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寄贈品紹介:世耕弘一直筆の書「眼中無敵」「松竹梅」「和敬清寂」

初代総長・理事長 世耕弘一直筆の書「眼中無敵」、「松竹梅」、「和敬清寂」の3点が、令和4年(2022年)9月14日に本学卒業生の東川光弘氏、東川武夫氏のご兄弟によって寄贈されました。
東川光弘氏は昭和56年(1981年)に医学部を卒業。東川武夫氏は昭和57年(1982年)に薬学部を卒業。本来の持ち主はお二人のご両親で、世耕弘一が総長の頃から、東大阪キャンパス内に、現在の19号館あたりにあった近畿大学学園大食堂のほか、附属高等学校の食堂や学園喫茶ツドイをご夫婦で経営され、本学に大変貢献していただいた方々です。なんとご両親も本学の卒業生というご縁の深さです。お父様がお亡くなりになった後も、お母様がご自宅で大切にしてくださっていたそうですが、本学がまもなく創立100周年を迎えるのを機に、寄贈のお申し出をいただきました。ちなみに、本学は大阪・関西万博が開催される令和7年(2025年)に、大正14年(1925年)の大阪専門学校設立から数えて100周年を迎えます。
ご自宅で書を受け取った後本学へお越しいただき、世耕石弘経営戦略本部長を交え、書を見ながら書のこと、当時のことをお話していただきました。

「眼中無敵」とともに 左から東川光弘氏、世耕石弘経営戦略本部長、東川武夫氏

「眼中無敵」は、昭和25年(1950年)又は26年(1951年)に、食堂開店を記念して最初にご両親に贈られた書です。「あなたの目の前に敵はいない」という意味で、経営されていた大食堂に掲額されていました。

世耕弘一書「眼中無敵」 「寿山」は世耕弘一の雅号
「眼中無敵」が掲額されていた頃の大食堂の様子
ご両親が経営されていた大食堂(昭和30~40年〔1955~1965年〕頃)

「松竹梅」は昭和31年(1956年)に、「和敬静寂」は昭和40年(1965年)頃、世耕弘一の晩年に贈られたそうです。

世耕弘一書「松竹梅」
世耕弘一書「和敬清寂」

お二人には不倒館をご見学いただき、在学当時や、今も続く卒業生や教職員との交流についてのお話を伺いました。

ご両親が経営されていた学園喫茶ツドイで配布されていたマッチ箱とコーヒー券
(不倒館常設展示品)
不倒館ご見学の記念に世耕弘一の肖像画と


なお、今回ご寄贈いただいた3点の書は、平成18年(2006年)に附属高等学校と東大阪キャンパスで開催した、世耕弘一と世耕政隆(第二代総長・理事長)の遺墨展の際にお母様からお借りし、展示させていただきました。

文:広報室建学史料室


(2022年12月1日公開)

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