見出し画像

YouTubeに特別な価値を感じて利用している割合は他のSNSと同じ4分の1

こんにちは、『未来を数字に』プロジェクトです。

若者のYouTube利用についての調査結果ご報告の続きとなります。

今回は、ユーザー一人一人にとってのYouTubeの価値を分析した内容です。
(ちなみに前回までは、ユーザー自身が感じる価値の大きさに関係なく、YouTubeの利用イメージに関するの価値測定を行ってきた点で今回と異なります。)

過去のTwitter、Facebook、Instagram、LINEでも同じ算出方法をとりましたが、念のため、その考え方や算出方法について再度メモしておきます。

ここでの価値とは、当社が任意に設置した20の価値観項目別に、一人一人の心の豊かさへの影響と、YouTube利用がどれだけその価値を満たしそうかという回答、すなわち利用イメージそのものの価値から、独自の試算方法によってポイント化し、平均値をとったものです。

いわゆる金銭価値(貨幣価値)とは異なるため、これを感情価値と定義しました。

簡単に言えば、利用・購入する財・サービスが、一人一人の心の豊さへどの程度つながっているかを数値で測定しようとするものとなります。

今回の設定した算出モデルでは、理論上、この値が「-1.0pt」から「3.0pt」の間の値をとります。
すなわち感情価値の値が3.0ptに近くなるほど、心の豊さへつながりやすいということで、その人にとって価値が大きいということになります。

さてこのような形で、標本それぞれの感情価値の値を算出、まずはこの値の大きさによって4つの階層に区分して整理してみました。

その結果、YouTube利用にとても大きな価値を感じているユーザー層(未来企画室では、これを「ロイヤリティ層」としました)は、全体の2.5%でした。

また、その下のYouTube利用に一定の価値を感じているであろうユーザー層(同、これを「ポジティブ層」としました)は、全体の24.0%でした。

そして、最も大きいボリュームゾーンがYouTube利用に特別な価値は感じていないであろうユーザー層(同、これを「ニュートラル層」としました)であり、全体の73.5%を占めていました。
(ちなみにネガティブな価値を感じているユーザーは0%でした。)

これら傾向は、先に行ったTwitterやFacebook、Instagramなどの結果と概ね同じです。
すなわち、利用者全体の4分の1の方が特別な価値を持って積極的に参加、残る方は特別な価値など意識せず、ただ利用しているという状況です。

過去にもお伝えしましたが、SNSの社会的な感情価値は、この「4分の1」が一つの目安になるのかも知れないということがまた一つ証明されるような結果となりました。
(ただしLINEのみ、この値が2割と小さくなっていました。その理由として、今やLINEは生活になくてはならないツール、いわば必需品のような位置付けになりつつあり、お金や空気のように特別意識せず利用される傾向にあるためと推察します。)

次回は、この感情価値について、性別や年齢などの視点からもう少し細かく分析した内容をお伝えしていきます。

*本調査結果の詳細についてのお問い合わせは、矢野経済研究所 未来企画室(mirai@yano.co.jp)までお願いします。

今春、矢野経済研究所 未来企画室は新プロジェクトを始動しました。 『未来を数字に』をコンセプトに、独自の切り口で、今はまだ数値化されていない未来の価値や潜在価値などを、あれこれ数字で表現していきます。