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☆10年うつからの出発☆

うつは心の中に咲く花11 どん底からこんなに元気な毎日へ

素直って何?

うつになるくらいなので、超がつくほど真面目で、常に100%を追い求めていた私ですが、心の中をうかつに人に見せるととんでもないことになるということは、子供の頃から学んでいました。うっかり話したことに尾ひれがついて広がったり、友達に憎まれたり、率直に心の中のことを唇に載せたとたん、大体は考えもしない方向へと物事が進んでいくので、次第に心の内をなかなか明かさない用心さを身につけました。

いつも人の考えを先読みして、自分に災いがかからないようにする癖がついたので、大概目の前の人の言いたいことはわかりました。いとこに言わせると、「決して騙せない子」であり、なかなか手ごわかったと思います。

決してぼーっとしていたわけではなく、繊細な子供でした。

でも、周りからは「素直で真面目な人」で通っていました。この素直ってなんだろう?今でも考えます。

最後の会社になった某外資系のオフィスでも、上司の言うことは素直に常にYesで切り抜けてきました。はい、わかりました。はい、すぐやります。

時にはあまりのことにYesと言い難い時もありました。言葉を濁したりもしたし、無駄とわかっていながら、ささやかな抵抗を試みたりもしましたが、結局はYesなのでした。あーあ、仕方ないなあ。

ところが、泥を飲む覚悟のYesもいやいやではですぐに人にわかるものです。Noと言うのが面倒くさくてYesと言っていたことも多々あります。自分では「私って素直ですよね」という笑顔のつもりでしたが、おそらくうんざりした顔をしていたでしょう。あるいはへたくそな作り笑い。これでは上司のお覚えめでたいはずもありません。(ま、めでたくなくても全くかまわなかったんですけどね、いまから考えると。)たとえ適度に仕事ができたとしても、実は心の底の反抗的態度が丸見え、上司の目もきつくなる、あらー、あたりまえかあ。

うつ状態がひどくなって、もうこれ以上の仕事ができないと上司に直談判したことがありました。その時の上司の目はものすごく冷たかった。使えない兵隊だな、と思ったんでしょう。その後の査定はとても低く、1年頑張った成果がこれか、とさすがにすべての力が抜けて、もうだめだ、と思いました。

で、休職となるわけですが、今思えばつまらにことでしょげてましたね、私。自分が自分を「今日もよくやったね、がんばったね、偉かったね!」と言ってあげられれば何の問題もなかった。自分自身をしっかり持っていれば、へこたれることなんてなかった。あなたが間違っている、と上司に言えたかもしれません。まあ、結局のところそんなことを言えば首になったかもしれませんが、そのほうがなんぼか良かった。

今は心の底からのYesしか言いません。理解できないときは「どうしてですか?」と聞けるようになりました。人のアドバイスをありがたく思い、そのとおりにできるようになりました。

どうしてでしょうね。人生はこれだから面白い。自分が変われる、ということです。素直じゃなくていい、でも素直でいたい。人として当たり前の気持ちを取り戻しつつある今日この頃です。

続きはまた。


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