そのため日本株は相対的に強くなるということで、7月は日本株は強く米国株が弱い想定)
ところが、その米国市場の話をする場合において、“ダウとナスダックの動きがまったく異なる” のです。そのため、もしかすると米国リスクでダウが下がったとしても、ナスダックは下がらないという可能性があります。日経平均はその中間くらいになるのでしょうか。となると、「ダウ↓ ナスダック↑ 日経→」という感じで、イメージとしては「5月中盤から現在までの相場」ということになります。(=日経平均はずっとヨコヨコ) それでは、もしこのような相場状況になったとして、それはリスクオフなのかどうか?と考えてみると、実際には “銘柄による”ということになるのではないでしょうか。これまでよりは下方向になりそうですが、完全に下というより、「この1ヶ月で上がっている銘柄は買える可能性がある。逆に下がっている銘柄は売っていく」というような銘柄選定になりそうです。(=指数に関係なく動く銘柄を選ぶ)
(半導体に関しても、銘柄によって異なる動きになっています。前回「米国ビックテックが強すぎる」ということを書きましたが、要するに、それらに関連する日本企業なら強いということになります。例えば、最近は私は「ディスコ・SBG・村田」あたりを買うことが多く、逆に、現時点で「TOWA」「野村マイクロ」を空売りしています。(ソシオも空売りしていました)
ちなみに、それなら素直に「米国ビックテックを直接買うのが早い」という考えから、先日、米国株の投資資金を増やすことにしました。日本株の値動きは難しいので…)

・・・以上。振り返りとともに、現在のポジションと今後の見通しまで書きました。ここからは、それ以外の内容を追記していきます。
まずは為替について。先週は円安想定でしたので、クロス円ロングだけを考えており、先週から持ち越しでポンド円ロングを保有。それを利確した後にはユーロ円ロング。それをドル円が159円に達したあたりのタイミングで利確しました。
前回更新時点では「ドル円159円」と書いていたのを、途中で “159.5円が目標”に変更していたのですが、現時点ではその値も超えてしまったこともあり、新規ポジションは取っていません。今週以降、米国がリスクオフになればドルも下落するような気がしています。(※ただ、そうなるとナスダックが上がる可能性もあるので予測が難しくなっています。SOX指数も連動して下がれば、もう少し予測しやすいと思うのですが)
CFDでは、原油を大きく買い。今はそれくらいしか想定通りに動くものがなさそうだからです。ビットコインに関しては、先週下がりそうだったので一度ロスカットし、下げたところで再度買い直しています。(=買い自体は変更ありません。「月末-月初に上昇する」と考えて保有しているのですが、もしそのタイミングで上がらない場合はあきらめて撤退します。7月以降は下落想定だからです)
米国株は、先週前半は半導体上昇想定だったのでエヌビディア・アームなどを買って結構な利益が出たのですが、天井をつけたところで利確撤退しました。その後はテック系以外の銘柄をいくつか買っています。(=指数に影響せず上昇している銘柄ですが、米国も多くの銘柄が下がっているので (半導体テック以外だと)条件に合って買える銘柄が少ないです)

それでは、まとめますと・・・本来であれば今週からリスクオフで下落想定なのですが、まだ「買7売3」くらいで買い多め。「ダウ↓ ナスダック↑ 日経→」だとすれば、指数の予測は難しく “銘柄次第”としか言えません。「5月中盤から現在までの相場」をイメージして、「この1ヶ月で上がっている銘柄は買う・下がっている銘柄は売る」というような銘柄選定になりそうです。(=日米ともに、今は一部の銘柄が強いだけなので)
原油は買い継続。今買うなら、金よりも原油でしょう。(※金(ゴールド)は月末まで買いは待つつもりです。月末月初でビットコイン→金に乗り換えます)
どちらかと言えば、ここからすぐに下落が始まるというよりは、今の需給からして「少し上がってから下がるシナリオ」の方が可能性が高いと考えています。仮に、ここからダウが再度 高値付近まで上がることがあれば、そこが下落の起点になるということでショートを狙いたいです。(もしくは完全に下抜けしたタイミングです。SOX指数(半導体)・日経も同様の展開を考えます)

今回は、細かい予測が難しいので以上となります。米国が下がれば「市場全体がリスクオフ」になるのでしょうが、何度も言うように “日本株は相対的に強い”と思います。それでも、ここからは積極買いしていくよりは「降りていく(売っていく)」タイミングであり、日経平均の下落目標は36000円で考えています。
ドル円に関しては、ここから7月に向けて155円あたりまで下がった後、次は165円を目指す軌道を想定。そのタイミングでは再度リスクオンということで強気買い。結局、リスクオフも夏の間だけで、また株も上がることになるので、「夏枯れが良い押し目」になるのではないでしょうか。円安が進むので “買わなければいけない相場”ということです。(=ドル円の軌道を考えると8月には上がりそうなので、買い場は7月下旬でしょうか)

最後に・・・補足として追記しておきたいことを書きます。
前回書いた「伊勢化学」は、完全に大相場が終わった形になりました。(※先週はサンバイオも、バイオ株らしい急騰→急落で終わっています) どの銘柄でもそうですが、基本的に「初動」の上昇は狙うべきですが、一度大きな上昇が終わったのであれば、これ以上期待しても仕方がないので別の銘柄に目を向けるべきです。そして、このように大きく急騰する銘柄というのは “その後の急落とセット”なので、必ずストップ(逆指値)は入れておくことです。
すべてのトレードにおいて、「エントリーすればすぐにストップを入れること」をルール徹底しておけば大きな損失はないはずです。(私は1日1回確認してストップ変更しています) 本当に長期にわたって安定した結果を出したいのであれば、“トレードの鉄則”として必ず守るようにしましょう。(※「本当の投資」で書いた通りです


【6月17日(月)〜】 メインシナリオ


メジャーSQも日銀も無事に通過・・・ということで、私自身のトレードも “久しぶりに”何の問題もなく非常にうまくいった週になりました。(※金曜引け後に欧州発の下落がありましたが、そこは “押し目”という判断で、その時点で持っていたショートポジションを手仕舞いするタイミングになりました。今は米国市場が崩れない限り大丈夫だという認識です。詳しくは後述します)
先週、週明けの動きを見てすぐに感じたことが2つあり、それが「日経は39000円を超える」「米国指数は高値更新する」ということでした。もともと、先週の戦略で書いていたのが「金・仮想通貨・原油買い狙い」だったのですが、これはなぜかというと “金利が下がる”ということを想定したからです。また、先週は『グロースが買えるかもしれません』と書いていたのですが、その理由も 「金利が下がって米国株指数が上がる」という可能性を考えていたからでした。(=週末の段階では確信には至りませんでしたが、週明け直後の雰囲気を見て確信に変わりました)
そのため、私の先週の実際の戦略は、「基本的に “地合いは良い”という判断。ただし “SQ週ならではの動き(下落)”には警戒」という感じでした。地合いが良くてグロース(中小型株)が買えるのであれば、それは “実質リスクオン”です。三菱重工など 調子が良かった銘柄はたくさんありますが、一番は何と言っても「伊勢化学」。この銘柄は今の半値以下のところから何度も入っています。途中でストップにかかったりしているのでずっと保有ではありませんが、それでも一時期、一番大きい保有銘柄になっていた時もあります。(=値嵩株なので資金を入れやすいため) 最終的には300株しか残っていませんでしたが、それでもこの1週間だけでも50%近い急騰となり十分な利益になりました。これが週の前半のメインで、週の中盤では半導体・・というより、ほぼすべて「ディスコ」に集中させていました。(=こちらも単価が高いので大きな資金を入れることができます)

とりあえず日経平均の動きを振り返ってみると、週明けの月曜から上昇を開始して、翌朝には39000円を超えました。この動きは想定できたので日経先物も大きく買っており、目標値だった39300円付近で利確。これで完璧に天井を捉えることができ、次は「SQ値は39000円以下になる」のが明確だったのでプットオプションを買いました。(※同時期に米国指数も上がると考えており、中でも「ナスダック」が一番期待値が高いという判断で、週明けすぐに大きく買っていました) その天井をつけた後には “SQに向けて下落”ということでポジションを軽くし、実際にSQで安値をつければ、再び積極的に買い。上昇も下落もイメージ通りの展開になり、本当に久しぶりにうまく噛み合った週でした。(※金曜ナイトの展開については後ほど書きます)
そして、先週の相場で重要なのが、先ほど書いたように「グロースが買える」ということです。この数ヶ月間、下がり続けて手が出せなかったような銘柄を買うことができたわけですが、実際に「バリューが弱く↓ グロースが強い↑」というのが明確な週でした。(=前回に続いて「グロース上昇」は的中でしょうか?) そのため、最近までの相場とは真逆で「バリュー売り・グロース買い」というポートフォリオになったりしました。(=例えば、「NTT」は安値を割って下落推移しているのだから空売り継続。信用買い残も大きく、わかりやすいです。さすがに143円では止まると思いますが)

・・・というように、毎日の戦略がうまく噛み合ったことで連日プラス推移することができました。何度も書いていることですが、“毎日プラス推移させること” が私にとっての理想のトレードなので、これを達成できたことで大満足の1週間です。
ただ、もちろん100%想定通りというわけではありません。予定していた「金・仮想通貨・原油買い」に関しては、イメージ通りにはいかなかった部分もあります。金(ゴールド)は、1回目利確、2回目損切り、3回目大きな利益、4回目は微益という結果に。こんな細かい取引をしなくても普通に上がってくれると思っていたのですが、指標や日銀もあって簡単にはいきませんでした。仮想通貨は、ビットコインを買いましたが、まだ含み損状態。ただ、これは時間軸が他よりも長めなので、今週以降に上昇するシナリオで「今月末までに高値更新する」展開を待っています。高値更新したところが利確撤退タイミングです。(=来月はまた下がると考えているため) 原油に関しては、途中までうまくいっていたのですが、最終的にロスカットで終わりました。ただ、原油に関しても上がるのは今週以降で考えているので、再度また買うつもりです。(※金も原油も、週足はしっかり陽線だったので上昇予想は正解です)

さて、ここまでが金曜の引けまでの取引なのですが、引け後からは欧州不安による下落が始まりました。これに関しては、特に気にしていません。冒頭でも書いたように、今のマーケットは “米国が堅調であれば” 問題がないからです。(=先に言っておきますと、「今週も米国は堅調だからリスクオン。来週以降は米国が下がり始めるからリスクオフ」というのが大まかなシナリオ想定です)
ここから少し説明が難しくなるのですが・・・欧州のことは想定していなくても、金曜の引け時点で「週明けまでに(上がった分は)一旦下がる」という想定をしていたので、ショートポジションを持って終えていました。(=具体的には「日経ショート」「ダウショート」「ドル円ショート」「金ロング」) これはそのまま週明けまで持ち越すつもりだったのですが、ナイトの欧州時間に入ってすぐのタイミングで早速下がったのです。その下落で注視していたのは、「ダウがどこで止まるか」です。ダウが止まれば下落は終了という判断で、先ほど書いたショートポジションはすべて手仕舞いしました。そこが “押し目”ということでドテン買いしても良いポイントになるのですが、日本株の方で買いポジションが多かったこともあって、ここでは株指数には手を出さず「ポンド円ロング」だけしました。25日線タッチで良い買い場だったと思います。(=現在含み益)
なお、直近の欧州株の動きに関しては一切見ていなかったのですが、もし事前にチェックしていれば、今回の下落軌道は予測が可能でした。(つまり、チャートが先で、材料は後ということ) 欧州から資金が抜ければ、それが日本株に向かう可能性もあるので、この問題自体は (株トレードをする上では)そこまで気にすることではない というのが私の見解です。

以上が振り返りとなりますが、為替のことをここで追記します。
当初は「6月は円高」で考えていたこともあり、どこかでドル円ショートしようと「157.7円」を天井想定して指値だけ入れていました。週明け最初の上昇が157.4円あたりで止まったので、指値にかからず残念に思っていたのですが、日銀後に再上昇したことで約定。約定した後は「158円超え」でストップを入れていたところ、そこでロスカットにかかって終わってしまいました。(その後、下がり始めたので再度ドル円ショートしたのですが、ナイトの下落タイミングで利確撤退しました) この158円超えによって想定軌道が変わったことになるため、次のドル円は「159円が目標」となります。つまり、次は159円がショートしたいポイントです(今のところ)。そして、もともと「今週からリスクオン」の想定だったのと、ちょうど良い押し目が来たこともあって、金曜ナイトの下落時に「ポンド円ロング」しています。(先ほど記載の通り)

それでは、金曜引け時点で、どのようなポートフォリオで終えたのか?・・・ということを書く前に、今後の相場に関する全体のイメージを書いておこうと思います。前回更新の時点では、「リスクオフになるかどうかの見極め」だったり、曖昧な判断を書いていました。それでは、今週はというと、(すでに上記でも書きましたが)「SQ・日銀を終えたことでリスクオンになる」と考えています。ちょうど “先週と同様の雰囲気”を想定していることもあり、引き続き「グロース(中小型株)も買える」と見ています。しかし、全体的には前回『6月中盤から7月が下落期間』と書いていたように、この後 “7月に向けては下がる”というのが想定シナリオです。そして、この7月に下がる要因になるのはあくまで米国であって、「ダウ下落」がリスクオフに転じる起点になると考えています。ただ、半導体が強ければナスダックや日経平均はそこまで下がらない可能性もあり、その点が複雑なので、指数に関しては一概には言えないかもしれません。いずれにしても、そのリスクは来週以降の話なので、とりあえず「今週に関してはリスクオン(週の終わりには一旦手仕舞い)」とだけ書いておきます。(※来週以降の話は、今書いてもややこしくなるので次回書くことにします)

・・・さて、なぜ全体の流れを先に書いたのかというと、それを書いておかないと、上がると考えているのか下がると考えているのか混乱させてしまいそうだからです。
あくまで今週限定のことを言うなら「リスクオン」です。これを前提とした上で書くのですが、この週末の現時点でいうと、そのようなポジションにはなっていません。買いがメインなのは間違いないのですが、今買っている銘柄は “指数と逆行しているような銘柄”ばかり。ここで説明が難しくなるのですが・・先週も 「指数が下がっても、8割の銘柄が上昇」という局面があったりして、今は必ずしも指数と地合いが一致しないと考えているのです。金曜引け時点では「日銀通過後に上げた分は下がる」と考えていたので、指数に関しては「一旦 下目線」。それでも「株は買い」という、少々説明が難しい状況です。(=需給(資金の流れ)だけを見れば強いのですが、指数の方は36000円のプットが狙われるでしょう。それでも、どこかのタイミングで39500円は超えるとも考えられ、このあたりの判定が困難です)
私の現在の保有銘柄を見ると、「大型ではなく中小型株ばかり」になっており、ディフェンシブなインフレ銘柄という感じです(エネルギー等)。「買7売3」くらいの割合で、売りは一部の半導体やテック等。個別では「三越伊勢丹」が天井をつけたと判断して空売りしていたりします。(なぜか円安なのに下がっています)
(※金曜引け時点では、それ以外に「日経ショート」「ダウショート」「ドル円ショート」「金ロング」でしたが、前述した通り、ナイトの下落ですべて手仕舞い。その後は「ポンド円ロング」だけ新規で入れています)
ただし、これは “この週末限定のポジション”になる可能性があり、週明けからは再び「普通にリスクオン」と考えて、先週強かった中小型株を中心に積極的に買っていくことになると思います。(=先週同様の雰囲気を想定。半導体は買い転換) ナイトの終値の位置から見ても、ちょうど押し目買いに最適なポイントです。日本株以外でも米国株や原油を買っていきたいですが、1つ先週と異なるのは、今週は円安想定なので「金(ゴールド)は下目線」になります。
(※仮想通貨に関しては月末までの高値更新待ち。そして、前述した理由で、日経平均の動きはあまり重要視しません。日経の上下に関係なく、米国が堅調なら買い判定とします)

以上。まとめると、「今週は先週同様の雰囲気でリスクオン、来週以降はリスクオフ」というのが全体の想定。おそらく金曜には買いポジションを縮小して翌週に備えると思います。今のマーケットは米国市場次第であり、米国市場がこのように動く(7月に向けて下落)と考えているからです。(=欧州の下げは “押し目”でも、米国が下げれば “押し目”では済みません。ただ、その時には、日本株は相対で強い状態になるとは思います)
・・・ちなみに、それ以降の長期ではどのように考えているのかというと、「秋には今以上に上がる」と見ています。現時点で “大暴落”するような予兆はまったく見られないからです。まずは年始からの上昇が終わり、夏枯れ相場に入って少し調整すれば、そこはまた「中長期の買い場」になると思います。そして、もしかすると、今年の相場はそのまま堅調に推移して終わるかもしれません。それだけ米国のビッグテックが安定して強いからです。(=金利に関係なく業績期待による買い) そう言えば、「エヌビディアがダウに採用される?」というような話が出ていますが、もしそうなれば、ますます米国株指数は崩れにくくなり、もはやインデックス買いだけしておけば安定的に資産を増やせるのかもしれません。
(※一方で、日本の指数では「高配当50」の変更が気になります。メガバンクが外れてアステラスなどが入るのはどうなのでしょうか。このように、同じ指数でも、構成銘柄が変わると性質が変わるので注意が必要です)


【6月10日(月)〜】 メインシナリオ


前回は「コモディティの終わり(5/20)」+「株の終わり(5/29)」=「年始からの上昇相場が終わり」ということで、“実際にリスクオフになるかどうかを見極める”と言っていましたが・・・ それでは、実際どうだったのかというと、やはり日経39000円は超えないので強くはない。しかし、それなら下がるのか?と言うと、大きく下げるほど弱くもない。そして、最終日となる金曜は「日中値幅186円=今年最小」「プライム売買代金は今年2番目の低水準」とのことで、この事実が示すように “動きがなく特徴のない相場”でした。(※金曜夜に雇用統計がありましたので、その警戒もあります)
私の1週間のトレードを振り返っても、買いが多くなる日もあれば売りが多くなる日もあり、日経を買う日もあれば売る日もあり、金融・半導体・グロース、それぞれを買う日もあれば売る日もあり・・・“1週間のトレード”の内容を一言でまとめることもできません。日によっては、注目して大きく買っていた銘柄もあるのですが、もう手放したりして、それも今書いたところで意味がありません。
それでも、一応印象に残ったトレードとして書いておくとすれば、以前より半導体をショートし続けていた中に「レーザーテック」は含まれていたので、それは大きな利益になりました。(=スコーピオンキャピタルの空売りレポートによる急落。ただ、私はその内容自体は確認しておらず、チャート判断で200日線タッチではさすがに手仕舞いしました。ちなみにレーザーテックは私が今までで一番累計利益を出している銘柄で、相性が良いと思っています) また、逆にファンドによる買い(エリオット)で上昇した「ソフトバンクG」。これは突然の急騰に気がついたので、上昇理由を調べるよりも先にとりあえず大きく買って、その後決済しました。
微益・微損を繰り返す中でも、たまにこのように大きなプラスになるものもあったので、先週の株トレードは多少プラス収支だったのですが・・・実は、株以外では失敗。特に、金を最大限に大きく買ったのが下落して大損失になり、トータルでは損失の方が上回る週になりました。

他には、「インド株」を少し買いました。これは「急落をほぼ全戻ししたところからの買い」なのですが、実は、それが確度の高いタイミングだったりします。(=途中で折り返す場合は、まだ再下落の可能性が高いです。しかし、大きく戻したということは、通常の上昇よりも “それだけ強い”という証拠なので、そこはエントリーすべきポイントです。“強い急流を押し返すためには通常以上の力が必要になる” と考えれば、反発の強さがイメージできると思います。株でもFXでも、全戻ししそうなタイミングは積極的に狙うと良いでしょう)
この流れで他のCFDのことも書いておくと、雇用統計前後で「ダウショート」「原油ロング」しました。(※“金ロング”はこのタイミングでロスカットになりました) ただ、どちらも伸びなさそうなので、週明けには撤退すると思います。

・・・一週間を通しても全般的に一貫性のない相場だったので、特に書くことがありません。ただ、前回書いた内容に対して正しく修正しておかないといけないことがあるのですが、それは何かというと、「リスクオフにもならなさそう」ということです。
というのも、これだけ雰囲気が悪くなっても下方向への仕掛けがまったく入ってこないのです。ここで大口が下落を狙わないのであれば、日経35000円までの調整シナリオはあり得ません。5月相場では「上昇を期待したのに上がらない結果」だったわけですが、このままいくと、6月相場は「下落を期待しても下がらない結果」で終わるかもしれません。上昇想定局面で上がらず、下落想定局面で下がらないのだとすれば、それは「結局レンジ」という一番つまらないことになりそうです。

当初の予定では、各市場の相関と想定軌道から考えて「下落相場が始まる」と考えていたのですが、不思議なくらい、そんな雰囲気になりません。上がれば下がるを繰り返すだけで、ほとんど動かない掴みどころのない相場が続きます。この週末の現時点で言えば、「雇用統計を終えたこともあり、一旦上がるのでは?」と思うほどです。(※今週はメジャーSQですが、上も下も可能性があるのでよくわかりません)
このような相場状況なので、私自身も本来なら売りを増やしていく予定なのに買いをやめるわけにはいかず、強い銘柄はしっかり買いを入れることになりました。今の私のポジションを見ると、別に調整したつもりはないのですが “売り買い同程度”で終わっています。特に金曜はグロースが上がった日だったこともあり、“グロースの売りを増やして終わった”という感じです。
(※全体としては「インフレ想定」のポートフォリオなので、雇用統計の結果的にはおそらく正解になりそうです。先週はグロースが上がる場面もあったので買いで入った個人も多いかもしれませんが、私は一時的な上昇でしかないと思ったので手を出さず、売りを増やしたということです。ただ、今週はまたグロースが買えるかもしれません)

さて、これ以上 振り返って説明することもないので、「今週の戦略」を書きたいと思います。
基本的には先週のような相場が続きそうで、株に関しては引き続きニュートラルで考えています。(どこかで上昇もすると思いますが)指数は非常に手を出しにくい形なので、「個別の方で明確な上昇銘柄を買って、下落銘柄を売る」。もし可能性があるとすれば「金と仮想通貨」で、そろそろ良い買い場なので大きく買いたいと思っています。(=株よりはわかりやすいです) 原油は今週は弱いと見ているのですが、来週以降上がると考えているので、もしかすると今週末までに買いを入れるかもしれません。まとめると、「株はニュートラルでも、金・仮想通貨(下がれば原油)の買いを狙う」ということです。少なくとも、前回更新時(1週間前)よりは上目線になっています。

前回、『今年初めてのリスクオフ局面が始まる』と大げさなことを書いてしまったのですが、一番想定外なのは、米国が意外と強いということです。何度も言ってきたように、リスクオフというのは“米国発”の話なので 米国市場が崩れるのを待っているのですが、崩れません。ただ、今週はそこまで動かなかったとしても「6月中盤から7月が下落期間」で考えているので、“来週からが本番”と考えるようにします。ですので、前回も書いたように 夏にかけて「降りていく(売っていく)」という予定です。
最後に、為替に関しては、以前「6月は円高(150円目標)」と書いていました。しかし、一方的に円高になるのではなく適度にリバウンドしながら切り下げるような軌道になると思うので、トレードは簡単ではないと思います。(※2-3円下がれば1-2円上がるようなイメージ) 私も先週はクロス円では取引しておらず、クロス円以外の通貨ペアでいくつか取引していました。(若干プラス)

以上。あまり面白味のない相場で書くこともないのですが、大きな上げも下げもなく、このまま夏枯れになっていきそうです。ただ、自動車業界・レーザーテック・UFJ銀行と、事実がどうであれ “不正”のようなニュースが続くのは雰囲気が良くありません。ただでさえチャンスが少ない時期に、無理なトレードをして損失を膨らませることだけはしないようにしましょう。(私自身も先週は損したので気をつけます) 明確に下抜け判断できた場合に限り、積極的に売りを狙っていこうと思います。(それまではニュートラルで買いも入れます)


【6月3日(月)〜】 メインシナリオ


「最後の上昇になる」と言っていた1週間が終わりましたが・・・日経平均は「1500円垂直下げの後に1000円以上リバウンド」という恐ろしい相場でした。この相場を私は全力で買い向かっており、先物の口座は飛ばしてもいい覚悟で最大限の買いを建てていたところ、なんと一時 “追証”にまでなりました。それを最終日の上昇のおかげで何とか首の皮一枚で助かったという感じです。(※もちろん先物口座は資金の一部でしかないのですが、過去最大級の危機でした) そして、“全力買い”と考えていたのはあくまで先週の間だけのことなので、週の終わり(金曜引け)で大半のポジションを清算し、今は落ち着いた気持ちで週末を迎えています。私はどんな失敗であっても正直に書くつもりですが、ただただ一安心しているのが本音です。

それでは、なぜ私がここまで買いにこだわっていたのかなど、詳しく書いていきたいのですが、その前に1つ確認しておきたいのが、日経平均はそのような状況でも、「TOPIXとグロースは強く、週足は陽線で終わった」という事実です。(※日経平均も、金曜ナイトを含めると陽線です) 前回書いていたのは、『“グロースも含めた”マーケット全体の上昇』ということでした。これまでは一貫して “グロースは買えない(下がる)”と言い続けていた中で、先週だけが例外的に「グロース上昇」とはっきり書いたことに関しては大正解で、この相場観は合っていたことになります。(=この2ヶ月間でグロースが明確に上がったのは “先週だけ”なので、かなり的確な予測だと言えるでしょう。要するに “半導体が弱かっただけ”ということで、実際、私は全体で強気買いポジションであっても、個別で半導体は空売り継続していました) 日本株自体の強さはTOPIXを見た方が正確なので、週単位で見れば先週の地合いは良かったということになり、私の株のトレードも十分にプラスで終わっています。
私自身はそこまでグロース株には手を出してなかったのですが(途中でストップ高はあった気がしますが)、メインの電力株は強かった印象です。また、以前、一番大きく買っている銘柄として書いた「三井住友」も好調で、大幅上昇してくれました。(※大型株は資金を入れることができるので、大型が上昇してくれるのはありがたいです。三井住友は他のメガバンクと比べて明らかに強かったので、他の銀行を買うくらいなら三井住友に集中させるのが良いという考えで大きく買っていました。あとは千葉銀行などの地銀もそれなりに買っていました)

先々週が「コモディティの終わり(=ピークになる)」だとすれば、先週が「株の終わり(=ピークになる)」というのが、当初からの見立てになります。それでは、私が先週の相場をどう考えていたのかを振り返っていきたいのですが、実は私が一番期待していたのは、金利差からの「円キャリートレードの巻き戻し」です。これは為替(特に豪ドル)との相関を見ながら感じており、この資金が日本株に向かうことで日経は最低でも1000円幅、最大なら2000円幅急騰の可能性があると考えていました。(※水曜に大幅下落した後でも、目先の目標では38600円が狙えると思っていましたし、最終的には39700円も可能な需給判断だったので、この期待値を考えれば、数百円下がったとしても強気買いを止めることはできませんでした) だからこそ、先週は他のどのマーケットよりも日本市場だけ集中して見ており、米国市場の動きはほぼ見ていませんでした。CFDのポジションもすべて「日経225ロング」のみに張っていたのですが、それでもなかなか上値が重い印象が続いていました。抵抗ライン付近になると明らかにAIアルゴの売りが出てくるのがわかります。ですので、まずは「個人の買いを投げさせる展開になるだろう」というところまでは読んでいました。それでも、その仕掛けがどこまで続くのかは売りの総量を見なければわからないので、「下がればロスカットして再度買い」を繰り返しながら買い下がっていくしかありません。しかし、思ったよりもこれが厳しい展開になってしまい、まさか1500円幅も一直線に下がるとは思いませんでした。「底だと思って買っても、底ではない」ということを3回は繰り返し、その時点でかなりの損失になっていました。たった1日の大負けで “1ヶ月分の大損失(今月マイ転)” も覚悟していたのですが・・・金曜の上昇である程度取り戻すことができ、個別株の強い上昇のおかげもあって、なんとか助かったという感じです。

さて、私がこのように買いにこだわる際に意識していたポイントは、「売りの総量と個人の雰囲気」です。どれだけ個人が買おうとしているか?個人が買い続ける限りは、アルゴによる売りが発生します。この個人の投げが一通り終わるタイミング=売りが減るタイミングを待つことで、確信を持って買うことができます。これはテクニカルだけでは判断できないことで、むしろテクニカル(チャート)だけを見れば、明らかに下がりそうな形を作り出すのがAIです。そうすることで、個人(=買い手)がいなくなるまで投げさせます。だからこそ、いつも言うように結局は「個人のポジションと逆を取る」というのが正しいトレードになります。
(=トレードにおいて一番確実性が高いのが、「多くの人が損切りするポイントを狙うこと」です。(本当の投資も参考→) もちろん自分自身がそのポイントでストップにかかることもあるのですが、それがダマシで反発が確認できるのであれば、再度エントリーすればいいだけです)
金曜の相場はグロースが大きく上昇したことからわかるように、個人が一斉に買い出動したような雰囲気です。MSCIリバランスという月末特有の需給もあるでしょう。(=引け1分で1日分の売買代金が発生) どちらにせよ “個人が買えば終わり”ということで、金曜引けで大半のポジションは清算しました。今のところ「先週が株の終わり(=ピークになる)」と考えているので、あとは下落相場に突入していくと見ています。本来であれば、39700円までの上昇を期待していて、需給を見てもその可能性があったのですが、米国市場の低迷も影響したと思っています。セールスフォースの決算(20%下落)でダウが急落したのはタイミングが悪かったです。もし米国市場が堅調であれば、日経もあれほど崩れることがなかったと思うのですが、これも相場なので仕方ありません。39700円に向かう需給が今後どのように変化するのかわかりませんが(どこかで上昇するのかもしれませんが)、とりあえず私の想定としては、これで「年始から続いた上昇相場は終了」という見立てです。そして、日経平均35000円への下落を想定。おそらく、そのまま夏枯れ相場に入るので、しばらくは積極的な買いはしないつもりです。

「コモディティの終わり」+「株の終わり」=「年始からの上昇相場が終わり」ということで、想定通りに進むのであれば、ここから完全に「リスクオフ」になります。新NISAなどで利益が出たという人も、その利益を減らしていくフェーズに入るのではないでしょうか。金利は上昇、S&P500やオルカンも下落トレンドに入ると思います。年始からの上昇が長く強く続いた分、調整はしばらく続くということで、“株は当分買えない”と考えた方が良いでしょう。もし買うとすればコモディティになってくると思うのですが、“今週” に関して言えば、まだ実際にリスクオフになるかどうかの見極めが必要になります。(金曜ナイトの強さを見ると、まだ需給は上向きなので上昇するかもしれません) 明確に下がり始めてから株は売りで入るとして、コモディティの買いを考えるのは、“実際に株が下がった後”で良いと思っています。(それまでは一時的(短期)には上がったとしても、株が下がる場面ではコモディティも釣られて下がると思います) タイミングとしては6月中旬頃になるかもしれませんが、株が下げ止まった後は、前回解説したように「原油・仮想通貨買い」をメインに考えています。(あとは食料関連も) 特に原油に関しては、ここまで上がらなかった分、上昇余地は非常に大きくなると思います。(=まさにスタグフレーションシナリオです)

さて、ある程度、ここまでで書いてしまいました。あとは細かいことをメモ代わりに書いておきますが、先週の月曜で覚えているのが、銀をロングして、その後ドテンショートして、どちらも大きな利益になりました。(=先々週で “コモディティの天井はつけた”という考えなのですが、大きく下げた分の戻りは大きくなるということで、銀の反発の戻りを狙って短期ロングしました。そして、上値に達したのでまたショートということです) CFDでは金ショートもしており、それを利確した後はまた日経225をロング。このように、先物でもCFDでも とにかく “日経買いにフルベットしていた”という感じです。(他の指数は見てもいませんでした)
為替に関しては 注文は入れたと思うのですが、約定せずに終わったので、結果的にノートレードでした。(ポンドなど狙いでした) 仮想通貨も、イーサリアムの買い検討くらいはしたのですが、結局取引せず。まとめると、やはりそれだけ “日本株に集中”していたということになります。そんな日経買いは、目先の目標値だった38600円に指値を入れておいてすべて撤退しました。ポジションがなくなったその後の金曜ナイトでは、もう一度日経ロング、他にはダウロング・原油ショートを入れて、すべて利確で終わることができました。
この1週間の推移をまとめると、大勝ちの後に大損し、その後にまた取り戻して、なんとかプラスで終われて助かったという感じです。また、これで5月相場が終わったので1ヶ月単位でも振り返ってみると、信用枠・先物含めてポジションが最大限に大きかったのでボラが大きくなり、下手すると1日でマイ転するくらい激くて疲れました。この後の6月以降はポジションを落として、「ただ売っていく(降りていく)だけでいい」と考えているので比較的楽だと思っています。(そして、下げ止まればコモディティ買い)

現時点のポジションに関して改めて書いておくと、全体的には大幅に縮小。週明け以降の指数は下目線なのですが、まだ完全に需給が弱いわけではないので、“5月に上昇が続いた銘柄” だけ買いで残しています。指数の下げに関係なく上昇してきた銘柄になるからです。(※基本は金利上昇なので「高配当ETF」が指数をアウトパフォームしていたりします) そして、その買いを相殺するような感じで空売りも入れて、売り買い比率はやや買いが多い程度に調整しています。(=売りは半導体・テック系。買いは金融・電力など。電力は関西・東北のみ残りました) CFD・FX・米国株はノーポジションで非常に身軽な状態です。
そして、この週明けからは6月相場ということで、下落トレンドに入ったものから順番に売りを増やしていく予定です。(=日経38000円を割れば本格的に売りがメインに。米国株指数も5/31の安値を割ればショート。短期であれば金を買う場面があるかもしれません) 今後のイメージとしては「3月中旬から4月の下落相場」のような雰囲気を想定しています。(=その期間に上がっている銘柄を買って、下がっている銘柄を売る予定) その間、日経平均は4200円幅の下落でした。もし5月の高値からそれくらい調整することを考えてみると、当初予定していた35000円あたりが目標値になるので、ターゲットとしてちょうど良いのではないでしょうか。(※あくまで大まかなイメージです)
その時が来るまでは大きなポジションを取るのは控え、資金量を抑えながら参加することにします。ここからは “増やすよりも減らさないための戦略”が大事です。そして、このような想定シナリオから、今後の世の中がどうなるのか推測できるのではないでしょうか。年始から続いたような強いバブル相場の雰囲気は、一旦忘れた方が良いでしょう。“今年初めてのリスクオフ局面” が始まるということです。




(以前の記事)

※2022年7月より開始しましたが、記事が長くなりましたので、以前の分は別途こちらで保存することにします→



過去のコラム

コラム的な内容も(思いつけば)書いていこうと考えています。以下は、これまでに書いたコラムです。

【コラム】 金利と金(ゴールド)について 2022.12.5

まだまだ初心者の方も多いようなので基本的なことから書きますが、相場において一番重要なのが金利です。これは絶対に理解しておいて下さい。どんな材料やストーリー、そして、業績よりも金利の方が重要です。金利がマーケットを動かして景気を生み出すからです。(※ちなみに金利の次に大事なのが業績です。材料や将来性などのストーリーはその次ですので、そのような方向に資金が向かうのはお金が余っている時のみです。ストーリーで押し上げる仮想通貨やハイグロースなどは、低金利でお金が余っていなければ資金が向かいません。また、一度バブルとなった市場(銘柄)には当分資金が向かわないことも知っておいて下さい)
ここで言う金利というのは基本的に「米長期金利(米国債10年利回り)」のことを指しますが、金利自体を見ていなくてもドルの動きでもわかるとは思います。(=米金利が上がればドルが上がる) ただ、私個人的には、最近はゴールドの動きで市場の金利を判断していたりします。(=金利が上がればゴールドが下がる) 仮想通貨が人気の時は仮想通貨にも資金分散されてわかりにくかったのですが、今はそうではないので、それならゴールドを見る方が為替よりノイズが少ないと感じるからです。(※最近は為替介入などで為替の動きがおかしなこともあり)
あとは “コラム”ということで参考までに書いておきますが、金価格というのはロンドンで決められるものです。つまり、世界中の人が価値を信じる金価格を支配しているからこそ、シティ・オブ・ロンドンが本当の金融の中心なのです。(表向きはウォール街でも) また、世界のマネーのほとんどがオフショア資金だと言われていますが、そんなタックスヘイブンを植民地に作っていったのもイギリス。王族が世界の表舞台から消えると同時に、これをすることが世界大戦を起こす目的の1つでした。(それ以外の目的はユダヤ人のための国家を作ること)
金に対する安全資産神話もありますが、私はそういう話も(歴史と同様)作られたものだと思っています。私は何も信じることなく、上がるなら買って下がるなら売るだけですが、何が安全資産かを考えるよりも円ベースで良いので“資産額を増やすことだけ”にフォーカスすれば良いのではないでしょうか。上がる資産は状況によって変わります。金が上がるとすればリセッション(景気後退)になった後です。(でも、リセッション入りした時は株の長期投資タイミングでもあります。金が先に上がってから株が上がります)

【コラム】 食糧危機について 2022.12.12

前回より、たまに“コラム”を書いていくことをお伝えしました。今週のコラムとしては、「食糧危機」について書いておきたいと思います。
私は陰謀系の内容はすべて“話半分”でしか聞きませんが、その中でも食糧危機はよく聞く話の1つです。(経済雑誌の表紙になっているのも見かけました) しかし、私は、食糧危機のことは皆さんに一度も言ったことがありません。というのも、このようなセンセーショナルな情報が、間違った投資を誘発することになるからです。(※ちなみに今年に限ったことではなく、昨年や一昨年にも食糧危機の話はありました)
投資家の考え方としては、このような話を聞いた場合には “これからその市場を盛り上げたいのだろう”と考えるだけで、入るタイミングと出るタイミングを同時に考えることにします。(つまり、いつからいつまでそのシナリオが続くのか?です) そして、夏前の段階で私が考えた結果、「コモディティを買うなら8月中旬から10月」と言ったわけです。今チャートを見てみると、ほぼ完璧に合っていたのではないでしょうか。(そして、最近は私はインフレ関連銘柄をショートする場面が多かったりします)
誤解して頂きたくないのですが、私は別に食糧危機(食糧不足)にならないと言っているのではありません。可能性はあるかもしれません。しかし、そのような事実とマーケットは切り分けて考えなければいけないのです。このあたりが、マーケットを見ている人と見ていない人で違ってくることです。(=ニュースや情報を見て投資をしてはいけないということ)
そもそもマーケットというのは、需給で決まります。そして、この需給というのは、“ものの値段(物価)だけではない”のです。例えば、今年はエネルギー価格高騰というのがあり、アメリカなどでもガソリン価格が高騰していました。するとどうなるのかというと、値段が高いから買い控えが起こるのです。そうなると、需給としてはマイナスになるため、マーケットでは上昇に反応しなくなるどころか (物価上昇で)逆に相場下落に繋がるのです。(※実際下落しました) このように、物価と市場は必ずしもイコールではないことを理解しておいて下さい。
そして、何度かお話していることですが、これからやってくる不況やグレートリセットというのも基本的には「経済規模の縮小」です。それはつまり、経済としてはデフレ方向になります。だから私は、インフレを煽る人が多くなった頃に「これからはインフレよりデフレ」と言ってきたのです。物価が上がるから何でもインフレだと考えるのではなく、仮に物価が上がっても経済全体はデフレになることを知って下さい。そして、そうなると、景気後退(=市場規模縮小)で「コモディティが下がる」ということになりかねません。(※もし飲食店の廃業が続けば、それは需給減です) これがマーケットに基づいた投資家の考え方ですので、くれぐれもニュースや情報を参考にして投資しないようにしましょう。誰もが知れる情報で投資しても、うまくいくはずがないのです。

【コラム】 確実な利益!?「株主優待のタダ取り」について 2022.12.19

これは何度か書いたことなので、別のnoteにもまとめようと思うのですが・・・「(通称)株主優待のタダ取り」について、今回のコラムとして書いておきます。
先日のアンケートの結果を見ていると、実際には、投資をするという以前に“投資をするための資金が少ない人”がかなり多いです。例えば、投資資金100万円以下であれば、株式投資を考えるよりもFXメインで考えた方が良いかもしれませんが、それでも“確実にプラスになる”という意味で、(通称)株主優待のタダ取りは役に立つかもしれません。

基本的には数百円の手数料だけで「イオンモール3000円分」「吉野家2000円分」「丸亀製麺3000円分」などをもらうことができます。「1000円分のクオカード」というのも多かったりしますが、これらを活用すれば、かなり生活の足しになるのではないでしょうか。
実際にどれくらいのリターンになるのか?ネット検索して調べてみたところ、こちらのブログの方の場合、1年で40件の優待を受け取って「7,692円のコスト(手数料)で優待総額83,000円分」とのことです。ただ、おそらく年間40件以上受け取ることも十分に可能だと思いますし、自分だけでなく家族の口座名義でも受け取るようにすれば、その2倍、3倍の数字になります。少額ではありますが、“確実なリターンが得られる”という意味では魅力的な情報でしょう。
具体的なやり方に関しては、私が説明するよりもネット上やYoutubeでわかりやすく出回っていると思いますので、「優待クロス」などのワードで調べてみて下さい。お使いの証券会社に沿った説明も見つかるかもしれません。

簡単に言えば、株価変動リスクなく(取引手数料のみで)株主優待を受け取る方法になります。昔とは違い、最近は証券会社の手数料が安くなったために実践できるようになりました。(※株の信用取引の口座が必要になります。お持ちでない場合は楽天証券1つあれば何かと便利でしょう)
株主優待を得たい株を、権利付最終日(今月は12/28)に現物買いと信用の空売りを100株ずつ入れて、権利落ち日(今月は12/29)に「現渡し」します。これで、売買手数料のみで株主優待を受け取ることができます。(権利確定日はこちらを参照

利回りを高くするために、100株のみで行います。(=2日間の売買のために口座に資金を入れておく必要があるのですが、100株の取引なのでそこまで多くは必要ないでしょう)
1つ注意点があるとすれば、ここでの信用の空売りに関しては「一般信用」を使うのが基本です。そうすれば損することはありません。少し説明しますと、一般信用ではなく「制度信用」であれば、一般信用よりは手数料が安いのですが、空売りする人が多くなったりすると場合によっては“逆日歩”が発生して手数料が大きくなるリスクがあります。(=1000円分の優待をもらうために何千円の手数料が発生するなど)
多くの場合は制度信用でも損しないと思いますが、絶対に損したくない場合は「一般信用のみ」を使うようにして下さい。(※利回りが高すぎる優待・人気が高い優待・売買代金が小さい会社の優待などの場合には、“制度信用での逆日歩リスク”が高くなるかもしれません)

優待が多いのは3月・6月・9月・12月ですが、空売り自体ができない株もあり、そのような銘柄は対象からは除外します。あと、決算の時に株の現物買いをしているために配当金も入るのですが、それに関しては空売り時に逆に配当分を支払わされていることになるので、実際には相殺されることになります。あくまで利益になるのは“株主優待の分だけ”で、それを得るために支払うコストが“売買の取引手数料のみ”ということです。(※また、家族名義の口座などを使えば2人分以上での実践はできますが、自分名義で複数口座を使うことはできません。1名義につき1つの口座を使って100株で行なって下さい)
・・・以上。簡単な説明になりましたが、「トータルではプラスにしかならない話」ですので、興味があれば調べて実践してみて下さい。物価上昇が続く昨今ではありますが、これで生活費も抑えられるのではないでしょうか?

(※さらにもう1つプラスになる確率が高い情報としては、「IPOの抽選を申し込む」のも良いでしょう。100%ではありませんが、8割方プラスになるので宝くじ気分でやる価値はあります。これは複数口座でも可能なので、口座数が多いほど有利です。そのためにたくさん口座開設する人もいます)

(前回コラムの追記・訂正) 2022.12.26

優待タダ取り(優待クロス・つなぎ売り)に関しては、基本的には「一般信用を使えば損しない」ということがネット上でも解説されている内容なのですが、実は私は数ヶ月間、すべて制度信用で試してみました。損しても良いのでテストのつもりでやってみたのですが、「1000円クオカード」の受け取りでコストが2500円・1300円かかったものがありました。優待額以上の手数料になって損したのは、この2つだけです。前回例に挙げた吉野家2000円分、丸亀製麺(トリドール)3000円分に関しては数百円のコストで受け取ることができています。私は面倒な作業は妻に任せているので、1年ほど継続して試してみようと思います。
一応ここまでの結果から、今後は“小さい会社の1000円クオカード”は制度信用では避けることにします。それ以外は、仮に損するものがあったとしても“トータルでは損しないだろう”という考えで試してみます。なお、もちろんすべての優待で実行しているわけではなく、私の身内や誰かに手渡して使うことができるものだけです。(※それでもかなりの分量になりますが)実践される方は、他の情報も調べて確認して頂いた上で、ご自身の判断でよろしくお願いします。

【コラム】 金など、コモディティ買いはCFDで 2023.1.23

ダウ・ナスダック指数、ゴールド・原油・その他コモディティなどを取引する際に注意があります。それは為替です。例えば、金価格が上がってる・・・と思っても、実際にはその理由は “為替が円安で上がったから”というだけのことがあります。(ドル建てのゴールド価格はそれほど変わることなく) そのような場合、本当は金を買うよりも株を買っていた方が上昇のリターンは大きかったりします。反対に、ドル建てでゴールドが上がってるからと言って日本で金を買っても、円建てで見ればさほど上がっていないことがあります。ですので、私からすればリスク回避で日本円で金を買うというのは、資産運用の面で言えば “もったいない選択”だと考えています。(=円安で金価格が上がるのであれば、円安メリットのある株銘柄はもっと上昇しているはずです)
トレードというのは、できるだけ優位性の高いところにベットしていくからこそ効率良く資産を増やすことができます。先ほど挙げたダウ・ナスダック指数、ゴールド・原油・その他コモディティなどはすべてドル建ての価格であり、基本的には「ドルと逆相関」です。そして、日本円もドルと逆相関であれば、それらが上昇しても、円建てで見た場合に“上昇を相殺”してしまうことになります。それはもったいないので、それらを取引する際には「ドル建てである方が望ましい」です。
もちろん、円安が続いている時代なら、そのまま買っても上昇して良かったのですが、円高もしくは為替の方向がわかりにくくなれば、結局 “為替次第”の動きになってしまって、投資するメリットが下がります。ですので、できるだけ為替の影響を受けないようにするために、ダウやナスダック等の指数を取引する場合には“ヘッジあり”を選択した方が良いと思います。そうすれば、為替変動は無視して指数の値動きだけ考えることができます。

ただ、ダウやナスダックなら“ヘッジあり”のETFがあるのですが、それ以外は基本的にありません。そこでおすすめなのが、「CFD取引」です。CFDであれば、指数の値動きによる取引なので、指数価格の上下だけ考えれば良く、金(ゴールド)が上昇しているという時にそのままゴールド上昇の差益を取ることができます。特に「GMOクリック証券」は取扱銘柄も豊富で便利だと思います。ダウ・ナスダックだけでなく、ドイツ・イギリス・上海・インドETFなど。コモディティに関しても、金や原油だけでなく天然ガス、大豆、コーンもあります。レバレッジもかけられるので、小さい資金で取引できます。そして、レバレッジをかけられるのだから、仮想通貨を取引するより資金効率でも良いはずです。

リセッション入りした後には「ゴールドが買い」というような状況になるかもしれません。しかしながら、そのような話はすべて「ドル建ての話」ということを理解しておいて下さい。海外投資家が“金が買い!”と言っていても、日本円ベースではそこまで魅力的ではない可能性もあるのです。ですので、日本円で金を買うのが悪いとまでは言いませんが(※私も昔から長期現物保有していますが)、投資効率は良くないので、それならCFD取引を1つの手段としておすすめしておきます。

(※「米国株投資」に関しても同様で、投資に詳しくない人が海外投資をする場合は、ドルに両替して米国株の銘柄を買っていくよりも「CFDで指数ETF」を買う方が手軽で良いと思います。昨年の米国株投資ブームも、実際には円安メリットがあったからこその話です。今は逆に、ドルに両替した資金で米国株を買っても、円ベースにすれば下がっているというパターンになりかねません)
いつも言うことですが、最終的にはドル換算・円換算とか余計なことを考えずに、とりあえず「日本円ベースで良いので資産総額を増やす」ということを考えるべきです。円換算でプラスならプラス、マイナスならマイナスと考えて、シンプルに“円資産を増やすことにフォーカス”すればそれで良いのです。マーケット全体を見ながら、優位性のあるところにベットすることだけ意識して正しい資産運用をしていきましょう。

【コラム】 配当狙いの投資戦略について 2023.1.30

(※前々回に予告していた内容です)
最近、「配当株投資」という言葉を見かけるようになったので、これに関して私の考え方をまとめておきたいと思います。
まず最初に大前提なのですが、投資というのは、あらゆる事態を想定した上で “それでもトータルで勝てるように”しなければいけません。そのためには必ず「入口だけでなく出口まで」を考える必要があり、どのようにすれば最終的にプラスで残せるのか?それが本当に優位性のある選択なのか?その期待値との比較で考えなければいけません。
何が言いたいのかというと、「配当」と言うと、それがずっと続くことだけ考える人が多いのですが、その原資を考える必要があるということです。当然のことながら、利益なくして配当はできませんので、同額の配当を続けるためにはその企業が“安定した収益”を出し続ける必要があるわけです。(業績次第で配当が変わることもあります) ですので、単に高利回りだから選ぶのではなく、長期チャートも確認して「少なくとも下落基調ではない銘柄」を選ぶべきです。そうしなければ、配当を受け取ったとしても評価額では下がっていき、最終的にその投資で損してしまうことになりかねません。(※保有する期間によっては “何十年に一度”の不況も織り込んで考えるべきでしょう。高利回りの銘柄は「配当利回りランキング」などで検索すれば出てきます)

それでは、この配当株投資でトータルで利益を残すために、どんな戦略を取るのが最適なのか?私の答えとしては、まずは「配当自体に期待しない」ということ。あくまで“長期的なキャピタルゲイン”に加えた「プレミアム」としての配当(インカム)という考えにするということです。というのも、実際にその株を手放すかどうかは別にしても、このような考えを持っておかなければプラスで終われない可能性があるからです。(そして、このような考え方さえ持っていれば、「有効な出口戦略」も考えることができます)

ここまでが大前提となる考え方です。それでは、ここから私なりの戦略を書いていきます。
そもそもの話になりますが、投資する上でもっとも重要なファクターは「金利」だと繰り返しています。金利以上に重要なものはなく、金利次第で “今どんな戦略でどんな投資をすべきか”が決まります。それでは、そんな金利自体が低ければ?・・・はっきり言って、配当なんて考える必要はなく、普通に上がる株を買って値上がり益を狙えばいいのです。グロース株なら5%10%どころではなく何倍にもなったりしますし、グロース株でなくても、金利さえ低ければどんな金融商品でも上がりやすいはずです。仮想通貨でも上がるような“低金利時代”なのに配当を狙った投資を考えていると、それは逆に機会損失で損することになります。

しかし、私は次に暴落が来れば「配当を意識した投資を考える」と言いました。その理由は、今が“高金利時代”であり、一度暴落すれば すぐにはマーケットに資金が戻らないと考えているからです。(世界的な不況になればなおさらです)
つまり、今後再びコロナショックと同じような暴落があったとしても、“2020年当時と今では状況が違う”ということなのです。もちろん、もっとも簡単・確実な投資パターンというのは「暴落すれば買う」ということです。正直、それをするだけで誰もが投資で勝つことができます。しかし、“2020年と今では状況が違う”のはどういうことかというと、「その時に何を買うべきかが違う」ということです。
2020年当時であれば、GAFAMTや仮想通貨などの成長市場に投資することで、すぐにマーケットが回復してバブルの恩恵を受けることができました。仮想通貨による億り人も続出し、“素人でも簡単に儲かる時代”でした。しかし、その理由は「低金利だった」ということがすべてです。ですので、もしまた同じような暴落が起きたとしても以前とは状況(金利)が違うわけで、高金利の状況下では暴落してからマーケットが回復するまで時間がかかる可能性がある・・・だから、その停滞期を“配当でしのぐ”という考えです。(※というより、実際にそのような状況になれば高配当銘柄が選ばれる傾向になるため、必然的にディフェンシブ銘柄が優位になると思います。そのため、“値上がり期待”で考えてもグロース株より有利になるかもしれません)
・・・以上のような理由から、次に暴落した時には「配当を意識した投資を考える」と言ったのです。これは、その先に訪れるであろう状況も想定した上での“最適解になる”と思うのですが、“最初から配当に期待したものではない” ということをご理解下さい。結局のところ、いつの時代も安易な考え方をする人は失敗するようにできています。高配当株を買えば配当だけで生活ができる、インデックスや毎月積み立てをすれば資産は増え続けるなど・・・ 世の中には都合のいい話が出回っていますが、どんなものでも「その結果が成立するための必要条件は何か?」というところから考えなければいけません。そして、もしその条件に合わない事象が起こり得る場合、その前提から変わってしまうため、そもそも成立しなくなります。
だからこそ、最初に言ったように「配当自体に期待しない」「あくまでプレミアムだと考える」という考えを持っておくということです。そして、その考えを持った上で “暴落時に高配当株を買う”ということです。株価が下がっているということは、通常時と比べて“利回りが大きく”なっているはずなので、こんな美味しいタイミングはありません。そのタイミングで買える資金を残しているかどうかで、今後の人生がまったく変わるかもしれません。何度も言ってきたことですが、「バブル崩壊で買った人がその後の億万長者」なのです・・・

なお、当然のことながら、(本当に利益を残したいなら)どんな投資でも「出口」を考えなければいけません。それは配当株投資でも同様で、買えば終わりという話にはなりません。というのも、最初に話したように 「低金利時代には普通に株を買うべき」だからです。金利が下がっているにも関わらず、いつまでも小さい配当で満足していては運用効率が悪いことになります。だからこそ、この配当株投資の出口戦略は、「金利が下がれば手仕舞いする」ということ。金利が下がって株価が上がったところでは、しっかり利益確定すべきなのです。
まとめると、「金利が上がっている不況時(不景気)に買って、金利が下がってバブル(好景気)になっている時に利確する」ということで、すべての投資は 金利に始まり金利に終わるということです。(=金利を動かすことで景気は作られます)

「不景気の大底で買って、バブルの天井で売る」というのを基本としながらも、そこにプレミアムとしての“配当”も加われば、この長期投資戦略の有効性がより高まるのではないでしょうか。“配当も入ればラッキー”くらいに思うようにすれば、失敗しなくて済むと思います。配当株狙いであっても、間違ったタイミングでは手を出さないようにご注意ください。どんな投資でも“タイミングがすべて”なのです。

(※最後にもう1つ 暴落時に有効な投資としては、「一番回復が早い市場を見つける」という方法もあります。マーケット全体がすぐには回復しないとしても、どこかの一部マーケットには資金が向かうはずです。その場合はそれまで見向きされなかった市場が選ばれることが多く、例えば “新興国など”が考えられます。それまで投資先として選ばれていなかった分、全体からすれば市場崩壊のダメージが小さかったりするのです。このようにして、バブルが崩壊すればまた次のバブルを生み出すために資金が向かう・・・これが景気(バブル)の創造→破壊サイクルの正体です)

【コラム】 ニュースの急騰・急落は逆張り狙い 2023.2.6

先日スシローの件が問題になっていましたが、トレーダー目線で簡単に解説しておきますと、実際にはスシローの株価は“もともと下がるタイミングだった”と思います。(株を持っていた場合は)その前段階で手仕舞いしておくべきタイミングなので、もしこの一件で損したという人がいたとすれば、その人は(短期では)遅かれ早かれ損していた気がします。
また、これはトレードの基本ですが、何らかの突発的なニュースによる急騰・急落に関しては、その戻りを「逆張り」で狙います。不祥事などで下がったのであれば買い。テレビ等で紹介されて短期的に急騰したのであれば売り。「事故は買い、事件は売り」と言われたりもしますが、(※今回は業績に関係する可能性もあるので当てはまらないかもしれませんが)特に難しく考える必要はありません。どのように考えれば良いのかというと、「移動平均線からの乖離」で考えれば良いです。大きく乖離したのであれば、“その乖離を埋める”というのはどんな銘柄でもあることです。それが、テレビやニュースであればより“突発的”な要素が強いので確実性が高まるということで、このような逆張りトレードが有効だということです。今回のスシローは私は見ていませんが、少し前に不祥事か何かで急落した銘柄を買っていったことがあります。(※出来高急増で見つけただけなので銘柄名は忘れてしまいました)
昔であれば、トランプ大統領のツイートでの下げは確実な買いタイミングでしたし、北朝鮮のミサイルが同様のタイミングだった時期もありました。このような「突発的なニュース後の逆張りトレード」で、どこで買って売ればいいかわからない人は “大きな乖離を埋める”ということだけ考えれば良いでしょう。(※もちろん超短期にするのが基本です。乖離を埋めれば、再び元通りの動きになります。わかりにくい場合は短い時間足も確認して下さい)
・・・そして、今回のスシローのような問題が取り上げられることで「管理監視が進む」というのは当然の展開です。世の中はその方向に進んでいるので、また同様の問題があれば注目されることになるでしょう。

【コラム】指標発表時に最適なトレード方法 2023.2.20

「CPIショック」があったりするように、指標発表時には為替も株も大きく動きます。この場合にあらかじめ注意して理解しておかなければいけないことは、“AIが上下の動きを狩ってくる”ということです。上に抜けると思ってロングすれば下がり、下に抜けると思ってショートすれば上がるというように、“ダウ理論を否定する動き”が短時間で瞬間的に起こります。これは人間には勝てない動きですので、指標発表直後は手を出してはいけません。それでは、どのようなトレードが有効なのか?もっとも確実性の高いトレード方法をお伝えします。
なお、これは別に指標発表時だけに限らず、値動きの激しい他のトレードでも有効な考え方です。(※例えば、決算後やIPOセカンダリーでも) ある意味、教科書的な手法でもあるので、ぜひ知っておいて下さい。

まず最初に初心者の方に伝えたいのが、「高値づかみは厳禁」ということです。急に上がったからといって焦って遅れて買うのは、勝てないトレーダーがやることです。このような “高値づかみをしない”を守るだけで、相場で生き残れる確率が格段に上がります。(=利益を出すことより、損失を出さないことの方が優先です)
すべてのトレードというのは、“期待値”で考えなければいけません。どこで買ってどこで売るか?を考えた場合に、遅れて買っている時点ですでにそのトレードの期待値は下がっており、適切なエントリーポイントを逃していることになります。だからこそ、「正しいエントリーができないのなら、エントリーしない方が良い(=期待値が高い)」ということを理解して下さい。(トレードは、エントリーポイントが重要です)

・・・以上が前提となる前知識です。それでは、“指標発表時のトレード”の中で、確実性の高い方法を1つご紹介します。

まずは、発表直後の上下の動きを見て、上値と下値を見極めます。具体的な数値を例に挙げた方が伝えやすいので、仮に「最初100から始まって、上値110~下値90まで上下に動いた」と仮定します。そして、その場合には上値110~下値90のレンジを抜けた方向を狙うことにします。
(=110を上抜けすればロング、90を下抜けすればショートということ。ここでは、110を上抜けした場合のロング狙いで説明します→)

では、110の上抜けでロングで入る・・・と言いたいところですが、実はこれではまだ確実性が低いトレードになります。というのも、本当に抜けたのかどうか、その時点ではまだ判別できないのでギャンブルになってしまうのです。
そのため、もうしばらく動きを見るようにすると、ようやくどちらか一方に大きく急上昇・急下落することになります。(注:この段階で入ると高値づかみになります)それでは、どうすればいいかと言うと・・・

「110を上抜けして、一気に200まで急騰した」とすれば、それが再び 「110まで戻る」のを待ちます。そうすれば、これまで上値抵抗線だった110が、次は下値支持線になるからです。
そして、「110付近まで下がるのを待ってから、買いエントリー」。これがもっとも確実性の高いトレードになります。ちなみに、その場合の利確ポイントは、最大上昇値だった200です。それより先はリスクが高くなるので狙いません。まだ大きな値幅の上下レンジは続く可能性があるので、無理は禁物です。
(=110まで下がらなくても、その付近で大丈夫です。知識があればフィボナッチで考えても良いでしょう) ちなみに、ロスカットするのは、110を下回ったところです。

以上をまとめますと、「110から90までのレンジの上抜け」を狙う場合・・・
200を天井として反落すれば、「110付近まで下がって、再度折り返し上昇するところで買いエントリー」→「200で利確」となります。(110を割ればロスカット)

これがもっとも確実性・期待値ともに高いトレードですので、トレードの基本として知っておいて下さい。初心者の人は特に、「高値づかみをやめて、戻ったところでエントリー」を意識して守るだけでも、かなり勝率・利益率が高くなるはずです。
このトレードの考え方は、すべてのトレードに応用してお使い下さい。“遅れて参加するくらいなら、次のチャンスを待つ”ということで、くれぐれも無理なトレードをしないようにしましょう。鉄板の手法をいくつか持っておくだけで、確実にトレードで勝てるようになります。

【コラム】投資とトレードの違い 2023.2.27

「投資とトレードの違い」について、どこかの機会にまとめてお伝えしておきたいと思っていました。
私自身は、「投資」と「トレード」は別物だと定義しています。きれいごとを言うつもりは一切ありません。私は投資家ではなくトレーダーであり、私がしているのは単なる「トレード」です。数字上のお金を増やしているだけで、(税金は支払っても)何かを生み出しているわけでもなく、ある種のゲームのようなものだと思います。
本来なら「投資」というのは、その企業に資金を投じることで企業の成長発展や社会への還元につながる行為であって、それがあるべき投資家の姿なのだと思います。しかし、私はその会社がどんな会社なのか知らずに売買していることもあるくらいなので、私の行為が何も役に立っていないことは自覚しています。(※だからこそ私は、少しは人の役に立つことをしたいと思って、このような情報発信をしている部分があります)

投資家の中には、たまに“投資”というものを正当化して立派な行為のように言う人がいますが、私自身はその認識は正しいとは思いません。自分がどう思うにせよ、現実的には “資本主義のルール下でのマネーゲーム” になっているのが投資の実態だと思います。嘘ばかりで騙し合う世界の中で、知識のない素人を大口が食い合うような構図が多々見られます。
そんなフェイクにまみれた世界で、あなたは勝ち抜きたいかどうか? もし、自分は“投資”ができれば良い。好きな企業に資金を投じて応援がしたい。それによって資金が増えようが減ろうが一切気にしない・・というのであれば、本当に何でも自由に好きな株を買えば良いでしょう。それでこの話は終わりで解決するわけですが、実際のところ、そんな人は私のnoteなんて読んでいないはずです。
これを読んでいるということはつまり、あなたは「自分が利益を得たい」と思っている。「利益を得なければ意味がない」と思っている・・・だとすれば、あなたは“投資”ではなく“トレード”を選択しなければいけません。「マネーゲームで勝つこと」を考えなければいけないのです。
そのためには、多数派である他者と同じことをしていては勝てません。多数の損失を少数の人間が得るからこそ、大きな利益につながるからです。「多数派と逆のことをする」というのが、トレードで勝つための大原則です。(こちらにも書きました→

以上のようなことは、私が初期から一貫して言い続けていることですが・・・ だからこそ経済ニュースのようなものは無意味ですし、投資の教科書のようなやり方だけでは勝てませんし、当然、評論家やアナリストが言うような“もっともらしい意見”も不要なのです。
それでは、トレードで勝つために一番大切なことは何か?それは、「マーケットを見る」ということです。理屈なんて関係なく、マーケットを見て、今どこに資金が向かっているのか?どこまで上がってどこまで下がっているのか?その傾向を見て対策を考える。マーケットがすべてであり、マーケットにしか答えがないのです。だから、トレードが勝てないという人は、もっとたくさんのチャートを見るべきです。それこそが最大の勉強法になります。
ちなみに、もう少し詳しく言うと、これからは“一般的な投資”ではお金は増やせない時代になると考えています。金融の世界では、いつの時代も日本人は最大のカモにされます。今、世界的に見て “日本が貧しくなった”と言われたりしますが、それは日本人が悪いというより、“日本が世界の金融システムを支える構図”になっているからです。(=世界経済がリーマンショックから立ち直ることができたのは、日本がその犠牲になったからで、それが日本の失われた30年の真相です)
これからの日本は、バブルを起こして崩壊するというように、世界の潮流とは逆のことをさせられるのではないでしょうか。実際、近年ではそんな日本で投資教育が始まり、iDeCoやNISAなどが推進されることになりました。かつて貯蓄礼賛だった日本がなぜ急に方針転換したのかというと、もう「投資で儲かる時代は終わり」だからです。(=ババ抜きのババを、最後に日本に押し付けたい) これまでの投資の正解と言えば、“インデックスを買っておけばお金が増えていく”というようなものでした。しかし、それはあくまで経済が拡大していた時代の話で、近代の投資というのはそれが前提となっていたのです。これからはお金の量が減っていく時代=経済縮小するのだから、一般的な投資では資産は増やせなくなります。もしそんな時代にお金を増やしたいのであれば、買いだけでなく、売り(ショート)やロスカットも組み合わせた“トレード”をするしか方法がありません。だから、もしあなたがこれからお金を増やしたいと思うのであれば、一般的に正しいとされている「投資」ではなく「トレード」をする必要があるのです。

さて、このような話は過去に何度もしてきたので、もう十分だと思います。せっかくですので、今回はもう少し書き足しておきましょう。
トレードで勝つためには「たくさんのチャートを見ること」と言いました。理由は、チャート上にマーケット(相場)が現れるからです。では、テクニカルだけで良いのか?というと、短期であればテクニカルだけで勝つことも可能だと思います。逆に、ファンダメンタルズの知識だけでは勝てないと思います。絶対不可能だとは言いませんが、ファンダで勝てるレベルに到達するには、大半の時間を投資に向けるくらいの努力は必要だと思います。知識・情報というフィールドの勝負では、上には上がいるためです。
ただ、そんなことを言うと、テクニカルだけで良いのか?というと、そういうつもりはありません。短時間のデイトレ・スキャルピングならテクニカルオンリーで良いでしょうが、もしより効率良く勝ち続けたいのであれば、ファンダメンタルズの知識もあった方が良いでしょう。

それでは、どのような場面であった方が良いのかというと、「銘柄選定」です。株であれば、そもそもそれは“買っても良い銘柄”なのかどうか? やはり、決算で業績が悪かった場合はどれだけチャートが良さそうに見えても手を出すべきではありません。まずはファンダメンタルズで分析して、“この株を買っても良い”と言える何らかの根拠があるかどうかを調べて候補を絞ります。(※私が初期段階で銀行や鉄鋼に注目できたのはファンダメンタルです) つまり、「ファンダで銘柄を選んで、テクニカルでイン・アウト判断をする」というのが、投資で勝つための方法になります。
(=私の場合は毎週200くらいの銘柄候補から30-40くらいをスクリーニングしてリスト化し、そこからチャートを見てイン・アウトするという感じです。保有銘柄数は地合いによって変わりますが、上昇時にはロングが多く、下落時にはショートが多く、持ち合いだと保有は少なくなります。詳細はこちら
トレードで勝てないという人は、自分に何が足りないのかを考えてみて下さい。経済ニュースや評論家の意見を参考にしたり、“これを買えば良い”というような根拠のない情報を参考にしていないか?エントリータイミングは適切か?ロスカットを決めてから入っているか? ぜひご自身の判断で “勝てる選択”ができるようになって下さい。

【コラム】投資で大事なのはメンタルではなく◯◯◯ 2023.8.13

「投資ではメンタルが大事」という意見をたまに見かけます。しかし、私は10年以上の投資経験の中で、“投資でメンタルが大事”とは思ったことがありません。それどころか「メンタルに頼ることは非常に危険」と考えていますので、そのことを書いておきたいと思います。

ここでいう“メンタル”というのは、「損失が続いてうまくいかなくてもあきらめないこと」や「含み損を抱えて辛くても耐え抜くこと」などを言っているのだと思います。メンタルが大事と言っている人は、そのように乗り越えた結果、うまくいった経験があるからそう言っているのでしょう。
しかし、それこそまさに “生存者バイアス”の典型ではないでしょうか?その人がメンタルで乗り切った一方で、どれだけの人が同じようにして退場していったでしょう。その人は、何度同じ状況に陥っても、毎回メンタルで乗り切れると言えるのでしょうか。

私が最初に投資(FX)を始めたのは十何年も前のことですが、その一番最初の時から意識していたのは「必然的に勝つこと」でした。投資で資産を増やすためには、運や偶然などではなく、必然的に勝たなければいけない。そして、そのためには “こうなってしまうとうまくいかない” というような例外を作ってはいけないのです。
例えば、金や仮想通貨・インデックス投資など、“これをすれば資産が増え続ける”と考えて投資している人は多いです。しかし、世の中にずっと上がり続けるものはありません。何十年に一度、何百年に一度であっても、わずかでも起こり得る可能性があることは避けなければいけないのです。1929年の大恐慌では、株価が89%も下がりました。それなのに、“メンタル”という一言でどんな相場でも耐え抜こうとするのは、大きな間違いでしょう。
だからこそ、私は「買いっぱなし・売りっぱなしは一番下手な投資(?)」と言っており、それはもはや投資ではなく “丁半博打のギャンブル”だと言っているのです。「損切りせずに投資で勝ち続けることは不可能」だと断言します。

それでは、投資で大事なのはメンタルではなく何なのかと言うと・・・ 私の答えは、「スキル」です。あらゆるすべての投資において、“勝つためのトレードスキル” が必要不可欠なのです。もう少し具体的な言い方をすると、「リスクリワードの高い取引ルール」ということになります。リスクとリターンを比較して、プラスになる取引を繰り返せば “必然的に”資産は増えることになります。(※そして、個人投資家の場合、リスクリワードの高い取引ができない場面では「何もしない」を選択することができます。ノーポジションであれば、資産を減らすことはありません)
今後インフレだから、不況だから、円高だから、円安だから・・・いろいろ言われたりしますが、実際そうなってもならなくても、「勝てるトレード」さえあれば何も問題ありませんし、逆に、それがなければいつか必ず失敗して退場が待っています。どんな状況になっても生き残ること。そして、生き残ってさえいれば、いずれ勝てる場面がやってきます。

さて、今回この話をすることにしたのは、先日「投資にはメンタルが大事ですね」というメールを頂戴したからです。正直、私はこれまでメンタルなんて考えたことがなかったので、これを見て驚いたのです。そして、少し考えて、なるほどと理解したことがあるのですが・・・
メンタルが大事と言っている人は、そもそも「投資で勝てていない人」なのです。というのも、投資で勝つことができていれば(勝てるトレードさえできれば)、メンタルなんて考える必要すらないはずです。
ですので、これは順番が逆で、メンタルとか考える以前に「投資で勝てるようにならなければいけないわけで、勝てるようになってから本格的な投資をスタートする」。つまり、私が一番初期から言い続けていることで、「最初は必ずデモトレードや最小ロットで始めること」という約束事があるのですが、これが大事なのです。
資金が100万あっても1000万あっても関係なく、最初は誰でも失敗します。だからこそ、失敗しても問題のない額やデモトレードで始めることにして、“確実に勝てるようになってから、少しずつ投資資金を上げていくべき” なのです。下手な投資をすればするほど資産を失うだけですので、これは必ず守るようにして下さい。
(※地合いの良い時は、誰でもどんな投資でもうまくいきます。特に仮想通貨で資産を築いた人はそんなケースばかりですが、“たまたまその時うまくいっただけの話” には再現性がなく、知っても意味がありません)

私がよくアドバイスしている方法は、慣れない間は「資金の10分の1だけを口座に入れてトレードすること」です。まずは、その小資金を着実に増やせるようにする。おそらく最初は失ったりもするでしょうが、10分の1の資金であれば、10回チャレンジできるということです。その間に勝てるトレードを身につければいいのです。
(※ちなみに、資金額が小さい人は株よりもFXがおすすめです。さらに、長期売買より短期売買の方が資金効率が良いです)

・・・以上。「投資はメンタルではなくスキル」「勝てるスキルがあればメンタルは不要」ということで、ご理解頂けたでしょうか?
勝つためのトレードスキルというのは、“リスクリワードの高いトレード” であり、そのためには当然「ロスカット位置(=リスク)を決めてからエントリーすること」が必須になります。「リスク1に対して、2以上のリターン」を目指すように意識すれば、毎回のトレードも慎重になると思います。
(=トレードで勝てない人は、確実性の低い無駄なエントリーが多すぎるのです。実際、“取引回数を絞るように” とアドバイスすると、ほぼ全員がうまくいくようになります)

これからは、私たちが経験したことがない相場状況になっていくと考えています。どんな相場でも勝つためには、どんな想定外があっても乗り越えなければいけません。もしかすると、買いだけでは資産を増やすのが難しくなるかもしれませんが、最低限「ロスカット位置を決めてからエントリー」だけでも徹底しましょう。
そして、普段から私がやっているように、「常にストップを入れる」というのもおすすめです。どうすれば良いかわからなければ、“どこかの安値を割ればロスカット” でもいいので、それをするだけで退場リスクはなくなると思います。(=安値を割ると、それまでのトレンドが転換する可能性があるため)
そして、私のトレードはそもそも「含み損を持たない」という考え方です。含み損になったということは “そのトレードが間違っていた”ということなので、速やかにカットする。「相場に合ったポジションだけを残して含み益を伸ばす」というのが、資産を増やすための正しい方法になります。
(※さらに、ロスカット(損切り)ができないという人もたまにいますが、その人は最初からロットが大きすぎるのです。まずは最小ロットで始めて、少しづつ引き上げていくのが正解。“躊躇なく損切りできるロットにする” というのが、適正な基準になるでしょう)

【コラム】 世の中の構造について 2023.10.22

そもそもの大前提ですが、テレビなどのメディアは真実を伝える媒体ではありません。だからこそ、ニュース等の内容をそのまま鵜呑みにしている限り、投資でも何でもうまくいくはずがありません。メディアというのは、大衆に対して“そう思わせたいこと” を流して思想をコントロールする媒体です。私自身は、メディアの影響を受けることは自分の判断・感覚の妨げになるので、常に距離を置いて影響されないように心がけています。(テレビ自体持っていないので見ません)
多くの人は、世の中で引き起こされる様々なイベントで感情を刺激され、喜怒哀楽を揺さぶられます。私が昔から伝えているメッセージで「すべてを相対化する」というものがありますが、何かを信じたり感情を動かされている限り、自分自身を確立することができません。そして、私が言いたいのは、それはあらゆる物事において当てはまるということなのです。

一般メディアに対するアンチテーゼとなる意見を流す人はいます。陰謀論のようなものもそうでしょう。私は10年以上前になりますが、投資情報の延長で、そのような分野も関連して知るようになりました。ですので、世の中の陰謀論で言われることはほぼ全部知っていて、大抵の“陰謀論者”よりも詳しいくらいです。ですが、それらを知ったところで特に何も思っていません。神話や有史以来、当たり前に続いてきたことだからです。 (※陰謀論者は頭が悪いと言われたりしますが、確かにそれは否定しません。しかし、その観点で言うならば、与えられた情報をそのまま信じることの方がもっと頭が悪いと言えるかもしれません)
仮に、この世の中の構造が5段階あるとすれば、1段目は普通一般の人たちの認識レベルです。学校の教科書に書いてあること・社会で言われていることが正しいと教えられてきて、そのように考えた方が一般社会では成功できます。ですが、それに違和感を感じた人が、1段目を疑うことで2段目の考えに至ります。ステップ1を否定することでステップ2に至る。最初のその入口となるのが陰謀論のようなものかもしれません。しかし、それらを信じ込んでいると、ずっと2段目の思考に留まることになります。ステップ1を否定するからステップ2に至り、ステップ2を否定するからステップ3に至る・・これが弁証法で言うアウフヘーベンというものですし、抽象度を上げるためには、今の考えを否定しなければいけません。1を否定して2、2を否定するから3ということですが、ここで大事なことは「ステップ1を理解できなければ2もわからないし、2を理解しなければ3もわからない」ということです。
今、仮に5段階という言い方をしましたが、それは別に5段階で終わる話ではなく、まだ先があるのかもしれませんし、誰もが同じように知覚できるのかという問題もあります。知覚できないことは他者と共有できないので、一定以上の内容に関しては、“人それぞれの答え” にしかなり得ないかもしれません。いずれにせよ、個々が理解できるのはあくまで “今のステップの次の段階まで” なので、ステップ1の人が段飛ばしで3や4は理解できません。

一般の人にとっての歴史認識などは、あくまでステップ1です。だから世の中のほぼすべての論議は、その範疇でしかありません。(2段目であっても通常は受け入れられません) ですが、それらすべての解釈と定義を丸ごと入れ替えることができれば、ステップ2となります。(ユダヤの本当の歴史やイスラエルの正体はその初歩です)
だからこそ、自身がどの段階であっても「今の認識とは異なる考え・逆の意見」を求め続けることです。そうすることが “抽象度を高める”ということで、それを繰り返すことで “本当のこと”に近づいていきます。注意しなければいけないのは、“自分はこれでわかった”と思って立ち止まると、そこまでだということです。“何かを信じたり何かを正しい” と考えた時点で そこから先に進めないからこそ、何かが正しい間違いという二元論にとらわれている限りはそこまでなのです。
正解というのはそれぞれの段階で異なるので、“その段階での正しさを否定すること” で次に進みます。正解が異なる以上、異なる段階同士の議論は意味がありません。最終的には、その人の人生の成熟次第でしょうが、そこに年齢も関係ありません。どれだけ「今の自分から離れようとする意識」があるかです。それは一般的な成長の定義とも異なります。他者が成長というものを定義している時点で、それは自分の尺度ではないからです。

これからの世界は、誰かが考えるような方向には進みません。陰謀論もその通りにはなりませんし、陰謀論者やスピリチュアルが期待する方向にもなりません。すべてが混在しながら、まったく別の世界になっていく・・・どこまでそれを自分が知覚できるか?その範囲を広げるのが、これからの人間が向かっていく方向だと思います。
もちろんそれにはお金も何も関係ありませんし、いつまでも捉われて変わらない人は留まり続けるだけです。世界は間違いなく “良くなる” しかありませんが、それが、これまで良かった人にとっての良いものとは限りません。これまでの延長線上ではないので、今後の世界に合わせられる人にとっては良い世界で、合わせられない人にとっては良くない世界なのでしょう。
ですので、結論だけを言えば、本当は、何かの情報を求める必要もありません。それよりも、それらから離れて “純粋に” 自分の生き方を考えることの方が大切になってきます。(※おそらく何も伝わらないとは思いますが、とりあえず現時点で書き残しておくことにしました)



「毎週更新」を始めた理由・目的


私はメルマガ等でたまに相場予測などを書いていたのですが、どうしてもリアルタイムでお伝えすることができません。
かと言って、必要とする人がいるかどうかわからないのに頻繁にお送りすることもできませんし、何か良い方法がないものか・・・と考えて思いついたのが、note上で「随時更新」するという方法です。

どれだけの人が見ることになるのかわかりませんが、私としてはなるべく後出しをしたくないので、どこかで「証拠」として先出ししておきたいと思って開設したのが、始めた理由になります。
もともとは私の「トレード履歴メモ」のような位置づけで始めたものですので、あまり期待せず、気になる方はたまに覗いて下さい。(→現在は毎週日曜に更新する形にしました)

なお、私のトレードの考え方などは、こちらをご覧頂ければおわかり頂けると思います。
このnoteでは「想定シナリオ」を書いていますが、想定通りになれば、それに合ったトレードをするのですが、もし想定通りにならなければ何もしませんし、特に気にもしません。皆さんも、シナリオが合致した時だけ参考する形で良いかと思います。
(※長らくお読みになっている方ならわかると思いますが、だいたいは想定通りになっていると思います。トレード成績としては、シナリオ通りに動いていれば利益ですし、シナリオ通りにならなければ (参加しないので)基本的に利益も損失もありません。なるべく間違ったことも書き残すようにして、失敗をごまかすことはしません)

トレード資金は1億円程度にしていますが、最近は全額使うことは少ないです。今のメインは日本株。それ以外にFX・先物・CFD・米国株、たまに仮想通貨。(※長期運用資金は別) お金を増やすこと自体には興味はなく、純粋に相場を考察してトレードを楽しむために市場に参加しています。ですので、ほったらかしや運で大きな利益を得ることよりも、想定シナリオ通りになることの方が(利益が小さくても)嬉しいです。
一般のニュースや情報は参考にしません。あくまでマーケットに答えがあり、「いつでもマーケットが正しい」というのがトレードの大原則です。自分の考えを変えることに迷いはありませんし、むしろ思い込みやこだわりこそがトレーダーの最大の敵です。少しでもお役に立てればという気持ちで始めたnoteですが、ご参考になれば幸いです。(※売買指示や取引推奨するものではありませんので、くれぐれも最終判断はご自身でお願いします)
このnoteをきっかけにして他のnoteも読んで頂き、何らかのご縁ができれば嬉しく思います。

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まだご覧になっていなければ、「自己紹介」をぜひ一度お読み下さい。(初心者が簡単に資産を増やせる方法もお知らせしています)