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脱カンコツたれ!

現在、我が国のものづくり系企業において生じている惨劇は、高度経済成長期を支えたカンコツが生き延び、老害が若者の論理的思考を排斥するのみではなく、若者の未来まで簒奪していることにある。カンコツが無くても実行できる作業を定量化させず、企業の資産となるべき技術を私物化することで、自らの雇用の獲得に努めてきた。経営者がそれを認め許してきたことも大罪である。

中核能力を支える中核機能は定量的に他者に示すことが出来なければ、その社は共創の場のプレーヤー認定はされず、人依存のカンコツが技術の下層に存在している限り、共創のグリッドの一員となることは出来ない。定量化されていなければ、より素晴らしい中核能力が求められた時、中核機能をどのように進化させるべきかを検討できないからである。

技術は『社』依存性は許されるが、『者』依存性は許されない。それを許している限り、我が国が技術を持って世界からリスペクトされる時代はやってこない。コンサルティングが通用するのは、技術のアウトカムズが下位の社に対してであって、上位企業に対してでは無い。定量化された技術を持つ社同士が、より上位の技術を共創しなければ、究極のビジョン達成を目指すことは出来ない。