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goldrush00
夏の思い出
秋が来ると
訳もなくもの哀しくなるのは
あどけない夏の匂いが
跡形もなく
消えてしまうから
青春の頃は
とうの昔に過ぎて
夕焼け色に赤く染まった雲を
ただいつまでも追いかけて
道草を食っていた
少年には
夢を叶えてくれる時間が
無限に続いていくように思えた
あの頃のぼくらは
子供のようで
大人のような
あどけないはにかみと
負けん気の強い
悔し涙と
ことばにできないもどかしさと
ただ 溢れる思いがいっぱいで
日々の儚さなど
想像すらしていなかった
『スタンド・バイ・ミー』の少年たちは
儚さに満ちた
永遠の秘密基地
「大人はわかってくれない。」という
ズキズキする心の傷口から
にじみ出る血のような涙に
ぼくは、時空を越えて
共感した
跡形もなく消えて行く夏と
あの頃のぼくらは
とてもよく似ていて
色褪せた一枚の写真には
それが永遠に続くかのような
屈託のない笑顔が並んでいた
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