見出し画像

「商品開発の裏側」 開発をご担当いただいたお二人へインタビュー

こんにちは。
大丸・松坂屋の佐々木です。

先日は小林香料株式会社のお二人へお話を伺いました。


今回は、香りをつくるよりも、さらに前の商品を企画している時期のお話をします。企画をしている最初からブレないのは、「お洋服を着替えるように、身にまとう香りを着替える楽しみを知ってもらいたい」という思いです。企画を練っている段階では、柔軟剤に絞り込まずに、その体験を提供できる商品を検討していました。私の思い描く日常体験はどうすれば実現できるのか。今回は、まだ企画を練っている段階からご相談し、実際に商品をつくりあげてくださった、株式会社ミロット営業課の阿部さんと、企画開発部 研究開発課兼研究企画課の秋山さんのお二人にインタビューをしました。

--最初に株式会社ミロットについて教えていただけますか?

阿部さん:昭和31年創業です。横浜に本社と工場を構え、化粧品のOEM(相手先ブランドでの生産)会社としてさまざまな企業の商品開発のお手伝いをしています。スキンケアやメイクアップ、ヘアケア用品、医薬部外品や香水などもつくっています。グループでは、東南アジアのタイやフィリピンにも提携工場があります。
特徴は、他にはない製品の研究をおこない、「オンリーワン」と「ナンバーワン」の開発をすることです。会社の歴史が長くさまざまな実績があるので、最新技術を用いた製品からナチュラルな素材を用いた製品まで幅広く取り扱っています。今回の<Fuuai>も、ただ柔軟効果をもたせるだけでなく、殺菌・消臭機能など、天然系素材も用いながら開発をすすめました。

Fuuaiマクアケ素材-13

--当時、商品開発をするのは初めての私。ワクワクしながらも不安もいっぱいでミロットの事務所を訪ねたのを今でも鮮明に覚えています。私の想像する顧客体験をお話し、どうしたらそれが実現できるのか、一緒に考えていただきましたよね。率直に、私の話を聞いてどのように思われたのですか?

阿部さん:「カスタマイズ」という切り口は面白いな、と思いました。さまざまな企業がカスタマイズできる商品をつくっている印象はあったのですが、ミロットとしては初めての取り組みだったので大変でしたね。最初は柔軟剤ではなくシャンプーなどのヘアケア用品を考えてみたり。でも自由にお客様に香りをかさね合わせてもらえるようにと、雑貨である柔軟剤になりましたね。

秋山さん:私は、若い人たちが新しいことにチャレンジしているのだと感じました。それを受けて、「成功させたい!応援したい!」と思いながら話を聞いていました。

--うれしいお言葉をありがとうございます!
私もいろんな思いをぶつけまくりましたね。笑 ミロットさんにも前例のない取り組みだったと聞いていますが、特に苦労された点などありますか?

秋山さん:試行錯誤の毎日でしたね。
当社として新たに取り組んだポイントは、「柔軟剤をつくること」と「香りをお客様に混ぜ合わせてもらい、カスタマイズしてもらうこと」の2つ。
実は、柔軟剤を製品化させた実績が無かったため、まずは市販されているあらゆる柔軟剤の成分を分析しました。原料を問い合わせて情報収集したり。そして、カスタマイズでは香料と柔軟剤の基剤の相性にも気を配りました。どうしても分離してしまったり、天然精油だけだと洗ったあとに香りが残らなかったり。家や事務所の洗濯機を使って何度も実験しました。


画像1

画像4

--実験したタオル、嗅ぎましたね!確かにあの時は、「香りを身にまとう」という体験を商品で叶える道は険しいな、と痛感しました。

秋山さん:あと、大丸・松坂屋が求める品質の高さを維持することも苦労したポイントですね。一般的に柔軟剤のような雑貨には担保すべき明確な品質基準がないのですが、<Fuuai>で求められたのは化粧品と同等の高いレベル。香料が揮発しないようにボトルを変更するなどさまざまな対応に行き着きましたね。

--そうですね。どうしても百貨店としてお客様に提供する商品は中途半端なクオリティのものはつくりたくなかったんです。お客様の悲しむ顔を想像すると「やはり高い品質のものを用意しなくては!」という使命感もありまして。ご尽力ありがとうございます。
たくさん工夫をしていただき商品ができましたが、完成した時の気持ちはいかがでしたか?


阿部さん:無事納品ができた時は一安心でした。また、製品をつくっていると、それがどのように使われるのかイメージしきれていなかったのですが、実際に<Fuuai>のWEBサイトを見て、良いものをつくったなあと嬉しい思いでいっぱいでした。

秋山さん:私は製品ができた時が嬉しかったですね。実際にお洗濯をして香りを体感し、まだこの世にない新しい商品開発ができた! と思いました。

Fuuaiマクアケ素材_L-02

--ちなみに他の社員の方々の反応はいかがでしたか?

秋山さん:皆<Fuuai>のWEBサイトの香り診断を楽しくやっていました。自分にはこんな香りが合うんだ!と新しい発見もあったようです。

阿部さん:香料と柔軟剤を実際に製造するラインが違ったので、現場の方々はつくっている最中に最終的に使用されるイメージがわかなかったようです。でも、完成形を見せたら、「なるほど!」とこの商品を魅力的に感じていましたね。


--たくさんの方に<Fuuai>をつくる過程に携わっていただいているのですね。香り診断も私の狙い通り楽しんでいただけているようで嬉しいです。
お二人から見た<Fuuai>の魅力はなんでしょう?


阿部さん:なんと言っても、カスタマイズできる点ではないでしょうか。幅広いバリエーションの中から自分で香りをかさね合わせることができるものは今までなかったと思います。全部で24通りもあるので、自分にピッタリなものを探すのは楽しいはずです。ちなみに私は「Sawayaka」の香りが好きです。

秋山さん:自分の気分で香りを選べる点も魅力ですね。本当に香りを身にまとうという言葉がぴったりだと思います。今後、さらに香りの種類を増やしても面白いかもしれませんね。

最後に

マクアケも残すところあと5日となりました。
<Fuuai>の応援購入もどうぞよろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?