見出し画像

【対談vol.6 前編】やりたいことを実現するためのシステムをオリジナルで開発 - 推しと出会える「推しくじ」

フューチュレックは、デジタル×クリエイティブを軸に、企業システムの構築から広告制作、テクノロジーを活用した新規事業開発まで、 デジタルに関わるすべての企画・制作・プロデュースをおこなっています。
そんなフューチュレックが、クライアントの課題にどのように向き合い、解決していったか。ご相談いただいたクライアントの皆さまと、制作当時のことを振り返っていきます。

(左から、弊社プロデューサー塚田、fave(フェイヴ)営業企画部 部長 村上さん)

コラボレーションカフェ「AMO CAFE」を運営する株式会社サイバーネットが新規事業として立ち上げた、オンラインくじ「推しくじ」サービスの開発の舞台裏について株式会社fave(フェイブ)営業企画室村上さんと弊社プロデューサー塚田にお話を伺いました。(以下敬称略)


1.推しに出会える!? オンラインくじ「推しくじ」とは

─元々印刷会社である、御社がスタートさせた「推しくじ」とは、どのようなサービスですか?

村上:
「推しくじ」は、オンライン上でくじを購入していただくと、抽選でキャラクターグッズが購入できるサービスです。自分の推しキャラ限定グッズが手に入ると好評いただいております。
私が現在所属しているフェイヴは、親会社である(株)サイバーネットのエンターテイメント事業部が独立した会社です。(株)サイバーネットは、名刺やDM、POP(ポップ)など印刷事業を中心にやっております。しかし、コロナの影響や他社との競争も厳しく、これからは印刷事業だけではなく、新しい事業を開拓していくことが課題となっていました。そんな中、ちょうど会社のオーナーが出資し、委託経営していたカフェを自社で運営することになり、アニメや漫画のキャラクターとコラボした、コンセプトカフェ「AMO CAFE」の事業に乗り出したのがきっかけです。
一見、印刷とはかけ離れているように見えますが、キャラクターグッズなどは印刷物も多く、また以前よりアスリートのグッズ制作なども手がけていましたので、そのあたりのノウハウはありました。しかし、アニメのライツビジネスや飲食店の運営などの経験はなく、最初はまさに手探りでのスタートでした。
「アニメがビジネスになる」ということを社内で理解していただくまでが、本当に大変でした。当初は、スタッフも私と店長と社内スタッフの3人だけ。私も実は元芸人でして、ノウハウはまったくありませんでした。しかし、アニメが好きでエンターテイメントの仕事をしたいと思いがあり、その実現のためにやってみようと。
そのうちだんだんと売上げも上がり予算もつくように。そこで、次のサービスとして「推しくじ」をスタートさせようということになったんです。

─フューチュレックにご相談いただいたときは、企画はどれくらい固まっていたのでしょうか?

村上:
オンラインくじをやろうということは決まっていましたが、それ以上のことは決まっていませんでした。具体的に進めるために制作会社を探していたのですが、制作会社を決める上で、BtoCが得意な会社にお願いしたいという思いがありました。
というのは、弊社で以前から事業者向けに運営していたECサイトがあるのですが、UIや管理画面がちょっと使い勝手が悪くて、どうにかできないかと考えていました。新しく始めるオンラインくじは、コンシューマー向けのサービスなので、今あるサイトを改修するのではなく、ユーザーが使いやすいサイトを新しく立ち上げたいと考えていたのです。
そこで、知り合いにフューチュレックさんをご紹介いただいきました。システム開発はもちろん、BtoC向けサービスの構築実績も豊富で、お話してさせていただく中で、この人たちなら任せられると思ったんです。

2.やりたいことを実現させるために、ゼロからのシステム開発

─「推しくじ」開発は、どのようにスタートしたのか教えてください。

塚田:
村上さんからご相談いただきまして、弊社でも私を含めてアニメ好きのメンバーをテクニカルディレクターとディレクターにアサインしました。中でもディレクターはソーシャルガチャにすごくハマっていることもあり、 ユーザー側として、なにが欲しいのかをよくわかっていました。

村上:
僕はわりとオーソドックスなオンラインくじを考えていたのですが、「オンラインくじはターゲットを男性に絞ったサービスが多いので、他社との差別化や新規顧客の囲い込みを狙って、女性も視野に入れたデザインにしましょう」ですとか「確定演出があった方がいいよね。」など、さまざまなご提案をいただきました。特にくじの確定演出は、他社ではほとんどやっていません。くじを引いた人は、当たった賞品がなにかをすぐに見たいから、ムダと思われていましたから。でも、そのムダなところに楽しさが宿るじゃないかと。単にくじを売るのではなく、お客様にワクワクした体験を提供したいと思ったのです。
また、確定演出を入れることで、ユーチューバーが配信してくれることも狙えるなと。
アプリのガチャを引く様子を配信するユーチューバーの方がいるので、確定演出があると、画映えがするので取り上げてもらいやすいと考えました。実際狙いは当たり、SNSで確定演出部分が紹介されて、他社との差別化ができたと思っています。

塚田:
オンラインくじとしては後発となるので、他社と差別化するためにも、見た目やデザイン、くじの演出などで、いかにユーザーを惹きつけるかを重視して企画していました。「推しくじ」というサービス名もご提案させていただきました。

村上:
オンライン玉手箱とか、刹那くじとか、すごくたくさんご提案いただきました。その中から、直感的にこれだなと感じたのが「推しくじ」です。言葉の響きがいいなと。アモくじという案もありましたが、「AMO CAFE」とは別のブランドに育てたいという思いもあり、最終的に「推しくじ」を採用しました。

─「推しくじ」はフルスクラッチで開発されたそうですが、既存のパケッージを使わずにオリジナルで制作された理由は?

塚田:
システムをオリジナルで制作することは、開発初期の段階から決めていました。企画と平行して進めていましたので、くじの演出や抽選システムが「推しくじ」では重要になってくるのが見えていました。しかし、既存のECパッケージを使うと、どうしても制約の中で開発をしなければならず、企画もその中に収めることになってしまいます。
それでは、村上さんが目指すエンターテイメントにはならない。やりたいことをシステムに合わせるのではなく、「やりたいことを実現させるためのシステムをつくろう」ということなったんです。

村上:
僕の方からは、UIはもちろん、裏側の管理画面の使い勝手をともかく簡単にしてほしいとオーダーしました。バックオフィスを担当する人がPC作業になれてないような人であっても、迷わず使えるものにしたかった。少数精鋭で運営をしているので、裏側の作業に人数や時間をさくことはできませんから。

塚田:
設計する上で、かなりヒアリングをさせていただきました。特に、既存のECサイトの運用について、どういうスタッフがいて、どういった運用をしていたのか?また、どのような作業にストレスがあったのかなど、細かくヒアリングさせていただきました。
運用をするための新しい考え方を導入するのではなく、スタッフの方が慣れている既存の流れを踏襲しつつ、ストレスとなっていた部分を取り除くことが効率的な作業につながると考え、システム設計を進めました。
管理画面のUIもできるだけシンプルし、基本的な動作を繰り返すことで登録できるように、分厚いマニュアルを読み込まなくても、直感的に作業できることを心がけて制作しています。

後半では、「推しくじ」の今後の展望などに迫ります。
※次回は、2024年6月27日(木)更新予定です。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

・サービスやシステムを相談したい企業の方
・フューチュレックで働きたい、挑戦してみたいという方

是非、弊社WEBサイトよりお問い合わせください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?