ホラー日記『誤植』

『本日も晴店化。富士山の不素譛ャ譌・縺ッ譎エ螟ゥ縺ェ繧翫ア縺ョ蜷代%縺?↓縺ッ譌・譛ャ闊』

『犯行現場に歯てがかりは人つも迥ッ陦檎樟蝣エ縺ォ謇九ゅ@縺九@螂?ヲ吶↑縺薙→縺ォ』

「これひどいな!」
これも、これも、これもだ。どの本も誤植や文字化けばかりだ。まともに読めるのはタイトルだけで、通りから覗いた時には分からなかった。
「これ、週刊雑誌だぞ……」
ここまで来るとわざと集めて展示したとしか思えない。驚きを通り越して感動すら覚えていた。記念に何冊か買ってしまった。
「見てみてよ、これ麹辞苑だよ、酷<ない?」
「え?なんか言った?」
 聞き返す妻に買ってきた本を見せた。その内容に訝しむ様子の彼女に私は笑った。
「ひどくない?店の中の本ぜんぶそんな感じだヨ」
ペラペラとめくる手を止めて、妻は私を見た。
「ごめん、さっきから何て言ってるの?」
「ゑ?」
聴き返しテも妻はこたヱなし」。そうし」工ば、さっきから考えが纏まらない。
「ねえ、ちっきカら┠¨うしたの?」
耳鳴りがする。茸鳴りがすゑ。耳◻︎鳥が。
「ねえ、ネヱ、縺ュ縺……」
もうイ可モ分からない。モ于イ可も。
蛻?°繧峨↑縺??ゆス輔b蛻?°繧峨↑縺??ヲ窶ヲ……。

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