
【毎週更新】城北忠明の今週のトレード戦略(=先出し相場予想!)
これは私が実際に行なっているトレード戦略です。(※取引を推奨するものではありません)大口の機関投資家の手口、テクニカル、ファンダメンタルズなど総合的に見て考察。最終的には私の相場観による判断です。一般的なニュースや情報はほとんど参考にしません(参考になりません)。始めた目的・理由については、最後に書いています。(その他、コラムも掲載)
(※先出しすることに意味があります。後出しで都合良く変更したくないので想定が外れてもそのまま残すようにしますが、単純に、考えが変わったり書き間違い・補足に関しては修正して書き直すことがあります)
・・・というわけで、“毎週日曜” に更新する形で、私の実際のトレードを履歴に残しておきます。「投資の基本的な考え方(投資の結論)」についてはこちらにまとめました→
★さらに具体的な手法を知りたい方には有料マニュアルあり(月末に値上げします)→
【11月27日(月)〜】 メインシナリオ
前回更新時では「円高想定」のポジションで、短期目線のドル円ショートもしていました。そんな先週は、祝日があったので4営業日のみ。それでも為替が途中で円安に切り替わると想定していたので、そのタイミングでの銘柄入れ替えがあり、トレードとしては忙しい週でした。「グロース買い→ 半導体や大型買い」のように入れ替えた後、金曜引け前には再度「グロース買い」にして週を終えたのですが、どうなるでしょうか。
先週1週間の動きを振り返ると、日経平均は下げて上げてあまり動かず。一方、“グロースは上昇”ということで、前回時点で『グロースが買いで、ナスダックもまだ上がる』と言っていたのは正解でした。ただ、今の現時点ではナスダックではなく「ダウをロング」していたり半導体を一部ショートしていたり、最近なかったポートフォリオになっています。
売ったり買ったりの一週間だったので、どんなトレードをしていたか一言では言えません。前週から持ち越したポジションのうち、ショートは寄りで手仕舞いして、すぐに“ほぼ買いのみ”にした気がします。「円高→円安」のタイミング判断は的確にできたので、自分自身のトレードとしてはほぼ完璧でした。「円高→円安」のタイミングで、ドル円ショートを利確した後にユーロ円ロング。これは自信があったので大きいロットで入り、利益も大きく取れました。(※利確済み) 想定と違ったのは “下目線のビットコインが思ったより下がらない”というくらいで、それ以外は想定通りだったと言えます。
ところが・・・「ワラント発表でストップ安」の銘柄が1つあり、それなりの資金を入れていたので大きな損失に。これによって、他のトレードがうまくいっていたにも関わらず、あまり利益を残せない週になってしまいました。市場に参加する以上、これは仕方ないことなのであきらめています。ストップ安もあればストップ高もありますので、リスクを受け入れた上で期待値の高いことを繰り返すだけです。
というわけで、実際には大して利益を出せていないのですが、“自分ができるトレード”としては満足しています。(※トレーダーとしては、利益の大小よりも自分のトレードができたことの方が達成感が大きいです。これが逆だと(どれだけ利益が出ても)不満と反省ばかり残ります)
さて、「円高→円安」を想定した後でしたが、今現在は再度 円高想定のポジションになっています。グロース買いだけでなく、海運やニトリ、久しぶりに鉄鋼も買っています。(※基本的には「10月に売られていた銘柄を買い」という考えだったため、10月にずっと売り続けたenishを買っておいたところ、材料が出て上昇しました)
ただ、株のポジションがそうなっているというだけで、為替のポジションは持っていません。というのも、今後の軌道シナリオ候補が複数あって、まだはっきり定まっていないからです。いずれはドル円152円も超えると思っているのですが、それまでに上も下もありそうで 現時点で判断するのは困難です。(※例えば145円あたりまで下がってから上がる可能性があります。本格的な円高トレンドになるのは一度上がった後だと思います)
とりあえず 今は為替を触るよりもゴールドの方がわかりやすいと考え、現在はゴールドを大きくロング。含み益も大きくなっています。そして、冒頭でも書きましたが、米国指数に関しては半導体がそろそろ終わりだと考えたため、ナスダックではなく“ダウをロング”しています。これは強気のポジションで、含み益も大きくなっています。
・・・という状況なのですが、今週、週明けからは一転すると考えます。ここまでは日経平均も「個人売り・海外買い」の構図が続いていたので、上がるしかありませんでした。いつも言うように「下目線が増えれば増えるほど上がる」ということですが、そろそろ売り手があきらめて踏み上げによる一段高があれば、そこがバイイングクライマックスの天井になると考えます。(=売りポジションが清算されてから下落開始)
つまり、週明けに上昇すれば、そこからは完全に“下目線”で考えます。ですので、今の保有も早々に売ることになると思います。12月には税金対策の利確売りも入りますし、半導体が弱くなりそうなのでナスダック中心にショートしたいです。(=長期的に見ても、売り期待値が高い位置です) 米国が下がれば日本も連れ安にはなると思うのですが、日本株に関してはそこまで悲観していません。やはり相対的には強く、以前話した「日経とダウ数値が逆転する」というのもいずれ実現する気がします。(※米国株は夏の時点で“ピークをつけた”と言いました) 再び円安になれば日経平均は上がり、米中から抜けた資金が日本に入れば それが円高要因になり、こうして為替が安定すれば日本株は(相対的に)強くなると思います。
ただ、とりあえず “今週の戦略”で書くのであれば、上がった後は「売り戦略」がメイン。そして、もし買うとすれば「金・ビットコイン」ということで、ちょうど “10月後半と同じ雰囲気になる” と考えています。その時期に上がっていた銘柄であれば買っても良いのかもしれませんが、それでも半導体は弱くなるのかもしれませんし、やはり素直に “株売り”に優位性がある気がします。逆に「株↓ビットコイン↑」ということで、ビットコインは強気買いしていきます。以前 “11月安値で買い”と言っていたのですが、そこまで下がらなそうなので、今のレンジの低い水準からは買おうと思います。そして、年内のビットコインは今年の最高値を超えて上昇するというイメージです。(=そうなれば来年から下落)
中期的な話をすれば、次の株の買い場は12月中旬あたりで考えています。クリスマスを過ぎればヘッジファンドが来年の相場に向けての買いを入れ始めるので、それに向けてです。(=クリスマス「後」に上がるのがクリスマスラリーです。前ではありません) また、日本株は年が明ければ新NISAも含めた買いが入るので、その前には(年内に)十分に買いを仕込みたいです。(→年明けは、個人の買いが一通り入った段階で「売り」を考えます)
・・・以上。一貫性がないのであまり参考にならないとは思いますが、まとめると、今は(どちらかと言えば)円高想定の株買いポジション。日経先物を少しロング。ダウ・ゴールドを強気でロング、ビットコインショート。そして、今週大きく上がった後からは逆に「株↓ 金・ビットコイン↑」で考えていくことになります。米国株は手仕舞いして(ゴールドに換えて)中長期目線でのナスダックのショートを検討します。
なお、このように事前に “シナリオを想定” しているから、実際にそうなった時にポジションを取れるのです。当たるかどうかは別としても、想定シナリオがなければ目の前の動きに合わせるだけになってしまい、今のような難易度の高い相場では上下に振り回されて損失を重ねることになります。コロナバブルのように何でも上がる単純な相場はもう来ませんので、しっかりマーケットを見極めながら適切なトレードをするようにして下さい。もし判断が難しければ、下げ局面では一切手を出さずキャッシュで待つようにして、私と同じようなタイミングで買えば良いと思います。
(※私は、今週で長期ポジションも解消して金(ゴールド)などにするつもりです。金もまた下がると思うのでずっと持つわけではありませんが、まずは“無難に金”ということです)
・・・それでも、最終的には自己判断でお願いします。(推奨もしていません) 私も、こうして書いても、後で考えを変更することが多々あります。今日は買い判断しても翌朝には気が変わって売りということもあるくらいです。あくまでマーケット優先で、思い込みや固執は厳禁。「マーケットは常に正しい」です。必ずストップも入れることにしましょう。
【11月20日(月)〜】 メインシナリオ
『“今は銘柄次第”ということで、一概に上がる・下がるとは言えない状況』と言っていましたが、説明していくのが難しい1週間です。読んで頂いても何の参考にもならないと思うのですが、私のトレード履歴という目的のために書いておくことにします。
先週末の時点では「日経33000円からは売り戦略」の予定でした。先に言いますが、この考えを変更したつもりはありません。目線は明らかに下・・であるにも関わらず “上がり続ける相場”ということで、仕方なく買いポジションの方が多くなってしまいました。例えば、買いと売りを同程度持っていたとしても、売りは次々にストップにかかることで、必然的に買いばかり残るということです。
前回、ゴールドショート、原油ロングを持ち越していたのですが、どちらもロスカット。特に原油ロングは大きく持っていたので、損失も大きくなりました。・・・というように、事前の想定とは噛み合わない1週間でした。
株全体の話として、指数に関して言えば、とにかく「個人が売りすぎ」という一言に尽きます。このような状況では下がりようがありません。私も、本来なら売り目線なのに、個人が売っているのがわかる以上、積極的に売りを多くすることはできず、最大でも売り買い同程度で、売り長になることはありませんでした。(※この考えは現在も継続中で、本当は売り目線なのに “売り買い同程度”にして週を終えています)
こうなると (先物CFDで)指数をショートする際の難易度が非常に高く、“下がるはずなのに下がらない”というパターンの繰り返し。(ショートで)大きな含み益があっても翌朝にはマイ転したりして安定しないため、少しの微益で撤退して、指数を売買するのはあきらめました。
やはり最初に書いたように、『“今は銘柄次第”ということで、一概に上がる・下がるとは言えない』という見立てが適切だと思います。イメージ的には、「上目線の人が“ほら、上がったでしょ”と思えば下がる。下目線の人が“ほら、下がったでしょ”と思えば上がる」というような感じです。これは、「本来なら下がる局面なのに“個人が売っている”」ということで起こる現象だと思います。このようにAIアルゴが仕掛けてくるだけのことなので、理屈で考えても仕方ありません。だとすれば、どうすべきか?その場その場の相場に対応するか、もしくは、小さい動きでは狩られないところにストップを置くかです。私はもちろん、日々の相場に合わせたトレードをしていきました。
さて、このように当初の想定とは違って “噛み合っていない相場”なので、普通なら大失敗で終わってもおかしくないのですが・・・実際には、そんな失敗を大きく上回る利益になりました。それはすべて「半導体のおかげ」です。買いポジションの大半が半導体銘柄だったのですが、そのどれもがすごいことになっていました。あとは、ビットコインがわかりやすいタイミングだったので、ショート→ロング→ショートでうまく利益に。(現在もショート中) また、先々週からホールドしていたユーロ円ロングも急騰して大きな利益に。(※ユーロは15年ぶりの高値とのことです。金曜下がったところで手仕舞いとなり、そのタイミングでドル円ショートが約定しました)
それでは、ここから細かい話をしていきます。(繰り返しますが、私の履歴のために書いているだけなので興味のない方は読み飛ばして下さい)
この1ヶ月くらいの間、半導体ばかり言い続けてきました。特に先月は下げ相場でしたが、それでも「買うとすれば半導体」という感じで、半導体銘柄は外せない状況が続いています。そして、結局のところ、今の相場も “半導体などの一部の銘柄だけで押し上げている” というのが実状で、それ以外の銘柄では下げているものも多いです。そのため、指数だけ見れば“非常に強い相場”に見えるのですが、半導体等を触っていない人にとっては、それほど恩恵を受けていないかもしれません。だからこそなのですが、私の“売り目線”という考えも必ずしも間違っているわけでもなく、売り候補となる銘柄もたくさんありました。(※また、先物の週足ではわずかに陰線で終わっているので、どちらかと言えばマイナス週だったことになります) というわけで、「センターピンである半導体を買いながら、それ以外を売る」というのが一貫したポジション構成で、あとは地合いに合わせて売り買い増減しながらバランス調整していた感じです。
そんな半導体ですが、前回更新の時点ではまだ小型株には手を出さず、大型株が中心でした。具体的にはいつものレーザーテックや東京エレクトロンなどでしたが、週明けからは小型株も買える雰囲気になってきたので、徐々に小型株にもシフトさせました。実を言うと、私が半導体銘柄の中で一番注目していたのが「TOWA」でした。そして、月初の時点では、その1銘柄に大きな資金を集中させていました。・・・が、なかなか上がる気配がないので手仕舞いしてしまい、その後、上がりそうになったので買い始めるとストップにかかり、また買ってはストップ・・・というのを3回ほど繰り返してしまい、どうも相性の悪い銘柄のようです。ロスカットした直後に急騰することも多く、現在の上昇にもまったく乗れていません。(今も保有せず) もし月初から今でも持っていれば “今年一番の8桁利益”だったのですが、長年やっていると合わない銘柄はあります。残念ですが仕方ありません。
ただ、TOWAを最初にロスカット(というより、上がらないので自己判断で撤退)した時に、次に資金を投じたのが「日本マイクロニクス」でした。TOWAほどのロットではないのですが、それでも、それに次ぐロットを入れて決算をまたいだところ、寄らずのストップ高に。これが一週間で40%くらいの利幅になり、先週の一番大きな利益となりました。(※利確済み) 他にも、ディスコ、アドバンテスト、野村マイクロ、AIメカテックなど、半導体関連はどれもが10%、20%の上昇で好調でした。あと、ショートしていたのは主にグロース銘柄ですが、今のような相場でも(下落で)利益になったものは意外と多かったように思います。
そして、金曜の時点ではポジション入れ替えのために半導体の大部分を手仕舞いし、今は半導体がメインではありません。(一部は残しています) 今のメインは何かというと、金曜の寄りから大きく買われていることに気づいたので、日本郵政・ゆうちょ・日本郵船などを買っています。売りでは不動産など。つまり、こうして残った保有を見る限りでは「円高想定」というポートフォリオになっています。意図していたわけではなく、マーケットに合わせるとそうなったのですが、その日の夕方頃、実際に一斉に「円高」に動きました。ここから 一時的に円高という流れなのでしょう。
(※上にも書いたように、この金曜夕方に動いたタイミングで “ユーロ円ロングを決済してドル円ショート”しています。ただ、これは本格的な下落波動ではないのでまた戻ることになり、ドル円の天井ピークが来るのは12月になる?と(今のところ)考えています)
以前、このようにも書いていました↓
『1「米国指数・日経ともにまずは上昇」→2「米国(と日本株グロース)は上昇でも日経平均は円高で下落」→3「米国・日経ともに下落」』
この流れから言うと、今週からは円高で「2」になるのかもしれません。また、「株↑ビットコイン↓」になるという話もしていましたが、その展開にも当てはまる週になると思います。(※そして、今月のどこかで株が天井をつければ、次は「株↓ビットコイン↑」を考えます。ビットコインはこの上昇波動で今年の最高値を目指す。そうなれば来年からは下落でしょう)
ひとまず、今週に関して言えば円高になりそうなので、ここからはグロースが買いで、ナスダックもまだ上がると考えます。(現在ロング中) ナスダックのチャートを見れば、いつ下がってもおかしくない危うい形なのですが、それでも「最後の上昇」を作るために上がっていくシナリオを想定しています。そして、もしここで実際に上がれば、その次の展開で、来月からは長期の下落局面に突入。この下落に転じる起点となるのは、半導体(SOX指数)が下がり始めたタイミングです。(=半導体が崩れると全部崩れるため。今週のエヌビディア決算も注目) そうなれば、半導体銘柄はすべてショートの対象。ただ、このタイミングでドルが再上昇することになりそうで、その場合は円安銘柄だけは上がるかもしれません。(そのため、日経平均は上がる可能性も)
いずれにせよ、ずっと修正波で推移する相場なので、上げ下げを繰り返して難しい地合いが続くと思います。こうして予測展開を説明するにしても、一貫性がないのではっきり言えず、難しいです。それでも、来年になれば さらに難易度は上がるでしょうから、ますます “トレードスキル”が必要不可欠になってくると思います。前回、歴史的なインフレが終焉することで、「投資しても資産を失い、投資しなくても資産が減る時代になる」と言いました。不景気になり、多くの企業が倒産するでしょう。そんな世の中で そもそも投資をすべきかどうかも疑問で、これからの長期投資というのは、何をすれば良いかわからないくらい “正解”というものがありません。“その時その時の正解があるだけ”なので、このような相場でも参加するかどうかは個々の判断です。適当な投資をすれば、資産を減らす結果にしかならないでしょう。(私も長期の買いポジションは解消するつもりです)
なお、“トレードスキル”と言いましたが、一番確実性が高いのは、FXの短期トレードで小さい利益を積み重ねることだと思います。中長期のトレードになると、ファンダメンタルも含めた “相場観”がなければ厳しくなります。(※もしくは、本当に誰もができるもっとも最適な戦略は「お金を大事に節約すること」です。景気が悪くなればお金の価値は高まります)
それでは、最後にまとめておきます。現在のポジションは、日本株は売り買い同程度(一時的に円高想定したポートフォリオ)。ナスダックロング、ゴールドショート、ビットコインショート。いずれもロット大きめで保有。あとは短期目線でドル円ショート。原油も下抜けでショートを検討しています。(※注文していたのですが約定しませんでした)
基本的な考え方としては、ここからは「株に資金が向かう時」で「それ以外から資金が抜けていく」という仮説を立てており、今週は株買いの割合を増やしていく予定です。そして、何度も言いますが、これは “米国株の最後の上昇”となり、この上昇の後から景気後退に入るというシナリオで考えています。(※当初はスタグフレーションを想定していたのですが、原油が下がれば “デフレ”の方が雰囲気が近い気もします。戦争が起こるとすればその後ではないでしょうか)
【11月13日(月)〜】 メインシナリオ
決算シーズンで、さらにSQ週・・・“らしい動き”と言えばそうなのかもしれませんが、私もストップ高にストップ安と慌ただしい1週間でした。そして、大まかな見立ては合っていても、細かい部分ではイレギュラーによって外れるのは仕方ありません。私も完全に満足のいくトレードができたとは言い難いのですが、それなりにはうまくやれたと思います。(後ほど書いていきます)
そして、これまでは比較的想定通りの動きが続いていたのですが、このあたりから難しくなってきます。「今日上げても明日は下げる」というように、短期の動きだけを見ていると翻弄されて対応できないと思います。この毎週更新のnoteでも、細かいことは書いても仕方ないので(※すぐ変わってしまうため)、大まかな想定だけ書いておきたいと思います。
まず、先週末の時点での雰囲気を思い出してみて下さい。マザーズ改めグロース250指数もようやく上昇に転じ、多くの投資家が“小型株の買い場”ということで積極買いを始めたと思います。それでも、私自身は「大型株中心」「大半が半導体」だと言いました。そして、先週の相場を見てきた人なら、これが“正解だった”というのをわかって頂けるはずです。確かに私も小型株も少しは買いましたが、それは1-2日程度の一時的なつもりでした。このnoteで“1週間を通じての戦略”として書くとすれば、“まだ小型株ではない”ということです。さらに、大型株の中でも堅調に推移するのは半導体くらいだろうと考え、「大半が半導体」にしたのです。
1週間を通じて見れば、グロースも結局は反落となりましたし、日経平均もグロースほどではなくても伸びない展開。700-800円幅くらいを上げ下げしたのでしょうか?これだけ動けば、上下ともに翻弄される人が出てもおかしくないですし、上目線を言い出す人、下目線を言い出す人、極端な意見が続出するのも当然だと言えます。ただ、トレードの基本は「市場で上目線の人が多くなれば売り、下目線の人が多くなれば買い」。これさえ意識していれば、大きく間違えることはないと思います。(=暴落論が出てきた時は安心して買えました)
さて、そこで半導体なのですが、例えばいつものレーザーテックを見れば、大きな売買代金で上昇が続いて終わっています。また、私が“大型株”と言っていたのは主にユニクロだったのですが、SQ値を引き上げるために先物主導で動くのであれば、値嵩株を選ぶべきという判断です。こちらも正解で、日経を牽引する上昇ということで“SQらしい相場”でした。このような銘柄が私の主軸だったのですが、実際には、これらをずっとホールドしていたわけでもなく、途中で利確を入れたり増減したり下手なトレードをしてしまいました。それ以外の銘柄では、決算を見落としていてストップ安で損したり、逆にストップ高もあったり、判断を間違えて損切りしたものをまた買い直したり、マイ転とプラ転を繰り返しながら動きの激しい日々でした。ミスが多くて もっとうまくやれたはずなので、満足はしていません。ただ、誰にとっても難しい相場だった割には、銘柄選定も含め、うまく乗り越えられたと思っています。
(※水曜には銀行株が一斉に暴落した場面がありましたが、そこは“絶好の買いチャンス”ということで久しぶりに銀行株を大きく買い。翌日以降に戻したので、その大半を金曜引けで手仕舞いしました。
ちなみに、ストップ高になったのはシダックスです。買われているのがわかったので買い始めていて、さらに買い増ししようとしたところで特買いになり、そのままストップ高になってしまいました。どうやらMBOで株式非公開になるとのことです)
このように(指数に関係なく)“今は銘柄次第”ということで、一概に上がる・下がるとは言えない状況です。それでも、まずは直近で考えるのは「円安インフレ」だということを前回書いていました。先週末の時点ではドル円150円を割っていたのですが、やはり想定通りに再び150円を超えて円安が進んできました。この流れに乗ってドル円ロングでも良かったのですが、私はユーロの方が期待値が高いと考え、月曜から大きめのロットでユーロ円ロングしています。ストップを引き上げながら、上昇が続く限りはホールドすると思います。
一方で、想定が外れたのがビットコインです。先週末時点ではショートしており、これは“早い段階で手堅く手仕舞いする”と書いていたように、早めの利確はしました。その後、一旦反発するのはわかっていたのですが、その反発が意外にも上値を超えてきて、これに関しては想定外でした。
ここで、とりあえずビットコイン(仮想通貨)のことを書くことにします。前々から言い続けているように、「ビットコインは株と逆相関」というのが重要なポイントです。それを踏まえれば、ビットコインや仮想通貨自体を考えるよりも “株の動き”を考えることの方が大事です。(細かい動きは無視して)大まかには「株↑ビットコイン↓」か「株↓ビットコイン↑」かどちらかを考えるということです。(※もし株も仮想通貨も上がる時があれば、普通に株を買えば良いと思います)
前回、ビットコインを買うとすれば「11月の安値(=株は高値時)」だと言いました。日本株の方は先に下がりそうなのでややこしいのですが、ナスダックに関しては今回上抜けしたので、もう少し上昇が続くと思います。(※後で解説します) その株の上昇時にビットコインは反対に下がって安値を付けると思うので、そこがビットコインの買い場。その後は「年内の仮想通貨は強い」と見ており、そこからの上昇波動では買いによる利益を出せると思います。逆に言えば、年内の高値でしっかり利確しておかないと、年明けからはビットコインは下落波動に入ると思います。(=年末がドテンショートするタイミング?)
要するに、11月のどこかで株が天井(ビットコインは安値)を付ける。そうなれば、年内は「株↓ビットコイン↑」ということです。(※年明けからは、ビットコインだけが下落というよりも、マーケット全体が弱くなりそうです) 思い返せば、昨年の暮れには仮想通貨は下落していました。その時には私もビットコインをショートしていることを伝えていましたが、年明け(つまり今年)から “ビットコインは買い”だと言いました。実際に そこから仮想通貨は上昇したわけですが、今年に関しては「昨年の反対」をイメージすればわかりやすいと思います。(=2022年末↓2023年↑2024年始↓) “今年の暮れにビットコインが上昇すれば、年明け(2024年)からは下落”ということです。
さて、ここからは株の話に移りますが、先ほど“銘柄次第”と言ったように、今の相場はかなり複雑度を増しています。上でも下でも、すべてが連動して同じ方向ならわかりやすいのですが、このあたりから日本株(日経平均)と米国指数が別々の動きになりそうなのです。ただ、どちらにしても「12月は下落相場」になるとは思います。日米で異なるのは「下落が始まるタイミング」です。
まずは日経平均ですが、これは先月からずっと「11月限SQ32500円」を目指す動きを考えてきたわけです。それを達成した後、次の展開では「12月限に向けての下げ」を考えることになります。現時点では私はまだ大きく買いポジションを持っていますが、保有銘柄は半導体や一部銀行・エネルギー、大型ディフェンシブなどが中心です。上がるとは考えても、何でも上がるとは考えていないということです。あとは先物CFDでも少し日経ロングしているのですが、週明けからは一転して「売り戦略」に入ります。というのも、日経33000円付近というのは、上がった場合に想定していた天井ポイントだからです。ここからであれば “絶好の売り場”ということでドテンショートすることにして、プットオプションも買いたいです。
一方で、米国株(ナスダック)の場合は違っていて、ここからさらなる上昇に入ると見ています。その理由はマイクロソフトの高値更新です。実は、何週間か前に米国株の買いを考えた時、私が真っ先に買ったのがマイクロソフトでした。というのも、その時の米国市場はまだ下落基調が続いて買えそうな銘柄がなく、その中でほぼ唯一、買える形をしていたのがマイクロソフトだったのです。逆に言えば「マイクロソフトくらいしか買えるものがなかった」ということなのですが・・ その後の動きを見ると、まさにその“マイクロソフトがナスダックを牽引して引き上げた”と言えます。(=その初動で乗れました) そして、そのナスダックが市場全体を押し上げるのだとすれば、「今の相場はマイクロソフト次第」と言っても良いかもしれません。マイクロソフトが反落すればナスダックも反落ということですが、このマイクロソフトが上に抜けたのでまだ上昇が続くということです。(※マイクロソフトは途中で買い増しもしており、今の私の米国株で一番大きなポジションになっています)
先週末の時点では、ナスダックを大きくロングしていると言いました。これは(上下振り回された日本株とは違って)大きな利益になりました。少し下げたところで利確したので、今はナスダックのポジションは持っていないのですが、“マイクロソフトの買い”が実質それと同等のポジションだと言えます。
今週から日経は売り目線になるので、反対に、米国株や米国指数を買うことでバランス調整しようと考えています。原油が上がりそうなので、ダウでも良いかもしれません。また、日経平均だけで考えれば売りであっても、米国指数さえ強ければ日本株の個別株で買えるものはたくさん出てくると思います。ですので、グロースを買うならここからかもしれません。私は、素直に“強いものを買って弱いものを売る”という形で、売り買い両方を織り交ぜていくと思います。
(※原油に関してですが、金曜の夜中にロングが約定しました。安値割れにストップを入れてホールドしてみます。一方で、ゴールドはショート中。それ以外では細かいですが、上海A50を軽くショートしています)
・・・以上。これでトレード履歴も含めて、だいたい説明できたと思います。まとめると、今は日本株や先物等を大きく買っていますが、週明けからは下目線。米国株はマイクロソフト中心に買い。ユーロ円ロング、原油ロング、ゴールドショートという感じです。
ただ、今の相場は難解でシナリオ変更もしやすく、細かい動きまではよくわかりません。また、この1週間で大きく軌道が変わってしまったこともあり、今後の長期シナリオもわかりにくくなっています。そのため、前回「円安インフレのピーク」という話をしたことに関しては、一旦保留にさせて下さい。ドル円はこの後に下がったとしても また上昇し、ドル円(円安)のピークを言うとすれば12月になるかもしれません。とにかく12月には下落相場(株↓ビットコイン↑)を考えますが、その後のシナリオは実際にそうなってから考察することにします。
(※というのも、米国や中国から抜けた資金が次にどこに向かうのか?を考えると、日本が選ばれる可能性もあり、そうなると日本株が相対的に強くなるかもしれないのです。本格的な円高は、海外からの日本株買いによって起こります。もし円高・株高になれば、それは日本市場が強くなることを意味します。以前、“日経平均とダウの数値が逆転するかも”という話をしたことがありますが、本当にそうなるかもしれません)
いつも言うことですが、上がったから上がる、下がったから下がると考えていると、生き残れない相場だと思います。今上がった(下がった)とすれば、それはどこまでで、次はどうなるのか?というのを考えながら資金を動かさなければいけません。今後 “コロナ安値を目指す長期下落局面”に入れば、買いよりも売りが優位になる時期になります。考えてみれば、来年からは新NISAも始まるわけですが、その個人の買いは狙われやすいかもしれません。(=新NISA前に仕込んで新NISA後に売られる) やはり来年以降は厳しい相場になりそうです。
【11月6日(月)〜】 メインシナリオ
下げ続けて暴落論も溢れる10月相場の中、「上目線の中での一時的な下目線」「10月中が買い場」「11月に入れば上がる(日経32500円に向けて上昇)」と言い続けた1ヶ月でしたが・・・これでシナリオ通りになったと言えるでしょう。前回、唯一?想定から外れていたドル円に関しても、「まだ下がるのは早い」「もう一度150円を超える」と言っていた通り、こちらも150円を超えました。それ以外にも「ビットコインの天井=株の底」ということで、実際にビットコインが急騰した後に天井をつけて株が急騰しました。ここまで完璧に当てはまっているのを見ると、やはり相場全体が当初のシナリオ通りに進んでいると感じます。
まずは全体的な解説をしておきますが、11月限に向けた上昇というのは、私の中でほぼ確定的でした。だからこそコールオプションまで買っていて、すでに買値の何倍にもなっています。結局、海外は「先物を売りながら現物を買っていた」という状況で、やはり個人に投げさせるための10月だったのでしょう。悲観論が溢れるのもそのためです。このように相場の本質を見抜かないと、目の前の動きに翻弄されて損するだけです。今どんな相場で、次はどうなるのか?を先に考えて行動しなければ勝つことはできません。
その中で特に重視していたのがビットコインでした。ビットコインは“株と逆相関”で「ビットコインの天井=株の底」というのはメルマガでもお伝えしていましたが、先週はそんなビットコインの「上昇待ち」でした。ずっとこのタイミングを狙っていて、実際に11/2に急騰したことでドテンショートしました。(=上ヒゲ部分で利確→新規売りできており、待ち構えた甲斐があります)
先にビットコインについて書いておきます。前回も書きましたが、ここで天井をつけたということは、「ここを上限としたレンジ推移」をメインシナリオで考えます。レンジの下限については、これから付けていくことになるのですが、今月の安値が今後の下限になると思います。というのも、「ビットコインの天井=株の底」なのであれば「株の天井=ビットコインの底」となり、おそらく今月が株のピーク(=ビットコイン底)になると考えるからです。“11月に株は急騰する”と言ってきましたが、もし実際にここで急騰するのであれば、それはその後の “大きな暴落の始まり(起点)”となります。ここまでは「株↓ビットコイン↑」で、ここからは「株↑ビットコイン↓」。そうなると、また「株↓ビットコイン↑」になる転換点がやってくる。だからビットコインはそのレンジの範囲内の推移になるということです。
その先のビットコイン(仮想通貨)の動きはまだ読めず、それは今月の下限がどこになるのかで軌道シナリオが異なってくるからです。仮想通貨を取引したい人にとっては、今月の動きは非常に重要でしょう。基本的には、(前回も書きましたが)仮想通貨単独で考えても仕方なく、それよりも “株との逆相関”を考える方が大事です。前々から説明してきたことですが、“ビットコインは株と逆相関”という点においては手を出す価値はあります。もし株と同様の動きなのであればビットコインよりも株を買うべきなのですが、そうではないので、株が下がっている時には(他に代替できる投資対象がないこともあり)買っても良いと考えます。この数ヶ月、私が頻繁にビットコインのことを書いているのはそれが理由です。本来であれば、素直に株だけ買える地合いが理想なのですが、相場に合わせるしかないので仕方ありません。トレーダーとしては、期待値が高いもの=資金が向かう対象にベットするだけです。(※ビットコイン以外では、金でも代用できる場面があったので買っていましたが、ここからの金は弱くなりそうなので手を出しにくいです)
金(ゴールド)の話になったので、これから直近(今週)の相場の話をします。
メルマガでも書いたのですが、今は「円安インフレのピーク」に向かうための上昇波動になります。そして、それは「悪い株価上昇」だと言いました。その次の展開のことを考えると、まったく良いとは思えないのです。
「円安インフレのピーク」ということは、ドルとゴールドの天井になります。ここまで、ドルとゴールドが同時に上昇することで “円建ての金価格”が過去最高を超えたりしましたが、この流れの天井をつけるのが今週になるかもしれないと考えています。考えてみて欲しいのですが、過去最高ということは「金融の歴史上の天井」だということです。そして、それは “インフレの終焉”を意味します。もちろん、これは現時点での仮説でしかないので、そうならないかもしれません。しかし、「仮」の可能性であったとしても“歴史上の転換点”だとすれば、それは壮大な時間軸での大きなシフトだと思えないでしょうか?“お金の価値は下がり続けて金価格は上がり続ける”という常識が変わる・・・ これは、これまで通用してきた投資が通用しなくなって「すべての逆転が始まる」ということです。もしかすると、その大きな転換点が今週になる“かも”しれないとすれば、これほど重要なタイミングはないのではないでしょうか?(※前回、「11月は今年で一番重要な月になる」と言ったのですが、それどころか “貨幣経済の歴史で一番重要な月になる”可能性もあるということです。拡大し続けてきた経済が縮小のサイクルに入れば、さすがに世の中の雰囲気も変わることでしょう)
それでは、そんな「円安インフレのピーク」がどこかを考えるためには、ドル円の天井を見極める必要があります。ドル円は以前より「152円を目指す」ということを言ってきました。(だから先週150円を割った時に、“下がるのはまだ早い”と言ったのです) そして、現時点で言えば実際に152円付近まで上昇して折り返したので、ほぼ的中したと言えるのですが、実は今の私の判断ではまだ上昇継続中と考えていて、現在の目標値は「ドル円153円台」で考えます。(※前回の調整がなければ152円で良かったのですが、調整が入ったことで軌道が変わりました) そして、おそらく この時に日経平均も天井をつけると思います。(=日経平均はいずれ円高で上昇するシナリオもあるのですが、特に状況が変わらない限り “ここが今後の日経平均の高値”として考えることにします。なお、ずっと目標にしていた32500円はCFDですでに到達済みですが、今は33000円を見ています)
そして、前回も書きましたが、ここからの株価予測は少々ややこしいことになります。「ドル円の天井=日経平均の天井」だったとしても、米国株価は天井ではなく、むしろここから(ドル安=金利安で)上がるからです。そのため、日本株でも為替が影響しない銘柄セクターであれば、米国市場が堅調なら上がると見ています。円高で日経平均が下がったとしてもグロースは買える可能性がありますので、上がる・下がると一概に言えなくなることはご理解下さい。
それでも、米国市場が崩れれば全部下がりますので、前回書いた以下の文章を一部書き換えて再掲載します。
1「米国指数・日経ともにまずは上昇」→2「米国(と日本株グロース)は上昇でも日経平均は円高で下落」→3「米国・日経ともに下落」。
今の上昇は1だとして、今週で「1→2」への転換。「2→3」に変わるのが今月中というイメージです。
複雑な話になってきて、どう説明すればいいのかわかりませんが・・・正直なところ、(陰謀的な話は無視して)純粋なマーケット分析をする限り、「金融市場に限界」がきているように見えます。これまで「ドル円のピーク」と言い方をしてきましたが、実際のところ私が意識して見ているのは、ドル円というより “ドルインデックス”です。要するに「ドル価値のピーク」を考えているのです。ドルのピークで、金価格のピーク・・・
それでは、ドルという通貨の価値が下がることで “株価”という数字だけは上がるとして、それは良い株高だと言えるのでしょうか?おそらく、結果的には市場全体が上がるのではなく、“一部の市場だけに”資金が集中して向かうことになる気がします。(そして最後は暴落) つまり、もし“資産を増やしたい”と考えるのであれば、これからの投資は、その資金が向かう先を的確なタイミングで見極めながら、自己資金を動かし続けなければいけないことになります。ある時は株、ある時は仮想通貨、ある時はコモディティ、ある時は債券や現金・・・
さて、こんな時代に、誰が最後まで資産を守れるのでしょうか?やればやるほど資産を失って脱落していく人が出るのは必然です。「投資をしても資産を失い、投資をしなくても資産は減る」・・この場合にどちらを選択するのが良いかは人によると思います。私は以前より「トレードスキルが必要になる」という言葉を繰り返していますが、(言葉そのままの意味で)「投資が必要」だとは言っていません。ちょうど先ほど知ったのですが、バフェット氏が大きく株を売って「手元資金が過去最高になった」というニュースがありました。やはり長期ならこれが正解・・・おそらく大半の人は投資なんてせずに、節約してお金を大事にした方が良い気がします。そして“コロナショック安値まで下がった時に初めて投資する”ようにするのが、今後もっとも高確率で資産を残せる方法だと考えます。(※ちなみにさらに長期で言えば、その安値も割ると考えます。あり得ないと思われるかもしれませんが、実際に分析すればそうなるのです)
多くの人が資産=お金を失うからこそ、お金の価値が相対的に高まります。それくらい厳しい世の中になるかもれないというのが、今のマーケットを見て私が感じることです。
大きな話になってしまったので、直近の話に戻すことにします。改めて、今の相場の話です。
先のことはともかくとして、今現在は上昇に向かう時なのではっきりと「買い」です。ずっと下がり続けていたマザーズ指数(※この名称もようやく終了して今後は“グロース250指数”となります)も上昇に転じて、好地合いとなりました。最近の指標イベントは(多すぎて)考えても仕方ないので気にしていませんでしたが、アップルの決算に関しては意識していて、やはり決算後に下げています。しかし、これさえこなせば明確に底打ちとなり、あとはアク抜けで上昇しかないと考えます。
全体的に上がる相場なので、ここで小型株を買い判断する人も多いとは思います。私ももちろん小型株も買い始めていますが、それでもまだメインは大型株で、特に「大半が半導体株」になりました。そして、これまではロットを落とした取引をしてきましたが、ここで久しぶりの“最大限の買いポジション”になっています。日本株だけでなく米国も底打ちという判断で、米国指数ではナスダックを大きく買い、米国株もたくさん買いました。(週明けに少しでも下がれば、さらに追加で買いたいです)
前回、「日経先物を30700円で大きく買い、コールオプション買い」など書いていましたが、それも未だホールド中。想定通り日経32500円に達し、週明けには大きな利益になるはずです。日経平均は、ドル円の天井までは上目線で、その後は下目線なので、その転換タイミングでポジションを入れ替えるつもりです。入れ替え後は米国株やグロース中心の買いポジションとなり、米国株が天井をつけるまではそれを継続予定です。(※場合によっては円安銘柄は空売りするかもしれません。金曜(祝日)の動きを見る限りでは ドル円が下がっても米国上昇につられて日経も上がっていますが、ドル円148円台にもなれば、さすがに影響して下がると思うからです)
ここで、個別株の細かい話をしておきます。このような強い相場なのでほとんどうまくいっているのですが、“トレード履歴”として書いておかなければいけない失敗があります。
今回失敗した銘柄は「IDOM」です。週刊誌で不正の記事が出たことによるストップ安・・・これに被弾しました。中古車業界の実態は知っていましたが、それでも“中古車”というセクターには買いを入れたいタイミングだったので買っていたのです。ただ、これは完全に“運が悪かった”としか言いようがなく、突発的なことなので避けることもできません。一応、最初大きかったロットを、少し減らそうと思って半益した直後だったのですが、それでも損失額の方が大きいです。(※ちなみにストップ安ではありましたが、ストップが剥がれた時に全売却はできました) その後、プレスリリースが出て持ち戻していますが、それでも、逃げ遅れた人がまずは手仕舞いすると思いますし、それが一巡しなければ改めて買えるようになりません。もう相場全体の地合いも良くなりましたし、他の銘柄に目を向けることにします。
あともう1つ、現時点で確認できる保有銘柄の失敗として、川崎汽船がPTSを見る限りでは損切りになりそうです。海運3社の中では良いと思ったのですが、海運自体がやはり弱いです。(決算に関しても、織り込み済みなのでしょう)
さて・・・「11月には上がる」と言い続けて実際に上昇しましたし、もう特に書くことはないと思いつつも、いろいろ書いてしまいました。
改めてまとめますと、現在は日本株は大半が半導体買い。米国指数はナスダックを大きく買い、米国株も多数買い。ゴールド買い、ビットコイン売り。
そして、“今週の戦略”としては、ドル円や金の天井を見極めて、長期目線でのショートポジションを取りたいです。そのタイミングでは円安銘柄は利確を考えて(場合によってはドテン売り)、大型株から小型株へのシフトを検討。基本的には金利安ということで米国買いが中心。(※ビットコインショートも、早い段階で手堅く手仕舞いすると思います。下目線ではありますが、一度急落すれば そこから先の下落勢いは落ちると考えるため)
今回は先のことをいろいろ書いて複雑になりましたが、今週だけを考えれば以上です。VIXも金利も下がり、しばらくは銘柄選定さえ間違えなければ買い中心で利益を出しやすい相場でしょう。ちなみに、今回書いたようなシナリオの転換点に合わせて、YCCや戦争等など起こる可能性もあるということは書いておきます。(大きな転換には、何らかのイベントがきっかけになることがあるからです。マーケットに合わせて材料がついてきます)
(以前の記事)
※2022年7月より開始しましたが、記事が長くなりましたので、以前の分は別途こちらで保存することにします→
過去のコラム
コラム的な内容も(思いつけば)書いていこうと考えています。以下は、これまでに書いたコラムです。
【コラム】 金利と金(ゴールド)について 2022.12.5
まだまだ初心者の方も多いようなので基本的なことから書きますが、相場において一番重要なのが金利です。これは絶対に理解しておいて下さい。どんな材料やストーリー、そして、業績よりも金利の方が重要です。金利がマーケットを動かして景気を生み出すからです。(※ちなみに金利の次に大事なのが業績です。材料や将来性などのストーリーはその次ですので、そのような方向に資金が向かうのはお金が余っている時のみです。ストーリーで押し上げる仮想通貨やハイグロースなどは、低金利でお金が余っていなければ資金が向かいません。また、一度バブルとなった市場(銘柄)には当分資金が向かわないことも知っておいて下さい)
ここで言う金利というのは基本的に「米長期金利(米国債10年利回り)」のことを指しますが、金利自体を見ていなくてもドルの動きでもわかるとは思います。(=米金利が上がればドルが上がる) ただ、私個人的には、最近はゴールドの動きで市場の金利を判断していたりします。(=金利が上がればゴールドが下がる) 仮想通貨が人気の時は仮想通貨にも資金分散されてわかりにくかったのですが、今はそうではないので、それならゴールドを見る方が為替よりノイズが少ないと感じるからです。(※最近は為替介入などで為替の動きがおかしなこともあり)
あとは “コラム”ということで参考までに書いておきますが、金価格というのはロンドンで決められるものです。つまり、世界中の人が価値を信じる金価格を支配しているからこそ、シティ・オブ・ロンドンが本当の金融の中心なのです。(表向きはウォール街でも) また、世界のマネーのほとんどがオフショア資金だと言われていますが、そんなタックスヘイブンを植民地に作っていったのもイギリス。王族が世界の表舞台から消えると同時に、これをすることが世界大戦を起こす目的の1つでした。(それ以外の目的はユダヤ人のための国家を作ること)
金に対する安全資産神話もありますが、私はそういう話も(歴史と同様)作られたものだと思っています。私は何も信じることなく、上がるなら買って下がるなら売るだけですが、何が安全資産かを考えるよりも円ベースで良いので“資産額を増やすことだけ”にフォーカスすれば良いのではないでしょうか。上がる資産は状況によって変わります。金が上がるとすればリセッション(景気後退)になった後です。(でも、リセッション入りした時は株の長期投資タイミングでもあります。金が先に上がってから株が上がります)
【コラム】 食糧危機について 2022.12.12
前回より、たまに“コラム”を書いていくことをお伝えしました。今週のコラムとしては、「食糧危機」について書いておきたいと思います。
私は陰謀系の内容はすべて“話半分”でしか聞きませんが、その中でも食糧危機はよく聞く話の1つです。(経済雑誌の表紙になっているのも見かけました) しかし、私は、食糧危機のことは皆さんに一度も言ったことがありません。というのも、このようなセンセーショナルな情報が、間違った投資を誘発することになるからです。(※ちなみに今年に限ったことではなく、昨年や一昨年にも食糧危機の話はありました)
投資家の考え方としては、このような話を聞いた場合には “これからその市場を盛り上げたいのだろう”と考えるだけで、入るタイミングと出るタイミングを同時に考えることにします。(つまり、いつからいつまでそのシナリオが続くのか?です) そして、夏前の段階で私が考えた結果、「コモディティを買うなら8月中旬から10月」と言ったわけです。今チャートを見てみると、ほぼ完璧に合っていたのではないでしょうか。(そして、最近は私はインフレ関連銘柄をショートする場面が多かったりします)
誤解して頂きたくないのですが、私は別に食糧危機(食糧不足)にならないと言っているのではありません。可能性はあるかもしれません。しかし、そのような事実とマーケットは切り分けて考えなければいけないのです。このあたりが、マーケットを見ている人と見ていない人で違ってくることです。(=ニュースや情報を見て投資をしてはいけないということ)
そもそもマーケットというのは、需給で決まります。そして、この需給というのは、“ものの値段(物価)だけではない”のです。例えば、今年はエネルギー価格高騰というのがあり、アメリカなどでもガソリン価格が高騰していました。するとどうなるのかというと、値段が高いから買い控えが起こるのです。そうなると、需給としてはマイナスになるため、マーケットでは上昇に反応しなくなるどころか (物価上昇で)逆に相場下落に繋がるのです。(※実際下落しました) このように、物価と市場は必ずしもイコールではないことを理解しておいて下さい。
そして、何度かお話していることですが、これからやってくる不況やグレートリセットというのも基本的には「経済規模の縮小」です。それはつまり、経済としてはデフレ方向になります。だから私は、インフレを煽る人が多くなった頃に「これからはインフレよりデフレ」と言ってきたのです。物価が上がるから何でもインフレだと考えるのではなく、仮に物価が上がっても経済全体はデフレになることを知って下さい。そして、そうなると、景気後退(=市場規模縮小)で「コモディティが下がる」ということになりかねません。(※もし飲食店の廃業が続けば、それは需給減です) これがマーケットに基づいた投資家の考え方ですので、くれぐれもニュースや情報を参考にして投資しないようにしましょう。誰もが知れる情報で投資しても、うまくいくはずがないのです。
【コラム】 確実な利益!?「株主優待のタダ取り」について 2022.12.19
これは何度か書いたことなので、別のnoteにもまとめようと思うのですが・・・「(通称)株主優待のタダ取り」について、今回のコラムとして書いておきます。
先日のアンケートの結果を見ていると、実際には、投資をするという以前に“投資をするための資金が少ない人”がかなり多いです。例えば、投資資金100万円以下であれば、株式投資を考えるよりもFXメインで考えた方が良いかもしれませんが、それでも“確実にプラスになる”という意味で、(通称)株主優待のタダ取りは役に立つかもしれません。
基本的には数百円の手数料だけで「イオンモール3000円分」「吉野家2000円分」「丸亀製麺3000円分」などをもらうことができます。「1000円分のクオカード」というのも多かったりしますが、これらを活用すれば、かなり生活の足しになるのではないでしょうか。
実際にどれくらいのリターンになるのか?ネット検索して調べてみたところ、こちらのブログの方の場合、1年で40件の優待を受け取って「7,692円のコスト(手数料)で優待総額83,000円分」とのことです。ただ、おそらく年間40件以上受け取ることも十分に可能だと思いますし、自分だけでなく家族の口座名義でも受け取るようにすれば、その2倍、3倍の数字になります。少額ではありますが、“確実なリターンが得られる”という意味では魅力的な情報でしょう。
具体的なやり方に関しては、私が説明するよりもネット上やYoutubeでわかりやすく出回っていると思いますので、「優待クロス」などのワードで調べてみて下さい。お使いの証券会社に沿った説明も見つかるかもしれません。
簡単に言えば、株価変動リスクなく(取引手数料のみで)株主優待を受け取る方法になります。昔とは違い、最近は証券会社の手数料が安くなったために実践できるようになりました。(※株の信用取引の口座が必要になります。お持ちでない場合は楽天証券1つあれば何かと便利でしょう)
株主優待を得たい株を、権利付最終日(今月は12/28)に現物買いと信用の空売りを100株ずつ入れて、権利落ち日(今月は12/29)に「現渡し」します。これで、売買手数料のみで株主優待を受け取ることができます。(権利確定日はこちらを参照)
利回りを高くするために、100株のみで行います。(=2日間の売買のために口座に資金を入れておく必要があるのですが、100株の取引なのでそこまで多くは必要ないでしょう)
1つ注意点があるとすれば、ここでの信用の空売りに関しては「一般信用」を使うのが基本です。そうすれば損することはありません。少し説明しますと、一般信用ではなく「制度信用」であれば、一般信用よりは手数料が安いのですが、空売りする人が多くなったりすると場合によっては“逆日歩”が発生して手数料が大きくなるリスクがあります。(=1000円分の優待をもらうために何千円の手数料が発生するなど)
多くの場合は制度信用でも損しないと思いますが、絶対に損したくない場合は「一般信用のみ」を使うようにして下さい。(※利回りが高すぎる優待・人気が高い優待・売買代金が小さい会社の優待などの場合には、“制度信用での逆日歩リスク”が高くなるかもしれません)
優待が多いのは3月・6月・9月・12月ですが、空売り自体ができない株もあり、そのような銘柄は対象からは除外します。あと、決算の時に株の現物買いをしているために配当金も入るのですが、それに関しては空売り時に逆に配当分を支払わされていることになるので、実際には相殺されることになります。あくまで利益になるのは“株主優待の分だけ”で、それを得るために支払うコストが“売買の取引手数料のみ”ということです。(※また、家族名義の口座などを使えば2人分以上での実践はできますが、自分名義で複数口座を使うことはできません。1名義につき1つの口座を使って100株で行なって下さい)
・・・以上。簡単な説明になりましたが、「トータルではプラスにしかならない話」ですので、興味があれば調べて実践してみて下さい。物価上昇が続く昨今ではありますが、これで生活費も抑えられるのではないでしょうか?
(※さらにもう1つプラスになる確率が高い情報としては、「IPOの抽選を申し込む」のも良いでしょう。100%ではありませんが、8割方プラスになるので宝くじ気分でやる価値はあります。これは複数口座でも可能なので、口座数が多いほど有利です。そのためにたくさん口座開設する人もいます)
(前回コラムの追記・訂正) 2022.12.26
優待タダ取り(優待クロス・つなぎ売り)に関しては、基本的には「一般信用を使えば損しない」ということがネット上でも解説されている内容なのですが、実は私は数ヶ月間、すべて制度信用で試してみました。損しても良いのでテストのつもりでやってみたのですが、「1000円クオカード」の受け取りでコストが2500円・1300円かかったものがありました。優待額以上の手数料になって損したのは、この2つだけです。前回例に挙げた吉野家2000円分、丸亀製麺(トリドール)3000円分に関しては数百円のコストで受け取ることができています。私は面倒な作業は妻に任せているので、1年ほど継続して試してみようと思います。
一応ここまでの結果から、今後は“小さい会社の1000円クオカード”は制度信用では避けることにします。それ以外は、仮に損するものがあったとしても“トータルでは損しないだろう”という考えで試してみます。なお、もちろんすべての優待で実行しているわけではなく、私の身内や誰かに手渡して使うことができるものだけです。(※それでもかなりの分量になりますが)実践される方は、他の情報も調べて確認して頂いた上で、ご自身の判断でよろしくお願いします。
【コラム】 金など、コモディティ買いはCFDで 2023.1.23
ダウ・ナスダック指数、ゴールド・原油・その他コモディティなどを取引する際に注意があります。それは為替です。例えば、金価格が上がってる・・・と思っても、実際にはその理由は “為替が円安で上がったから”というだけのことがあります。(ドル建てのゴールド価格はそれほど変わることなく) そのような場合、本当は金を買うよりも株を買っていた方が上昇のリターンは大きかったりします。反対に、ドル建てでゴールドが上がってるからと言って日本で金を買っても、円建てで見ればさほど上がっていないことがあります。ですので、私からすればリスク回避で日本円で金を買うというのは、資産運用の面で言えば “もったいない選択”だと考えています。(=円安で金価格が上がるのであれば、円安メリットのある株銘柄はもっと上昇しているはずです)
トレードというのは、できるだけ優位性の高いところにベットしていくからこそ効率良く資産を増やすことができます。先ほど挙げたダウ・ナスダック指数、ゴールド・原油・その他コモディティなどはすべてドル建ての価格であり、基本的には「ドルと逆相関」です。そして、日本円もドルと逆相関であれば、それらが上昇しても、円建てで見た場合に“上昇を相殺”してしまうことになります。それはもったいないので、それらを取引する際には「ドル建てである方が望ましい」です。
もちろん、円安が続いている時代なら、そのまま買っても上昇して良かったのですが、円高もしくは為替の方向がわかりにくくなれば、結局 “為替次第”の動きになってしまって、投資するメリットが下がります。ですので、できるだけ為替の影響を受けないようにするために、ダウやナスダック等の指数を取引する場合には“ヘッジあり”を選択した方が良いと思います。そうすれば、為替変動は無視して指数の値動きだけ考えることができます。
ただ、ダウやナスダックなら“ヘッジあり”のETFがあるのですが、それ以外は基本的にありません。そこでおすすめなのが、「CFD取引」です。CFDであれば、指数の値動きによる取引なので、指数価格の上下だけ考えれば良く、金(ゴールド)が上昇しているという時にそのままゴールド上昇の差益を取ることができます。特に「GMOクリック証券」は取扱銘柄も豊富で便利だと思います。ダウ・ナスダックだけでなく、ドイツ・イギリス・上海・インドETFなど。コモディティに関しても、金や原油だけでなく天然ガス、大豆、コーンもあります。レバレッジもかけられるので、小さい資金で取引できます。そして、レバレッジをかけられるのだから、仮想通貨を取引するより資金効率でも良いはずです。
リセッション入りした後には「ゴールドが買い」というような状況になるかもしれません。しかしながら、そのような話はすべて「ドル建ての話」ということを理解しておいて下さい。海外投資家が“金が買い!”と言っていても、日本円ベースではそこまで魅力的ではない可能性もあるのです。ですので、日本円で金を買うのが悪いとまでは言いませんが(※私も昔から長期現物保有していますが)、投資効率は良くないので、それならCFD取引を1つの手段としておすすめしておきます。
(※「米国株投資」に関しても同様で、投資に詳しくない人が海外投資をする場合は、ドルに両替して米国株の銘柄を買っていくよりも「CFDで指数ETF」を買う方が手軽で良いと思います。昨年の米国株投資ブームも、実際には円安メリットがあったからこその話です。今は逆に、ドルに両替した資金で米国株を買っても、円ベースにすれば下がっているというパターンになりかねません)
いつも言うことですが、最終的にはドル換算・円換算とか余計なことを考えずに、とりあえず「日本円ベースで良いので資産総額を増やす」ということを考えるべきです。円換算でプラスならプラス、マイナスならマイナスと考えて、シンプルに“円資産を増やすことにフォーカス”すればそれで良いのです。マーケット全体を見ながら、優位性のあるところにベットすることだけ意識して正しい資産運用をしていきましょう。
【コラム】 配当狙いの投資戦略について 2023.1.30
(※前々回に予告していた内容です)
最近、「配当株投資」という言葉を見かけるようになったので、これに関して私の考え方をまとめておきたいと思います。
まず最初に大前提なのですが、投資というのは、あらゆる事態を想定した上で “それでもトータルで勝てるように”しなければいけません。そのためには必ず「入口だけでなく出口まで」を考える必要があり、どのようにすれば最終的にプラスで残せるのか?それが本当に優位性のある選択なのか?その期待値との比較で考えなければいけません。
何が言いたいのかというと、「配当」と言うと、それがずっと続くことだけ考える人が多いのですが、その原資を考える必要があるということです。当然のことながら、利益なくして配当はできませんので、同額の配当を続けるためにはその企業が“安定した収益”を出し続ける必要があるわけです。(業績次第で配当が変わることもあります) ですので、単に高利回りだから選ぶのではなく、長期チャートも確認して「少なくとも下落基調ではない銘柄」を選ぶべきです。そうしなければ、配当を受け取ったとしても評価額では下がっていき、最終的にその投資で損してしまうことになりかねません。(※保有する期間によっては “何十年に一度”の不況も織り込んで考えるべきでしょう。高利回りの銘柄は「配当利回りランキング」などで検索すれば出てきます)
それでは、この配当株投資でトータルで利益を残すために、どんな戦略を取るのが最適なのか?私の答えとしては、まずは「配当自体に期待しない」ということ。あくまで“長期的なキャピタルゲイン”に加えた「プレミアム」としての配当(インカム)という考えにするということです。というのも、実際にその株を手放すかどうかは別にしても、このような考えを持っておかなければプラスで終われない可能性があるからです。(そして、このような考え方さえ持っていれば、「有効な出口戦略」も考えることができます)
ここまでが大前提となる考え方です。それでは、ここから私なりの戦略を書いていきます。
そもそもの話になりますが、投資する上でもっとも重要なファクターは「金利」だと繰り返しています。金利以上に重要なものはなく、金利次第で “今どんな戦略でどんな投資をすべきか”が決まります。それでは、そんな金利自体が低ければ?・・・はっきり言って、配当なんて考える必要はなく、普通に上がる株を買って値上がり益を狙えばいいのです。グロース株なら5%10%どころではなく何倍にもなったりしますし、グロース株でなくても、金利さえ低ければどんな金融商品でも上がりやすいはずです。仮想通貨でも上がるような“低金利時代”なのに配当を狙った投資を考えていると、それは逆に機会損失で損することになります。
しかし、私は次に暴落が来れば「配当を意識した投資を考える」と言いました。その理由は、今が“高金利時代”であり、一度暴落すれば すぐにはマーケットに資金が戻らないと考えているからです。(世界的な不況になればなおさらです)
つまり、今後再びコロナショックと同じような暴落があったとしても、“2020年当時と今では状況が違う”ということなのです。もちろん、もっとも簡単・確実な投資パターンというのは「暴落すれば買う」ということです。正直、それをするだけで誰もが投資で勝つことができます。しかし、“2020年と今では状況が違う”のはどういうことかというと、「その時に何を買うべきかが違う」ということです。
2020年当時であれば、GAFAMTや仮想通貨などの成長市場に投資することで、すぐにマーケットが回復してバブルの恩恵を受けることができました。仮想通貨による億り人も続出し、“素人でも簡単に儲かる時代”でした。しかし、その理由は「低金利だった」ということがすべてです。ですので、もしまた同じような暴落が起きたとしても以前とは状況(金利)が違うわけで、高金利の状況下では暴落してからマーケットが回復するまで時間がかかる可能性がある・・・だから、その停滞期を“配当でしのぐ”という考えです。(※というより、実際にそのような状況になれば高配当銘柄が選ばれる傾向になるため、必然的にディフェンシブ銘柄が優位になると思います。そのため、“値上がり期待”で考えてもグロース株より有利になるかもしれません)
・・・以上のような理由から、次に暴落した時には「配当を意識した投資を考える」と言ったのです。これは、その先に訪れるであろう状況も想定した上での“最適解になる”と思うのですが、“最初から配当に期待したものではない” ということをご理解下さい。結局のところ、いつの時代も安易な考え方をする人は失敗するようにできています。高配当株を買えば配当だけで生活ができる、インデックスや毎月積み立てをすれば資産は増え続けるなど・・・ 世の中には都合のいい話が出回っていますが、どんなものでも「その結果が成立するための必要条件は何か?」というところから考えなければいけません。そして、もしその条件に合わない事象が起こり得る場合、その前提から変わってしまうため、そもそも成立しなくなります。
だからこそ、最初に言ったように「配当自体に期待しない」「あくまでプレミアムだと考える」という考えを持っておくということです。そして、その考えを持った上で “暴落時に高配当株を買う”ということです。株価が下がっているということは、通常時と比べて“利回りが大きく”なっているはずなので、こんな美味しいタイミングはありません。そのタイミングで買える資金を残しているかどうかで、今後の人生がまったく変わるかもしれません。何度も言ってきたことですが、「バブル崩壊で買った人がその後の億万長者」なのです・・・
なお、当然のことながら、(本当に利益を残したいなら)どんな投資でも「出口」を考えなければいけません。それは配当株投資でも同様で、買えば終わりという話にはなりません。というのも、最初に話したように 「低金利時代には普通に株を買うべき」だからです。金利が下がっているにも関わらず、いつまでも小さい配当で満足していては運用効率が悪いことになります。だからこそ、この配当株投資の出口戦略は、「金利が下がれば手仕舞いする」ということ。金利が下がって株価が上がったところでは、しっかり利益確定すべきなのです。
まとめると、「金利が上がっている不況時(不景気)に買って、金利が下がってバブル(好景気)になっている時に利確する」ということで、すべての投資は 金利に始まり金利に終わるということです。(=金利を動かすことで景気は作られます)
「不景気の大底で買って、バブルの天井で売る」というのを基本としながらも、そこにプレミアムとしての“配当”も加われば、この長期投資戦略の有効性がより高まるのではないでしょうか。“配当も入ればラッキー”くらいに思うようにすれば、失敗しなくて済むと思います。配当株狙いであっても、間違ったタイミングでは手を出さないようにご注意ください。どんな投資でも“タイミングがすべて”なのです。
(※最後にもう1つ 暴落時に有効な投資としては、「一番回復が早い市場を見つける」という方法もあります。マーケット全体がすぐには回復しないとしても、どこかの一部マーケットには資金が向かうはずです。その場合はそれまで見向きされなかった市場が選ばれることが多く、例えば “新興国など”が考えられます。それまで投資先として選ばれていなかった分、全体からすれば市場崩壊のダメージが小さかったりするのです。このようにして、バブルが崩壊すればまた次のバブルを生み出すために資金が向かう・・・これが景気(バブル)の創造→破壊サイクルの正体です)
【コラム】 ニュースの急騰・急落は逆張り狙い 2023.2.6
先日スシローの件が問題になっていましたが、トレーダー目線で簡単に解説しておきますと、実際にはスシローの株価は“もともと下がるタイミングだった”と思います。(株を持っていた場合は)その前段階で手仕舞いしておくべきタイミングなので、もしこの一件で損したという人がいたとすれば、その人は(短期では)遅かれ早かれ損していた気がします。
また、これはトレードの基本ですが、何らかの突発的なニュースによる急騰・急落に関しては、その戻りを「逆張り」で狙います。不祥事などで下がったのであれば買い。テレビ等で紹介されて短期的に急騰したのであれば売り。「事故は買い、事件は売り」と言われたりもしますが、(※今回は業績に関係する可能性もあるので当てはまらないかもしれませんが)特に難しく考える必要はありません。どのように考えれば良いのかというと、「移動平均線からの乖離」で考えれば良いです。大きく乖離したのであれば、“その乖離を埋める”というのはどんな銘柄でもあることです。それが、テレビやニュースであればより“突発的”な要素が強いので確実性が高まるということで、このような逆張りトレードが有効だということです。今回のスシローは私は見ていませんが、少し前に不祥事か何かで急落した銘柄を買っていったことがあります。(※出来高急増で見つけただけなので銘柄名は忘れてしまいました)
昔であれば、トランプ大統領のツイートでの下げは確実な買いタイミングでしたし、北朝鮮のミサイルが同様のタイミングだった時期もありました。このような「突発的なニュース後の逆張りトレード」で、どこで買って売ればいいかわからない人は “大きな乖離を埋める”ということだけ考えれば良いでしょう。(※もちろん超短期にするのが基本です。乖離を埋めれば、再び元通りの動きになります。わかりにくい場合は短い時間足も確認して下さい)
・・・そして、今回のスシローのような問題が取り上げられることで「管理監視が進む」というのは当然の展開です。世の中はその方向に進んでいるので、また同様の問題があれば注目されることになるでしょう。
【コラム】指標発表時に最適なトレード方法 2023.2.20
「CPIショック」があったりするように、指標発表時には為替も株も大きく動きます。この場合にあらかじめ注意して理解しておかなければいけないことは、“AIが上下の動きを狩ってくる”ということです。上に抜けると思ってロングすれば下がり、下に抜けると思ってショートすれば上がるというように、“ダウ理論を否定する動き”が短時間で瞬間的に起こります。これは人間には勝てない動きですので、指標発表直後は手を出してはいけません。それでは、どのようなトレードが有効なのか?もっとも確実性の高いトレード方法をお伝えします。
なお、これは別に指標発表時だけに限らず、値動きの激しい他のトレードでも有効な考え方です。(※例えば、決算後やIPOセカンダリーでも) ある意味、教科書的な手法でもあるので、ぜひ知っておいて下さい。
まず最初に初心者の方に伝えたいのが、「高値づかみは厳禁」ということです。急に上がったからといって焦って遅れて買うのは、勝てないトレーダーがやることです。このような “高値づかみをしない”を守るだけで、相場で生き残れる確率が格段に上がります。(=利益を出すことより、損失を出さないことの方が優先です)
すべてのトレードというのは、“期待値”で考えなければいけません。どこで買ってどこで売るか?を考えた場合に、遅れて買っている時点ですでにそのトレードの期待値は下がっており、適切なエントリーポイントを逃していることになります。だからこそ、「正しいエントリーができないのなら、エントリーしない方が良い(=期待値が高い)」ということを理解して下さい。(トレードは、エントリーポイントが重要です)
・・・以上が前提となる前知識です。それでは、“指標発表時のトレード”の中で、確実性の高い方法を1つご紹介します。
まずは、発表直後の上下の動きを見て、上値と下値を見極めます。具体的な数値を例に挙げた方が伝えやすいので、仮に「最初100から始まって、上値110~下値90まで上下に動いた」と仮定します。そして、その場合には上値110~下値90のレンジを抜けた方向を狙うことにします。
(=110を上抜けすればロング、90を下抜けすればショートということ。ここでは、110を上抜けした場合のロング狙いで説明します→)
では、110の上抜けでロングで入る・・・と言いたいところですが、実はこれではまだ確実性が低いトレードになります。というのも、本当に抜けたのかどうか、その時点ではまだ判別できないのでギャンブルになってしまうのです。
そのため、もうしばらく動きを見るようにすると、ようやくどちらか一方に大きく急上昇・急下落することになります。(注:この段階で入ると高値づかみになります)それでは、どうすればいいかと言うと・・・
「110を上抜けして、一気に200まで急騰した」とすれば、それが再び 「110まで戻る」のを待ちます。そうすれば、これまで上値抵抗線だった110が、次は下値支持線になるからです。
そして、「110付近まで下がるのを待ってから、買いエントリー」。これがもっとも確実性の高いトレードになります。ちなみに、その場合の利確ポイントは、最大上昇値だった200です。それより先はリスクが高くなるので狙いません。まだ大きな値幅の上下レンジは続く可能性があるので、無理は禁物です。
(=110まで下がらなくても、その付近で大丈夫です。知識があればフィボナッチで考えても良いでしょう) ちなみに、ロスカットするのは、110を下回ったところです。
以上をまとめますと、「110から90までのレンジの上抜け」を狙う場合・・・
200を天井として反落すれば、「110付近まで下がって、再度折り返し上昇するところで買いエントリー」→「200で利確」となります。(110を割ればロスカット)
これがもっとも確実性・期待値ともに高いトレードですので、トレードの基本として知っておいて下さい。初心者の人は特に、「高値づかみをやめて、戻ったところでエントリー」を意識して守るだけでも、かなり勝率・利益率が高くなるはずです。
このトレードの考え方は、すべてのトレードに応用してお使い下さい。“遅れて参加するくらいなら、次のチャンスを待つ”ということで、くれぐれも無理なトレードをしないようにしましょう。鉄板の手法をいくつか持っておくだけで、確実にトレードで勝てるようになります。
【コラム】投資とトレードの違い 2023.2.27
「投資とトレードの違い」について、どこかの機会にまとめてお伝えしておきたいと思っていました。
私自身は、「投資」と「トレード」は別物だと定義しています。きれいごとを言うつもりは一切ありません。私は投資家ではなくトレーダーであり、私がしているのは単なる「トレード」です。数字上のお金を増やしているだけで、(税金は支払っても)何かを生み出しているわけでもなく、ある種のゲームのようなものだと思います。
本来なら「投資」というのは、その企業に資金を投じることで企業の成長発展や社会への還元につながる行為であって、それがあるべき投資家の姿なのだと思います。しかし、私はその会社がどんな会社なのか知らずに売買していることもあるくらいなので、私の行為が何も役に立っていないことは自覚しています。(※だからこそ私は、少しは人の役に立つことをしたいと思って、このような情報発信をしている部分があります)
投資家の中には、たまに“投資”というものを正当化して立派な行為のように言う人がいますが、私自身はその認識は正しいとは思いません。自分がどう思うにせよ、現実的には “資本主義のルール下でのマネーゲーム” になっているのが投資の実態だと思います。嘘ばかりで騙し合う世界の中で、知識のない素人を大口が食い合うような構図が多々見られます。
そんなフェイクにまみれた世界で、あなたは勝ち抜きたいかどうか? もし、自分は“投資”ができれば良い。好きな企業に資金を投じて応援がしたい。それによって資金が増えようが減ろうが一切気にしない・・というのであれば、本当に何でも自由に好きな株を買えば良いでしょう。それでこの話は終わりで解決するわけですが、実際のところ、そんな人は私のnoteなんて読んでいないはずです。
これを読んでいるということはつまり、あなたは「自分が利益を得たい」と思っている。「利益を得なければ意味がない」と思っている・・・だとすれば、あなたは“投資”ではなく“トレード”を選択しなければいけません。「マネーゲームで勝つこと」を考えなければいけないのです。
そのためには、多数派である他者と同じことをしていては勝てません。多数の損失を少数の人間が得るからこそ、大きな利益につながるからです。「多数派と逆のことをする」というのが、トレードで勝つための大原則です。(こちらにも書きました→)
以上のようなことは、私が初期から一貫して言い続けていることですが・・・ だからこそ経済ニュースのようなものは無意味ですし、投資の教科書のようなやり方だけでは勝てませんし、当然、評論家やアナリストが言うような“もっともらしい意見”も不要なのです。
それでは、トレードで勝つために一番大切なことは何か?それは、「マーケットを見る」ということです。理屈なんて関係なく、マーケットを見て、今どこに資金が向かっているのか?どこまで上がってどこまで下がっているのか?その傾向を見て対策を考える。マーケットがすべてであり、マーケットにしか答えがないのです。だから、トレードが勝てないという人は、もっとたくさんのチャートを見るべきです。それこそが最大の勉強法になります。
ちなみに、もう少し詳しく言うと、これからは“一般的な投資”ではお金は増やせない時代になると考えています。金融の世界では、いつの時代も日本人は最大のカモにされます。今、世界的に見て “日本が貧しくなった”と言われたりしますが、それは日本人が悪いというより、“日本が世界の金融システムを支える構図”になっているからです。(=世界経済がリーマンショックから立ち直ることができたのは、日本がその犠牲になったからで、それが日本の失われた30年の真相です)
これからの日本は、バブルを起こして崩壊するというように、世界の潮流とは逆のことをさせられるのではないでしょうか。実際、近年ではそんな日本で投資教育が始まり、iDeCoやNISAなどが推進されることになりました。かつて貯蓄礼賛だった日本がなぜ急に方針転換したのかというと、もう「投資で儲かる時代は終わり」だからです。(=ババ抜きのババを、最後に日本に押し付けたい) これまでの投資の正解と言えば、“インデックスを買っておけばお金が増えていく”というようなものでした。しかし、それはあくまで経済が拡大していた時代の話で、近代の投資というのはそれが前提となっていたのです。これからはお金の量が減っていく時代=経済縮小するのだから、一般的な投資では資産は増やせなくなります。もしそんな時代にお金を増やしたいのであれば、買いだけでなく、売り(ショート)やロスカットも組み合わせた“トレード”をするしか方法がありません。だから、もしあなたがこれからお金を増やしたいと思うのであれば、一般的に正しいとされている「投資」ではなく「トレード」をする必要があるのです。
さて、このような話は過去に何度もしてきたので、もう十分だと思います。せっかくですので、今回はもう少し書き足しておきましょう。
トレードで勝つためには「たくさんのチャートを見ること」と言いました。理由は、チャート上にマーケット(相場)が現れるからです。では、テクニカルだけで良いのか?というと、短期であればテクニカルだけで勝つことも可能だと思います。逆に、ファンダメンタルズの知識だけでは勝てないと思います。絶対不可能だとは言いませんが、ファンダで勝てるレベルに到達するには、大半の時間を投資に向けるくらいの努力は必要だと思います。知識・情報というフィールドの勝負では、上には上がいるためです。
ただ、そんなことを言うと、テクニカルだけで良いのか?というと、そういうつもりはありません。短時間のデイトレ・スキャルピングならテクニカルオンリーで良いでしょうが、もしより効率良く勝ち続けたいのであれば、ファンダメンタルズの知識もあった方が良いでしょう。
それでは、どのような場面であった方が良いのかというと、「銘柄選定」です。株であれば、そもそもそれは“買っても良い銘柄”なのかどうか? やはり、決算で業績が悪かった場合はどれだけチャートが良さそうに見えても手を出すべきではありません。まずはファンダメンタルズで分析して、“この株を買っても良い”と言える何らかの根拠があるかどうかを調べて候補を絞ります。(※私が初期段階で銀行や鉄鋼に注目できたのはファンダメンタルです) つまり、「ファンダで銘柄を選んで、テクニカルでイン・アウト判断をする」というのが、投資で勝つための方法になります。
(=私の場合は毎週200くらいの銘柄候補から30-40くらいをスクリーニングしてリスト化し、そこからチャートを見てイン・アウトするという感じです。保有銘柄数は地合いによって変わりますが、上昇時にはロングが多く、下落時にはショートが多く、持ち合いだと保有は少なくなります。詳細はこちら)
トレードで勝てないという人は、自分に何が足りないのかを考えてみて下さい。経済ニュースや評論家の意見を参考にしたり、“これを買えば良い”というような根拠のない情報を参考にしていないか?エントリータイミングは適切か?ロスカットを決めてから入っているか? ぜひご自身の判断で “勝てる選択”ができるようになって下さい。
【コラム】投資で大事なのはメンタルではなく◯◯◯ 2023.8.13
「投資ではメンタルが大事」という意見をたまに見かけます。しかし、私は10年以上の投資経験の中で、“投資でメンタルが大事”とは思ったことがありません。それどころか「メンタルに頼ることは非常に危険」と考えていますので、そのことを書いておきたいと思います。
ここでいう“メンタル”というのは、「損失が続いてうまくいかなくてもあきらめないこと」や「含み損を抱えて辛くても耐え抜くこと」などを言っているのだと思います。メンタルが大事と言っている人は、そのように乗り越えた結果、うまくいった経験があるからそう言っているのでしょう。
しかし、それこそまさに “生存者バイアス”の典型ではないでしょうか?その人がメンタルで乗り切った一方で、どれだけの人が同じようにして退場していったでしょう。その人は、何度同じ状況に陥っても、毎回メンタルで乗り切れると言えるのでしょうか。
私が最初に投資(FX)を始めたのは十何年も前のことですが、その一番最初の時から意識していたのは「必然的に勝つこと」でした。投資で資産を増やすためには、運や偶然などではなく、必然的に勝たなければいけない。そして、そのためには “こうなってしまうとうまくいかない” というような例外を作ってはいけないのです。
例えば、金や仮想通貨・インデックス投資など、“これをすれば資産が増え続ける”と考えて投資している人は多いです。しかし、世の中にずっと上がり続けるものはありません。何十年に一度、何百年に一度であっても、わずかでも起こり得る可能性があることは避けなければいけないのです。1929年の大恐慌では、株価が89%も下がりました。それなのに、“メンタル”という一言でどんな相場でも耐え抜こうとするのは、大きな間違いでしょう。
だからこそ、私は「買いっぱなし・売りっぱなしは一番下手な投資(?)」と言っており、それはもはや投資ではなく “丁半博打のギャンブル”だと言っているのです。「損切りせずに投資で勝ち続けることは不可能」だと断言します。
それでは、投資で大事なのはメンタルではなく何なのかと言うと・・・ 私の答えは、「スキル」です。あらゆるすべての投資において、“勝つためのトレードスキル” が必要不可欠なのです。もう少し具体的な言い方をすると、「リスクリワードの高い取引ルール」ということになります。リスクとリターンを比較して、プラスになる取引を繰り返せば “必然的に”資産は増えることになります。(※そして、個人投資家の場合、リスクリワードの高い取引ができない場面では「何もしない」を選択することができます。ノーポジションであれば、資産を減らすことはありません)
今後インフレだから、不況だから、円高だから、円安だから・・・いろいろ言われたりしますが、実際そうなってもならなくても、「勝てるトレード」さえあれば何も問題ありませんし、逆に、それがなければいつか必ず失敗して退場が待っています。どんな状況になっても生き残ること。そして、生き残ってさえいれば、いずれ勝てる場面がやってきます。
さて、今回この話をすることにしたのは、先日「投資にはメンタルが大事ですね」というメールを頂戴したからです。正直、私はこれまでメンタルなんて考えたことがなかったので、これを見て驚いたのです。そして、少し考えて、なるほどと理解したことがあるのですが・・・
メンタルが大事と言っている人は、そもそも「投資で勝てていない人」なのです。というのも、投資で勝つことができていれば(勝てるトレードさえできれば)、メンタルなんて考える必要すらないはずです。
ですので、これは順番が逆で、メンタルとか考える以前に「投資で勝てるようにならなければいけないわけで、勝てるようになってから本格的な投資をスタートする」。つまり、私が一番初期から言い続けていることで、「最初は必ずデモトレードや最小ロットで始めること」という約束事があるのですが、これが大事なのです。
資金が100万あっても1000万あっても関係なく、最初は誰でも失敗します。だからこそ、失敗しても問題のない額やデモトレードで始めることにして、“確実に勝てるようになってから、少しずつ投資資金を上げていくべき” なのです。下手な投資をすればするほど資産を失うだけですので、これは必ず守るようにして下さい。
(※地合いの良い時は、誰でもどんな投資でもうまくいきます。特に仮想通貨で資産を築いた人はそんなケースばかりですが、“たまたまその時うまくいっただけの話” には再現性がなく、知っても意味がありません)
私がよくアドバイスしている方法は、慣れない間は「資金の10分の1だけを口座に入れてトレードすること」です。まずは、その小資金を着実に増やせるようにする。おそらく最初は失ったりもするでしょうが、10分の1の資金であれば、10回チャレンジできるということです。その間に勝てるトレードを身につければいいのです。
(※ちなみに、資金額が小さい人は株よりもFXがおすすめです。さらに、長期売買より短期売買の方が資金効率が良いです)
・・・以上。「投資はメンタルではなくスキル」「勝てるスキルがあればメンタルは不要」ということで、ご理解頂けたでしょうか?
勝つためのトレードスキルというのは、“リスクリワードの高いトレード” であり、そのためには当然「ロスカット位置(=リスク)を決めてからエントリーすること」が必須になります。「リスク1に対して、2以上のリターン」を目指すように意識すれば、毎回のトレードも慎重になると思います。
(=トレードで勝てない人は、確実性の低い無駄なエントリーが多すぎるのです。実際、“取引回数を絞るように” とアドバイスすると、ほぼ全員がうまくいくようになります)
これからは、私たちが経験したことがない相場状況になっていくと考えています。どんな相場でも勝つためには、どんな想定外があっても乗り越えなければいけません。もしかすると、買いだけでは資産を増やすのが難しくなるかもしれませんが、最低限「ロスカット位置を決めてからエントリー」だけでも徹底しましょう。
そして、普段から私がやっているように、「常にストップを入れる」というのもおすすめです。どうすれば良いかわからなければ、“どこかの安値を割ればロスカット” でもいいので、それをするだけで退場リスクはなくなると思います。(=安値を割ると、それまでのトレンドが転換する可能性があるため)
そして、私のトレードはそもそも「含み損を持たない」という考え方です。含み損になったということは “そのトレードが間違っていた”ということなので、速やかにカットする。「相場に合ったポジションだけを残して含み益を伸ばす」というのが、資産を増やすための正しい方法になります。
(※さらに、ロスカット(損切り)ができないという人もたまにいますが、その人は最初からロットが大きすぎるのです。まずは最小ロットで始めて、少しづつ引き上げていくのが正解。“躊躇なく損切りできるロットにする” というのが、適正な基準になるでしょう)
【コラム】 世の中の構造について 2023.10.22
そもそもの大前提ですが、テレビなどのメディアは真実を伝える媒体ではありません。だからこそ、ニュース等の内容をそのまま鵜呑みにしている限り、投資でも何でもうまくいくはずがありません。メディアというのは、大衆に対して“そう思わせたいこと”を流して思想をコントロールする媒体です。私自身は、メディアの影響を受けることは自分の判断・感覚の妨げになるので、常に距離を置いて影響されないように心がけています。(テレビ自体持っていないので見ません)
多くの人は、世の中で引き起こされる様々なイベントで感情を刺激され、喜怒哀楽を揺さぶられます。私が昔から伝えているメッセージで「すべてを相対化する」というものがありますが、何かを信じたり感情を動かされている限り、自分自身を確立することができません。そして、私が言いたいのは、それはあらゆる物事において当てはまることなのです。
一般メディアに対するアンチテーゼとなる意見を流す人はいます。陰謀論のようなものもそうでしょう。私は10年以上前になりますが、投資情報の延長でそのような分野も関連して知るようになりました。ですので、世の中の陰謀論で言われることはほぼ全部知っていて、大抵の“陰謀論者”より詳しいくらいです。ですが、それらに対して特に何も思っていません。神話や有史以来、当たり前に続いていることだからです。 (※陰謀論者は頭が悪いという意見がありますが、私もそれは否定しません。しかし、その観点で言うならば、与えられた情報をそのまま信じることの方がもっと頭が悪いと言えるかもしれません)
仮に、この世の中の構造が5段階あるとすれば、1段目は普通一般の人たちの認識レベルです。学校の教科書に書いてあることや社会で言われていることが正しいと教えられてきて、その方が一般社会では成功できます。ですが、それに違和感を感じた人が、1段目を疑うことで2段目の考えに至ります。ステップ1を否定することでステップ2に至る。最初のそれが陰謀論のようなものかもしれません。しかし、それらを信じていると、ずっと2段目の思考に留まることになります。ステップ1を否定するからステップ2に至り、ステップ2を否定するからステップ3に至る。これが弁証法で言うアウフヘーベンというものですし、抽象度を上げるためには今の考えを否定しなければいけません。1を否定して2、2を否定して3ということですが、大事なことは、ステップ1を理解できなければ2もわからないし、2を理解しなければ3もわからないということ。
今、仮に5段階という言い方をしましたが、それは別に5で終わる話ではなく、まだ先があるのかもしれませんし、誰もが同じように知覚できるのかという問題もあります。知覚できないことは共有できないので、一定より先は“人それぞれの答え”にしかなり得ないかもしれません。いずれにせよ、個々が理解できるのはあくまで今のステップの次までなので、ステップ1の人が段飛ばしで3や4は理解できません。
一般の人にとっての歴史認識などはあくまでステップ1です。だから世の中のほぼすべての議論は、その範疇でしかありません。(2段目も通常受け入れられません) ですが、それらすべての解釈と定義を丸ごと入れ替えることでステップ2となります。(ユダヤの本当の歴史やイスラエルの正体はその初歩)
だからこそ、自身がどの段階であっても、“今の認識とは異なる考え・逆の意見”を求め続けることです。そうすることが抽象度を高めるということで、それを繰り返すことで“本当のこと”に近づいていきます。注意しなければいけないのは、自分はこれでわかったと思って止まると、そこまでだということです。何かを信じたり何かを正しいと考えた時点でそこから先に進めないからこそ、何かが正しい間違いという二元論にとらわれている限りはそこまでなのです。
正解はそれぞれの段階で異なるので、その段階での正しさを否定することで次に進みます。正解が異なる以上、別々の段階同士の議論は意味がありません。最終的には、その人の人生の成熟次第でしょうが、そこに年齢は関係ありません。どれだけ今の自分から離れようとする意識があるかです。それは一般的な成長の定義とも異なります。他者が成長を定義している時点で、それは自分の尺度ではないからです。
これからの世界は、誰かが考えるような方向には進みません。陰謀論もその通りにはなりませんし、陰謀論者やスピリチュアルが期待する方向にもなりません。すべてが混在しながらまったく別の世界になっていく。どこまでそれを自分が知覚できるか?その範囲を広げるのが、これからの人間が向かっていく方向だと思います。
それにはお金も何も関係ありませんし、いつまでも捉われて変わらない人は留まり続けるだけです。世界は間違いなく“良くなる”しかありませんが、それが、これまで良かった人にとっての良いものとは限りません。これまでの延長線上ではないので、今後の世界に合わせられる人にとっては良い世界で、合わせられない人にとっては良くない世界なのでしょう。
ですので、結論だけを言えば、本当は、何かの情報を求める必要もありません。それよりも、それらから離れて“純粋に”自分の生き方を考える方が大切になっていきます。(※おそらく伝わらないとは思いますが、とりあえず現時点で書き残しておくことにしました)
「毎週更新」を始めた理由・目的
私はメルマガ等でたまに相場予測などを書いていたのですが、どうしてもリアルタイムでお伝えすることができません。
かと言って、必要とする人がいるかどうかわからないのに頻繁にお送りすることもできませんし、何か良い方法がないものか・・・と考えて思いついたのが、note上で「随時更新」するという方法です。(※このような形でnoteを販売している人がいたので、参考にしました)
どれだけの人が見ることになるのかわかりませんが、私としてはなるべく後出しをしたくないので、どこかで「証拠」として先出ししておきたいと思って開設したのが、始めた理由になります。
もともとは私の「トレード履歴メモ」のような位置づけで始めたものですので、あまり期待せず、気になる方はたまに覗いて下さい。(※現在は毎週日曜に更新する形にしました)
なお、私のトレードの考え方などは、こちらをご覧頂ければおわかり頂けると思います。
このnoteでは「想定シナリオ」を書いていますが、想定通りになれば、それに合ったトレードをするのですが、もし想定通りにならなければ何もしませんし、特に気にもしません。皆さんも、シナリオが合致した時だけ参考する形で良いかと思います。
(※長らくお読みになっている方ならわかると思いますが、だいたいは想定通りになっていると思います。トレード成績としては、シナリオ通りに動いていれば利益ですし、シナリオ通りにならなければ (参加しないので)基本的に利益も損失もありません。なるべく失敗や間違いも書き残すように意識しています)
トレード資金は1億円程度にしていますが、最近は全額使うことは少ないです。今のメインは日本株。それ以外にFX・先物・CFD・米国株、たまに仮想通貨。(※長期運用資金は別) お金を増やすこと自体には興味はなく、純粋に相場を考察してトレードを楽しむために市場に参加しています。ですので、ほったらかしや運で大きな利益を得ることよりも、想定シナリオ通りになることの方が(利益が小さくても)嬉しいです。
一般のニュースや情報は参考にしません。あくまでマーケットに答えがあり、「いつでもマーケットが正しい」というのがトレードの大原則です。自分の考えを変えることに迷いはありませんし、むしろ思い込みやこだわりこそがトレーダーの最大の敵です。少しでもお役に立てればという気持ちで始めたnoteですが、ご参考になれば幸いです。(※売買指示や取引推奨するものではありませんので、くれぐれも最終判断はご自身でお願いします)
このnoteをきっかけにして他のnoteも読んで頂き、何らかのご縁ができれば嬉しく思います。
(★具体的な手法を知りたい方のために、有料note(マニュアル)を作成しました。資金管理、銘柄選定、具体的な売買ルールまで “すべて”まとめています。これで儲けようとは思いませんが、内容の割に安すぎるため「毎月値上げ」することにしました。購入された皆様からは、非常に高く評価して頂いています→)