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扉の向こう

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2022年11月の記事一覧

香り

香り

不思議なくらい
悲しい記憶が似ている
ふたりだった

君にエピソードを話すたびに
「僕もそうだった。」
と返ってきて

同じ香りを
どちらからともなく
察知したのか
偶然なのか
あの日のふたりの出逢いを
心から祝福したい

いつだって
帰りたい場所は
街の喧騒から離れた
森の小路

耳を澄ますと
川のせせらぎが聞こえてきて
木々は小鳥の訪問を
心待ちにしていた
そこでは
あらゆる生き物が
深呼吸を

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