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何かと少し戦ってみようか

なんかしらないけど戦ってたな…

ふと、そんなふうに思うのだ。
もうずいぶんと遠い昔の話だ。

まだまだ子供だったのだ。
そこには明確な敵など居なかった。
見えない何かに、徒手空拳でジタバタしてたといったところか。
まあそうはいっても、いつもイライラ、触れるものみな傷つけるナイフみたいに過ごしていた訳ではない。
ただ、さぞかし周りの大人は扱いづらかったことだろ。
ただただ、いつも漠然と世の中に半目していた。

そのおかげで出会ったものもある。

音楽。
本。
映画。
数少ない友人。

すっかり戦わなくなって久しい。
そして、ふと思ったのだ。
また何かと少し戦ってみようかな、と。
ただ、今更好んで人を傷つけたくはないから、大きなものに抵抗してみようか。
例えば、同調圧力とか。
若かりし頃とは違い、手練手管を駆使して、強かに戦おう。
戦うというか、穏やかにして屈しない、そんな感じか。
そうしたら、また違ったものも見えてくるかもしれない。

イライラではなく。
モヤモヤでもなく。
確信的に、ファイティングポーズをとる。
少し、内に炎を灯す。
メラメラと燃やすには歳を取り過ぎた。
小さな炎を灯し続ける。

そんなことがあってもいいのかもしれない。

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