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「似合ってますね」じゃなく「好き」

ある服を見て、褒めたいと思う。そんな時に「似合ってますね」よりも「その服好きです」と言うと感じが良いらしい。前者は評価であり、自分が相手を一段上の高みから測定して見解を述べている。確かにそうだ。後者には何の上下関係も無く、ただ自分の感想を述べているに過ぎない。相手との間に勝ち負けが発生しない。だから感じが良い、のだそうだ。

数日前に、実際にやってみた。とは言っても、大したことはやっていない。「xxですね」と言っていたところを「xx好きです」と言い換えただけだ。しかし、効果は絶大だった。いつもの相手が、いつもよりも笑顔を見せてくれるのだ。まさかと思って、ほかの人と話す時にも、このルールを守ってみたら、皆笑顔を見せてくれる。

ショックだった。今までの人生、誰かを高みから見下しているつもりなんてなかった。何かを見て、純粋にいいと思って、好意を感じていたから、それを誉めていたつもりだった。だけど、その言葉は相手にとっては心地よくないというか、私の前提とは違った意味で解釈されていたのだろう。

「好きです」の気づき。こういうのは結構ツライ。今までの人生で自分が積み重ねてきた言動全てが、誰かの気持ちを害し、そして友人になれるかもしれなかった可能性を潰してきたのかもしれないから。でも、気付かずにこれからも誰かをムッとさせ続ける事に比べたら、今気づけたのは幸いだと思う。

だから今あなたに申し上げたいです。
私の文書を読んでくださるあなたが好きです。


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