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身辺雑記:タワマン文学が一周回って怖い地点に到達している件

文章を書く息抜きに文章を書く、お好み焼きをおかずにご飯を食べるレベルのことを始めたGWの午後です、こんにちは。
なお私は関西出身ですが上記の習慣はないです。
本当にやっている人はいるのでしょうか。
「関西人」という「パブリックイメージで形成された類型」の話なのかしら。

さて、そんな類型のひとつとしての「タワマン住人」をテーマにしたジャンルが「タワマン文学」です。

タワマン文学とは?

そもそもはTwitter上で、いわゆる都内在住ハイクラス生活者としてのタワマン住人をかるーくいじるネタから発生したのが、だんだんと、タワマンに代表される都会のステータスを追い求める人の悲哀をテーマにした作品群に派生していったものだそうです。Twitter文学とも呼ばれます。

タワマン文学の代表的な作家は、窓際三等兵さん、麻布競馬場さんのお二人。
マイナスの心象描写が生々しくて、つい読んじゃって忘れられないタイプのストーリーです。

タワマン文学、この後味の悪さの正体

タワマン文学を読んだ時の、このなんともいえない後味の悪さ、虚脱感はなんだろ? と思ってたら(よそ様のレビューに頼ってしまってすみませんが)すごくハマる解説をされている記事があったのでご紹介します。

流行っちゃダメって言い得て妙ですよ。さすがヴィレヴァンさん。

一周回ってさらに怖い地点に到達している件

で、さらにタワマン文学が到達している地点があまりに恐ろしかったのです。
こちらは次のリンク先の「よみタイ」から、ブラウザで読めるショート漫画なので、ぜひどうぞ。
ほんわりした絵柄で大変読みやすいです。

お読みになりました? ……いかがでしたか?

私はといえば、ひねくれた感想だと思ってはいますが、この漫画の視点になっている「お姉ちゃん」が一番怖かった……!

あえて代弁するならば、お姉ちゃんの意見は、「虚しいステータスに踊らされて、本当になりたいものにはなれないまま若さを失っていく、かわいそうな妹。はやく私みたいに平凡な幸せに気づけることを祈っています」といったところでしょうか。
この意見自体はそうかもなって思うんですよ。

ただ、これもまたマウンティングでなくて何だというのか……。
他者と自分を見比べて、自分の方がと言ってしまう構図が、しっぽを食い合う2頭の蛇のようです。
妹を心配する善意みたいで、全く自分を疑っていなさそうのがさらに怖い。

そして、お姉ちゃんにシンクロしていた自分を発見して、背中がひんやりしました。

こちらのショート漫画の元の短編を書いているのは窓際三等兵さん。
そして、最後に仮面をかぶった妹のペンネームとして明かされるのは「麻布競馬場」
現実と創作がクロスしたような構成で、考えさせられてしまいました。
ついnote書いてしまうくらい。

タワマン文学の魅力……というか吸引力は、今それをSNSやウェブメディアで読んでいるその人へ、身につまされるほどのリアルに訴えかけてくるところにあるのではないでしょうか。
バズるとかタイトルへの食いつきとかの、ウェブならではマーケティングも意図的に取り込んで。

タワマン文学、ご興味を持っていただけた方はぜひ読んでみてくださいね! 
……メンタルの保証はできないので、気持ちが落ちてないときにどうぞ!


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