ソフトバンクのハイテク株投資、ブルームバーグの記事

 ブルームバーグの記事で10月20日に報道された記事について翻訳しました。参考になれば、幸いです。

ソフトバンクが上場株式投資部門で200億ドルを超える上場株式に投資
Bloomberg:GilesTurnerとDineshNairによる
2020年10月20日4:35JST 
 投資に詳しい人によると、SoftBank Group Corp.は、当初は株主からの懐疑的な反応にもかかわらず、新設した上場株式取引部門において、株式投資に200億ドル以上に増やしました。
 ブルームバーグは8月に、ソフトバンクが100億ドル以上を目標としており、その合計が数百億ドルに達する可能性があると報道しました。日本のコングロマリットは、ソフトバンクの支出がハイテク株のバブルをかき立てているとの報道を受けて、9月初旬に取引の計画を調整することを検討しました。このニュースによって、当時のソフトバンクの市場価値で約90億ドルを消し去りました。
 過去数週間にわたって、ソフトバンクは公的株式取引部門へのコミットメントを更新したと、機密情報について話し合っている身元を明かさないことを条件に、この問題に詳しい人々は述べた。戦略は現在、不安定な第3四半期の収益シーズンの予想に基づいて構築されていると語った。ソフトバンクは、株価が上昇したときに収益があげられるアウトオブザマネーのコールオプションを購入し、さらに高い価格(ストライク価格)でコールを売却していると、と語った。コールスプレッドは、知られているように、利益が制限されるが、初期コストを削減することができる。
 ソフトバンクの広報担当者はコメントを控えた。月曜日に20年ぶりの高値を付けた後、東京時間の取引で株価は約1.5%下落した。
 決算発表シーズンは特に予測不可能であることが証明されている。 10月12日、ナスダック100指数は、4月以来最大の上昇を見せ、オプションから派生するボラティリティの指標も上昇した。
 正体不明のトレーダーは最近、1日で約2億ドル相当のハイテク株のコール・オプションを購入した。データによると、Alphabet Inc.、Amazon.com Inc.、Apple Inc.、Facebook Inc.、Microsoft Corp.、Netflix Inc.の建玉は、ブルームバーグの集計によると、月曜日までの30日間で平均1290万件で、2019年初頭以来の最高額となっている。
 ソフトバンクの創設者であり、社内で株式部門を創設する取り組みを主導している孫正義は、彼の取引戦略について多くの詳細を提供することに消極的だ。同社は、資産の売却、負債の削減、株式の買い戻しなど、投資家から高い評価を得られる幅広い戦略について検討している。月曜日の株価は、ドットコムブームの真っ只中で2000年3月以来の最高水準である20年ぶりの高値まで上昇した。
 ソフトバンクは8月、10月29日に決算を発表するアマゾンや火曜日に決算発表したネットフリックスなど39億ドルの株式保有を公開した。それ以降、より多くの株式を購入している。ソフトバンクは主要なハイテク株に焦点を当てる一方で、中小型株式にも拡大している。先週、ノルウェーを拠点とする教育ソフトウェアを製造するKahootに2億1500万ドル投資した。
<以上>

 この記事ですが、どこまで詳しいか疑わしいですが、SBGが今後上場ハイテク株等を継続していくことは確かだと思います。200億ドルは日本円に換算すると2兆円以上ですから、金額的には非常に大きな数字です。東証の1日の売買代金が最近2兆円を超えないと報道されているのですから、その額はすさまじい金額です。大手のヘッジ・ファンドでも100億ドル以上株式を保有しているところはまれです。CFTCのポジション報告には、その他投資家が9月にNASDAQ先物で大量の売りポジションを作り、10月になってからすべて買い戻しています。オプションの取引量も多く推移しています。
 ただし、SBGはアップルの大口顧客であり、5Gへの移行時期に、Iフォンの出荷計画や新製品情報は、事前に社内では所得している情報であり、うまく情報隔離をしていないと、インサイダー情報で動いたと推測されかねません。SBGであれば、そんなことは十分対策済だとは思いますが、この手の憶測が出回るのが心配です。そのような噂が出れば株価が下がって、そこが買い場になるということもできます。どんな市場でもそうですが、大口投資家の動向に逆らっては痛い目にあいます。引き続きSBGの動向には注目が集まるでしょう。

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