自分の煌めきは他人には見えない

私には、過去のキャリアから圧倒的に強い領域がある。中途入社だからだ。今の上司・同僚達が見えない世界を私は知っている。だから、私の強い領域に彼や彼女たちが入ってこれば、赤子の手を捻るような物だ。

だけど、その領域は目に見えない。だから、本来ならば尊敬と畏怖を払うべき私の意見を、黙殺したり絵空事と笑ったりする。それならばまだましな方で、もっとひどいと自分が私に本能的に感ずる劣等感を「違和感」という言葉で表し、業務改善の指導を行ったりするのだ。馬鹿らしくて付き合っていられない。本で勉強した架空の知識と、私が過去のキャリアで実務で得た知識を互角の天秤で評価すること自体が馬鹿げている。

だが、今の組織は今の組織の歴史と強みがあり、そして会社のビジネスは回っている。それは揺るぎのない事実だ。そんな組織の中で評価され上司や同僚達は暮らしている。例え、その会社が新しい戦略の為の、新しい人的資源として私を買っていたとしてもだ。

私から見ればバカな人たちと、どう接するべきだろうか。まず、私の中にある「見えない強さ」を見せるしかない。彼らの分かるような形でだ。それも、うんと分かりやすい形だ。猿にウォークマンを見せてもびっくりしないだろうが、クラッカーで音を鳴らせばびっくりしてくれるだろう。理解できない強さを察してもらうのに期待するのは、むしろ私の方がバカだ。

今までの自分ではあほらしくてアピールしていなかった「クラッカー」の様な力を彼らに見せるしかない。見せてびっくりした顔を見た後には、一定の尊敬も得られるだろうし、得られれば逆に私が彼らの持っている「見えない強さ」に尊敬を払えるかもしれない。

びびらせよう。


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