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それでも僕は 〜大学時代編②〜

教育実習を終え、最終面談を控えた企業にも断りの電話も入れて、もう一度自分自身の目標を達成するために歩み始めた。

やっぱり人って不思議なことに迷いがあった時と迷いがなくなった時では考え方も行動もポジティブな方向へ行こうとする力があると思う。
「迷い」「悩み」はなんの解決策にもならない。
この時そう感じた。
どうしても、うまくいかない時や結果が出ない時この感情が生まれるが、この2つはまったくもって意味はない。

教育実習後、ベンチやメンバー外が多かった僕に試合に出るチャンスをもらったりもしたが、決して僕が思い描いているような結果を出せているわけではなかった。
しかし、念いは変わらずサッカーで自分自身の価値を証明したい。
その一心で練習に励んだ。

4年次を振り返ると公式戦に出たのは片手で数えられるほど。
ほとんどの期間をサブのカテゴリーで活動していたが、自分自身の現状から気持ちの浮き沈みも無かったとは言えない。
最終学年で試合にも出ずに、就職活動もせず、練習参加にも行けていない自分にどこか焦りや苛立ちがあった。
正直、大学卒業後にはプロの道には行けない。
現実からそう感じた。


結局、入学次に思い描いていた自分には辿り着かなかった。

それでも監督やスタッフの方に力を借り、JFLの練習参加も行かせて頂いたが、実力不足でどこもオファーにまでは至らなかった。
もしかしたらここで辞める選択肢はあったのかもしれない。
でも、やっぱり自分自身の可能性を信じてる自分、まだまだサッカーを通して挑戦したいと念う自分がいた。

教育実習で言われた言葉。

あの日から感情的になり、揺れ動くことはあったが、僕なりの人生を生きてやると強い覚悟を持って生活してきた。

そんなある日、練習終わりにスタッフの方から呼び出された。
「シンガポールはどうや?」
いきなりの話で僕は戸惑った。

僕の中で海外に行くことなんて1ミリも考えていなかった。
どうしても日本でプロになりたかった僕は、
すぐには返事をせず、時間を頂いた。

話を頂いてから、いろんなことを考えた。
海外に一度は行ってみたいという思いは小さい頃から持っていた僕にサッカーで海外に行けるというチャンスが訪れた。

こんなチャンスなかなかないんちゃうか。

1年後どうなってるんや。
行った先に何が待っているのか。
不安な気持ちも色々あったが、
それ以上に考えれば考えるほどワクワクしている自分がいた。

人生一度きり。
「ワクワクする方を選べ。」

そうして、僕はシンガポールに行くことに決めた。

あの時僕が就職活動に力を入れてサッカーと本気で向き合っていなかったら、海外で挑戦できるという機会はなかったかもしれない。

大学時代出れなくて、もがいてもがいていた先に待っていたのは、思いもよらない海外挑戦。
人生本当に何が起きるかわからない。
けど、こうして自分の念いに身を任せて本気で生きた先には何か新しい景色、経験が待っているのかもしれない。
まだまた、挑戦の途中でナニモノでもない僕だが、少しだけ自分自身の生き方にワクワクしていた。


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