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今年の資格試験挑戦は電気工事士

初めて資格試験に挑戦したのは社会人になって3年目のことでした。宅地建物取引主任者、今では主任士になった宅建と呼ばれるのものです。
会社から教本と問題集を渡され勉強するようにと言われました。けれども、日々の仕事で全く勉強する時間がとれません。それでも、寝床の横に本を置いて、寝る前、起きてすぐに勉強するようにしました。結果は不合格。得点は50点満点で11点でした。合格するわけありません。同期の友人も一緒に受験しました。彼は全く勉強する気が無く、試験当日に準備して行ったのは、消しゴムの4面に1、2、3、4と番号を書いて行っただけでした。宅建の試験は4択の問題です。50問の問題があります。友人は消しゴムを転がして、1とでたらマークシートの1を塗りつぶして回答したのでした。そして、なんと、得点は11点でした。勉強した自分と、消しゴムを転がした友人が同点です。これには納得できませんでした。こんな事だったら勉強しなかったら良かった!ではなく、来年こそちゃんと勉強して合格してやろうと決意したのでした。

そして、翌年は、毎日仕事の後に教科書を開き勉強。夜寝る前に教科書を開いて勉強。朝起きたら教科書を開いて勉強。試験前には問題集を繰り返し解いて、かなりの手応えを感じていました。そして、試験の結果は、なんと、1点不足で不合格でした。

翌年の春、また宅建試験の話が持ち上がりました。今年こそは合格しなければ!と去年の秋の悔しさを思い出していました。もう二度とあんな苦しい勉強の年は経験したくない。今年は絶対に合格するぞと意気込んでいました。

3回目の試験勉強は今でも忘れられない教えを受けた時でした。自宅勉強ではなく仕事が休みの日に講習を受けに行くようになりました。そこで講師の先生から教わった勉強法がその後の資格取得に大いに役に立ったのでした。

その勉強法とは

驚きの資格取得勉強法

問題集から開く


「教本から勉強しては頭に入りません。知らないことをいくら読んでも何を言っているのか全くわからないでしょう。まずは問題集から始めてください」
そう言うのです。問題集を開いたらもっとわからないけどなと思いました。

「問題集は奇数番号だけ解いてください。偶数番号の設問は飛ばしてください。そうすると問題集が半分の厚みになります。宅建は業法、民法などなど多くの科目が一度の試験に出てきます。皆さんのように仕事で忙しい人は、勉強時間もなかなかとれないので、問題集の前から順番にやっていたら、秋の試験までに勉強が追いつきません。大体の人が半分で終わってしまいます。すると、試験も前半しか回答できなくなります。宅建はどの科目も0点ではダメです。ですので、全体を勉強しておく必要があります。問題集は半分だけでいいです。もったいないとは思わないでください」
そう言われました。

「設問1を読んだら、どれが正解かなと考えるのはダメです。設問の中の4つの選択肢、全てを1つの問題として回答してください。きっと始めてみたときは、どれも何を言っているのかわからないでしょう。それでも、一つずつ問題を解いて、丸、バツをつけていくのです。自信を持って丸、自信を持ってバツ、多分丸、多分バツ、全くわからない?マークのどれかを記入してください。そして設問1の4択全ての記入したら、正解を探すために教科書を開いてください。いいですか、順番は問題集が先で教科書が後です」
先生が言うには、
「問題を解いてもきっと全部わからないでしょう。そもそも単語の意味もわからない始めて聞く言葉でしょう。それを教科書で調べてください。そしたら、『あーなるほど。そう言うことか』と理解できます。そうやって興味が湧いてから自分で調べたらすぐに頭に入ります。そうしたら、次に同じ問題が出てきたら答えられるようになります」
と言うことでした。

「4つの選択肢を別々な問題として回答するのは、宅建の試験なんていうのは、毎年同じような選択肢が使われています。大体5年前の問題までの選択肢を繰り返し使っています。本番では4選択肢全部わからなくてもいいのです。4つのうち一つでも絶対の自信があって丸バツをつけられたら、ほとんどその設問は正解を取れるようになります」

「問題集を一通り最後までやったら、また一番最初に戻って設問1を解きます。その中で選択肢で自信を持って丸バツをつけたところが、正解だったら、次回からは選択肢は見ません。問題集の3周目になったら、見ない選択肢が増えていて、4択の設問が3択や2択になってきています。場合によっては1択なんて設問もできてきます。そうやって、わかっているところを削っていって、わからないところを確実に減らしていきます。これがコツです」

「もしも、奇数問題が終わってしまって、試験日までにまだ時間があれば、偶数問題の取り掛かってください。こうすれば一冊の問題集で2回勉強できることになります。お得です」


そんなことを教わって、毎日、勉強勉強を繰り返し、休みの日もひたすら問題集を解いては、教科書で確認を繰り返しました。3回目の試験の結果は合格でした。


その後、色々な資格試験を受けてきました。
おかげさまで4択スタイルの試験ではその後不合格になったことはありません。あの先生のおかげだと思っています。


しかし、去年は違いました。


電気の工事を自分でやってみたいとずっと前から憧れていました。
「家のスイッチを新しくしたいな」
「照明の位置を動かしたいな」
「配線を固定してスッキリさせたいな」
そんなことは電気屋さんに頼めばやってもらえることです。でも、頼めばお金がかかります。壊れているわけでもなく特に困っているわけでもないのにお金を払ってわざわざ来てもらうのもなんか違うなと思っていました。
小さなスイッチよりワンタッチでオンオフできるスイッチに変えたら、少し便利になるだろうなというそれだけの気持ちでした。

そこで思いついたのが『そうだ自分が電気工事士になればいいんだ』でした。なんでそんな簡単なことに今まで気づかなかったんだろう。仕事場の周りでは電気工事士の試験勉強や試験練習をしている人たちをずっと見てきたのに、どこか自分には関係ない世界だと思っていたのでした。

そして、去年、教科書と問題集を買って勉強を始めました。カラーの教科書で工具や電線のことを詳しく解説してくれています。どれを見ても知らなかったことばかりです。楽しいやら難しいやら。ページが進むにつれて、わからなくなってきました。だんだん興味も薄れて本を開く日が少なくなりました。試験も申し込みが近づいてきた日、今年は無理だと思いました。半分も勉強していないこの時点で合格するわけない。しかも実技のある技能試験は全く勉強していない。諦めよう。そう思いました。


しばらくして気づきました。

資格試験を受けるなら、教科書から開いてはいけない。はじめに問題集、次に教科書。これを忘れていました。去年は単に楽しく教科書を読んでいただけなので頭に記憶として入ってこなかったのです。楽しく読むだけならそれでいい。でもこれは資格試験のためにやっているんだと思えば、問題集が先です。それを思い出しました。


さて、今年もそろそろ勉強を始めないといけない時期がやってきました。
今年こそは、試験合格へ向けて勉強を始めます。

学科試験の問題集からです。

あ、でも、やっぱり、今日だけは、まず技能試験の教本を見てみたいな。今日は本をパラパラと全ページ目を通して楽しみます。明日から勉強に励みます。

今年こそ取りたい第2種電気工事士


タイトルの絵は教科書の表紙です。
『2024年版上期・下期対応!第2種電気工事士 技能試験 完全図解テキスト』
新問題対応 候補問題のすべての配線を紙面と動画でていねいに解説!
ケーブル加工、差込形コネクタ、リングスリーブ圧着など、
要注意の工程をクローズアップ!
著者  石原鉄郎 毛馬内洋典
発行者 田村正隆
発行所 株式会社ナツメ社
制作  ナツメ出版企画株式会社

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