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本棚の紹介|自然の哲学

自分は、何か物事を考えるにあたって、一から考えるのは苦手なようです。
なので、本や雑誌、ラジオや記事なんかを見聞きしながら、その中で思ったこと、感じたこと、考えたことを綴り自分の考えを深めていこうと思います。

今回は、大学時代から考え続けている「資本主義社会」について。
最初から大きなテーマですが、ずっと文章にしたいと思いながら、発信するには至っていなかったテーマです。

「自然の哲学」という本を読みながら、改めていま言語化したいと思いマガジンを作成しました。
そのマガジンをつくるに至った「背景にあるもの」を少しだけ文章に綴ろうと思います。


「お金」や「社会」への違和感

お金で社会が回っている現代の資本主義社会について、考え始めたのは大学時代からでした。
自分の就活やこれからの仕事、暮らしなどを考えるときに、いつも間近にあった課題がお金とのバランス感覚でした。つまり、「生きるためにお金を稼ぐことが大事だ」という考えと共に「お金がなくとも生きられる暮らしの基盤があることが大事だ」という考えも存在していて、それらを両立して考えるのが難しかったのです。

お金を稼ぐ=働く=社会や誰かの役に立つこと、貢献すること。
暮らす=自分や身の回りの家族のために、衣食住を賄うこと。
人のために行うことと、自分のために行うことはベクトルが逆で、同時にはなかなか起こり得ません。結局は衣食住は「お金」で賄い、その分だけ働くことで生活を回すのが常になっています。

ただ「経済発展するのはいいことだ」「経済をまわすことで皆が豊かになれるのだ」とされる世界観の延長線上に、本当に自分は豊かな暮らしができるのか。子や孫の次世代に豊かさが残るのか。その世界観で生きることに未来を描ける実感はなく、曖昧さや不安定さなどの違和感が残っていました。



「では、どう生きるか」を綴りながら考えてみる。

まだその違和感を払拭できる具体的な「生き方」が形になっているわけではないのですが、ふと考えたことを日記に綴りながら、少しずつ言語化を行なってきました。

そして、最近お気に入りの本屋さんで目に留まったのがこの本。
『自然(じねん)の哲学|おカネに支配された心を解放する里山の物語』

これまでぼんやりと考えていたことがわかりやすく言葉になっていました。
社会構造や歴史を踏まえてこれからの世代はどう生きていくべきか、ここまで言語化されている本があったのか、と感動しました。
それも親世代よりも年配の方が書かれている。地方にて世代間の価値観の違いを感じ、まだうまく考えを表現できない自分にとってとても励みになる本でした。

高野先生、ありがとうございます。
いつか名古屋にお話を伺いにいきたいです。


このマガジンのタイトルである「おカネ道」はこちらの本の中から言葉をいただきました。

おカネに心を支配されたくない。でもおカネなしには暮らせない。ではどうすればよいのか。私は「おカネ道」というのを提案したい。おカネは現代社会を成り立たせている私たち共通の物語なのだから、これを「道」として追求することは、社会をよりよくすることになるのではないだろうか。

自然の哲学|高野雅夫


これまでぼんやり考えていた「資本主義社会」について。
いろんな本やラジオなどの情報に触れながら、しばらくこのマガジン内で、自分なりの「おカネ道」を追求してみようと思います。


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