見出し画像

「アメリカ 冬小麦の状態 悪い」は本当の可能性が高い(2022/04/12)

NASA@Enhanced Vegetation Index US本土(2020/3/21)


はじめに


ロイター通信は、3月5日、中国の農業大臣は、「中国の冬小麦は歴史上最悪の可能性がある」と発表した、とレポートしてます。

また、世界の小麦在庫が大変低くなる見通しが出ています。

ファクトチェック:本当の可能性が高い

Fact Check方法:

衛星画像で、アメリカ本土冬小麦作付地帯(カンザス/オクラホマ/テキサス 州で9割生産)2020年 - 2022年 3月21日の作付面積 差分を取得(2019-2022)

分析結果:

今年のアメリカ 冬小麦は、収穫量が大きく減るの可能性が高い。事実、2020年(コロナ前)に比較しても、収穫可能面積が50%近く削減。

1.アメリカ 2022冬小麦の栽培状態

特に今年は、2020年に比較して、栽培量が50%くらい減るだろうことが衛星画像解析からわかります。つまり、これから世界で(とくに中国)が”いっそう”買い付け競争に走る、ということが予測できます。

2020年3月21日時点の冬小麦 栽培地 差分

赤(ピンク):冬小麦 2020年と同じ収穫が見込めないところ
緑     :冬小麦 2020年より多い収穫が見込めるところ

NASA@Enhanced Vegetation Index US本土2020-2022 差分

2.背景

米海洋大気局(NOAA)によると、アメリカの西半分で2013年以来の深刻な干ばつになる可能性があるそうです。テキサスは干ばつのおかげで山火事が収まりません。

3.今後

ウクライナ戦争の影響のため、今後世界的な規模で、深刻な食糧不足や食糧価格の高騰が起きることが懸念されています。多くの人々の命や暮らしを圧迫し、国によっては政情不安の原因にもなりかねません。


4.証跡:2020年ー2022年 の冬小麦 作付状況

NASA@Enhanced Vegetation Index US本土(2020/3/21)


NASA@Enhanced Vegetation Index US本土(2021/3/21)
NASA@Enhanced Vegetation Index US本土(2022/3/21)

動画にしました。

NASA@Enhanced Vegetation Index US本土2020-2022 


よろしければサポートよろしくお願いします。いただいたサポートは、日中韓とアメリカのリアルタイム感情分析を進めるために使わせていただきます