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読書の日記(8/9-15)

容器包装プラスチック/『恐れのない組織』を座右に/B&B、『アメリカの〈周縁〉をあるく』、『廃墟の形』、本の値段/新宿、大塚家具、オフィスチェア/冷やし中華/『笛吹川』/ワクチン接種/休日の読書/妻の帰宅/笹塚、路上飲み


8月9日(月) 

今日は「容器包装プラスチック」のゴミを出す初めての日でふたりとも少し緊張していた。先週からの調布の暮らしの中で、渋谷区にはなかったこの分別を自分たちの理解の範囲でしながら、「プラ」と書かれたものというのはこんなにたくさんあるものだなと感じていたし、それこそ料理をしているさなか、ああ、これもプラでこれもプラかと、とりあえずと思ってゴミ箱の上に広げていたビニール袋に押し入れながら、新たな学びや気づきを得ていたところだった。とは言えそれは僕たちの独習で、いざ出してみたら、その分別方法は全然違うし、その出し方もアウト、そんなふうに調布市になのか、あるいはこのマンションの人たちになのか、言われるのではないかと、これまでその話はしていなかったけれどふたりとも、うっすらと身構えていたらしい、8時前に起きて家を出る準備をし、容器包装プラスチックの詰まった大きい、しかし実に軽いゴミ袋を携えた僕は玄関で、その身構えの感覚を話し、遊ちゃんも同じだと知った。
それでゴミ置き場に行ってみると、具体的にどういう状況を想像していたのかわからないが、威圧してくるような、あるいは今ゴミ袋を出そうとしているこの手を躊躇させてくるような、そういう情景は広がっておらず、ああ、なんだ、こんなものか、別に普通だ、そう思いながら一枚は遠くから、もう一枚は内容物がわかるくらいに近づいてゴミ袋の写真を撮って、遊ちゃんに送って安心しあおうと思っていたら空から雨がぽつぽつと降ってきたので傘を取りに家に戻った。僕が出てゴミを出して戻ってくるまでのあいだにおとといポチった扇風機が廊下に届いていて、いったい誰が、どの隙にこれを置いていったのだろうか、と思う。配達員が、僕がゴミの写真を撮っているあいだに、置いていったのだろう。それで扇風機のダンボールとともに戻ってきた僕は玄関で写真を見せながら、恐るるに足らずだね、と言って、遊ちゃんも、ほんとだ、恐るるに足らずだ、と言った。

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