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自社顧客関係性

自社が何故、顧客に選定されたのか?そして選定され続けているのか?その根源に保有シーズがある。ものづくり系企業のホームページを拝見すると、シーズとして保有されている工作機械の一覧が示されていることがある。実はこれは顧客から見たら保有シーズでは無い。外から見れば他社との価格比較の根拠の為に提示しているとしか見えない。何年の機械で、稼働時間を仮定すると、現状の能力はこの程度だろうと値踏みさせる便利な一覧である。

製品を購入する側の「何を成し遂げたい」欲求を、何をもってして満足させることが出来るのかを考える時、その「何をもってして」が保有シーズである。それはどのような技術、ノウハウ、知識をもってどのようなパラメータを制御しているのかという観点から、定量的に表現できるものである。それは正に、顧客から見える自社の能力の源泉である。

シーズが集まって自社の製品やサービスが構築されているはずである。それらによって「顧客からまたお付き合いいただきたい」と言われることが出来たならば「自社の保有シーズ」と言える。即ち、保有シーズは、顧客が求める能力を叶える、自社の中核機能である。この能力と機能の関係こそ「自社顧客関係性」である。