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顧客価値と技術の階層

自社の他律機能がどのように他へ影響を与えていくかを、価値の波及効果の観点で階層的に考えることが出来る。一つの基軸として『エンドユーザー』が購入した商材によるセグメンテーションがある。コモディティ商材を購入した者が何を求めているかという基軸である。

エンドユーザーのビジョンから言えば、エンドユーザーは何を達成したいがために、コモディティ商材を購入したのかと考えることである。コモディティ商材が提供するエンドユーザー価値は正に共通言語化である。広く知られた機能を有する商材から得られる情報は、自らに閉じる情報を得るというよりも、他に示すことで自らの機能を定量評価して頂きたい時に必要な共通指標のある情報である。高速かつ広範囲に情報が伝播する時代において、初出の商材の価値が稀有である旬は極めて短い。その商材の中において、ユーザーは何に価値を抱き、自らの活動の質を高めようとしているのか。エンドユーザーが商材から価値を喚起させている場のセグメンテーションこそ、コモディティ商材でありながら、顧客シェアを獲得する上で重要な示唆を与える。

別の切り口となるが、工作機械などB2B商材を考える時、商材としての機器の価値は、他との相対的立ち位置であって、絶対値では無い。技術としても既知の組み合わせで出来るからこそ共通言語化出来るのだから、フォアキャスティング型の商材であり、粗利は減少の方向に向かうが、マスの効果で総売り上げは競争にさらされるまでの一定の期間ではあるが、粗利は大きくなる可能性がある。価値の差別化が技術の差別化によって生み出される事例とも言える。