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全身脱毛はじめました① ~ 毛が嫌になった日 ~

もう40過ぎたおっさんが何を今更脱毛だなんてって自分でも思うけど、去年ぐらいから急に脱毛に興味を持った。

たぶんきっかけはアメトークの「脱毛芸人」だったと思う。
いまや都会の銭湯やサウナなど公共浴場の世界では「ツルツル」がマウントをとる時代であり、毛があることが恥ずかしいらしい。

たしかに最近の若いメンズ達は気軽にヒゲ脱毛をやってたりする。
すね毛や腕毛も丁寧に剃っているというのだ。
中学生男子に聞くとやはり毛が生えているのは恥ずかしいという。

私も若かりし頃、毛が生えたての頃は恥ずかしいと思ったことはあるが、だからといって剃ったりはしなかった。
高校生にもなれば、逆にワキ毛など生えてないことをイジられたりすることはあった。

毛深さは男らしさの象徴的なものであったようにも思う。

ヒゲも濃くしたくて、一生懸命剃っていた。

おかげさまで、いまやもみあげとつながる立派なヒゲが生えたが、毎朝の手入れに時間がかかってしゃーない。

あるヒゲ脱毛の広告が言っていた。

「人が生涯にひげ剃りについやす時間は114日にもなる、いつまでひげ剃りしているの?」と。

たしかにそうである。
10分あれば、本も10ページは読める。
114日間もあれば、20冊ぐらい人生で多く本が読める計算だ。

極めつけは1月のこと、今受けているアスレティックトレーナーの講習会でテーピングの実技があった。

男性は上半身を脱いで、短パン一枚の姿になった。
自分の胸やへそにちょろっと生える毛や少し濃いめのもも毛、すね毛が妙に恥ずかしかった。

今までそんなこと感じたことなかったのに、40歳にしてついに美に目覚めてしまったのか。

それからというもの私は医療脱毛について調べ始めた。
思いの外、料金は手の届く範囲である。

新年会で会った義理の弟がすでに全身脱毛を終えていたらしい。
横で一緒に飲んでいるこの男はもうツルツルなのだ。
パイパンで酒を飲んでいるのだ。

嫉妬と羨望の入り混じった感情をいだきながら、私の心は揺れ動く。
「全身脱毛(VODを含む)をしたい」なんて言ったら妻はなんていうだろうか。

ちなみに義弟は事後報告で「はぁ?なに目指してんの?気持ち悪い!」って怒られたらしい。

今年は講習会やらですでにかなりお金を使っていたし、先にもお金のかかるイベントが控えている。

そのためやるにしても夏のボーナス以降かななんて思っていたけど、鏡にうつる醜い足を見るたびに気分が落ちる。

TVで男性の脱毛CMが流れた、私は意を決して妻に言った。

「全身脱毛したいんだけど」
「え?いいな〜私もしたい」
「だ、だよね〜」

私の心は決まった。

3月、私はとある美容皮膚科のHPから、無料カウンセリングの予約をとった。

そして、真新しいビルの2階にある、病院の扉を開けた。

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