見出し画像

日商簿記1級に七転八倒しながら合格した話(2級編)

時は201X年。


2年間死ぬほどこき使われたブラック企業を退職し、ノージョブ(無職)となった私は田舎に帰り再就職を目指していた。
しかしリーマンショックと東日本大震災の影響もあり、2年で退職した人間への風当たりも厳しく再就職は中々叶いそうもなかった。


そうだ、職業訓練行こう。


就職に役立つ能力を身に着け、資格も取れて、相談にも乗ってくれるという魔法の制度である。魔法ではないな。
ついでにお金も貰えるはずだったのだが、ハローワークの職員の怠慢により受け取れなかった。ハローワークがどれだけひどい場所かはまた後ほど話す。
ちょうど簿記を勉強していた事もあり、私は経理事務コースみたいな職業訓練を受ける事にした。
その訓練の「就職率100%」を謳うある資格学校の職業訓練を、アルバイトか離職率の高いせいで人手不足の福祉や建設の仕事に就職しろと強要してくるクソみたいなハローワークの職員を口八丁手八丁で論破し、職業訓練に応募する事を認めさせ(そもそもなぜハローワークの職員の許可が必要なのかが謎だ。この国には職業選択の自由があるはずなのに)職業訓練を受けられるかどうかの面接試験を通過し無事職業訓練を受けられるようになった。受けに来ていた人は結構多かった。事務職は人気のある職業だからだろう。
その資格学校がどこかは言わないが、そこがまあひどかった。

まず、テキストがクソだった。


テキストは白黒。文字がびっしり詰め込まれていて読みやすさの欠片もないダメな教材の典型みたいな教科書だった。金返せ。
「資格の大○」はクソ、はっきり分かるんだね。
『スッキリ分かる日商簿記』(TAC)の方が1万倍は分かりやすかった。私は自腹で2級の商業簿記と工業簿記のスッキリ分かるを購入して勉強した。


そして3級の資格を持ってるのに3級の授業から受けないといけなかった。

何かの拷問ですか?
つい先日に勉強し、試験も合格したものをなぜまた勉強しないといけないのか。
理解が深まるとか言うが3級程度で理解が深まるも何もない。ただただ退屈な時間だった。
3級を持っている人間は2級の授業を進めたり就活の方を進めるなりできなかったのだろうか。
その辺は職業訓練もお役所仕事というかとりあえずやればいいみたいな感じで一人一人に合わせた工夫も配慮もなかった。
3級の試験には受講していたほぼ全員が合格したが、そりゃあ職業訓練に通っていて毎日朝から夕方まで勉強してるんだから意欲も高いし合格できて当たり前体操である。
そして私達は月に一度、ハローワークに行ってハンコを貰うというクソみたいな習慣をこなさないといけなかった。


これもおかしな話である。



そもそもハローワークにまともな求人はない(断定)し、何ならハローワーク以外の方法で再就職を果たす人がほとんどである。
ある統計によるとハローワークで再就職が決まった人は全体のたった8%もいないんだとか。
そりゃそうだ。ハローワークの職員はやる気もないし、世の中の事を何も知らないし、こちらの事を何も知らない。知ろうともしない。
ただ求人票を持って来た求職者を邪険に扱って応募させないようにするか、必要あるのか?と思う推薦状なるものを印刷して企業に電話をかけるだけである。


なぜいちいちアンタらの推薦が必要なのか。



アンタ達が俺の何を知っている。何ならその日初対面だったりするし、書類を見ただけで何が分かるというのか。推薦状とやらもただの不要で無駄で地球にやさしくない紙のゴミでしかない。とりあえずやってる感だけのお役所仕事である。
ちなみに職業訓練に参加していた誰もハローワーク経由で仕事は決めていない。全員ハローワークが役に立たないという事を分かっているからである。
そもそもハローワークには事務職の求人も正社員の求人もめったにないので職業訓練を受けに来ていた人達とも求職者ともミスマッチなのだ。
それにハローワークの職員に昼休みが終わり業務が再開した13時になると「昼食を食べたばかりで眠いから今日はもう仕事しない」と言われた事があるくらい仕事にやる気がない(実話)。なめんな、働け。


話は簿記2級に戻る。
職業訓練の途中でなぜかFP3級を受けなくてはいけなくなり、ひたすら無駄な時間と無駄なお金を使ったのだが、一応簿記2級がその職業訓練最大の目的という事で職業訓練の時間の半分くらいはそれに充てられていた。後は2003年代の古いというより旧時代の遺物みたいなパソコンでの意味不明な授業だった。金と時間返せ。


まあ役に立たなかったNE☆



思い返してもどんな授業だったか思い出せないほど役に立たなかった。
受けていた受講生たちの合格率が高かった事からそれなりに役に立ったのかもしれないが、そりゃあ職業訓練を受けていた生徒達のモチベーションが高かったのもあるだろうしあまり参考にはならない。
それより日商簿記2級の話をしよう。
2級からは勉強の内容が商業簿記と工業簿記の2つになる。
単純に3級の倍、テキストも商業簿記と工業簿記の2冊必要になる。
お金を無駄遣いしたくないならTACの「スッキリ分かる」シリーズがおススメである。2級まではね…(意味深)
試験は第一問・第二問・第三問が商業簿記(60点)、第四問と第五問が工業簿記(40点)の合わせて100点満点のテストで70点以上を取れば合格である。
けれども2級と3級まではどれだけ得点を取りこぼししないかの勝負になる。
特に第一問の仕訳問題、第四問と第五問の工業簿記を取りこぼさない事。そのため試験も第一問→第四問→第五問→第二問→第三問の順番で解くのがお薦めだ。できれば過去問を解いて試験の感覚を養っておくのがいい。間違っても資格学校が出している予想問題集を買ってはいけない。いいか、買うなよ? 絶対買うなよ?(フリじゃないぞ)


過去問を買った方がいい(断言)



最近の日商簿記2級のやりたい放題感は目に余るものがある。
公式アカウントのtwitterが大炎上した第152回日商簿記では3社連結の連結会計という公認会計士試験を受けている人間でも解けないような問題が出題された(詳しくは『第151回日商簿記検定2級の騒ぎを見て思った事と改善策を提案してみたー』というサイトに事の経緯をまとめている)。
公式は試験範囲内と言い張っているが、試験範囲外からの出題である(断言)。
詳しくは次の1級編に書くが、日商簿記は出題者がイジワルでやりたい放題の試験である。変えろよ…
私が2級の試験を受けた時はまだ連結会計などが2級の範囲に入る前だったが、2回続けて本社工場会計が出題され一緒に職業訓練を受けていた人も何人か落ちていた。出題者が悪い(断言)。
私はその試験で98点を取って合格したが、次の1級の試験で36点という点数を取ってしまい1級の壁に跳ね返されてしまいそこから4回連続不合格という地獄を味わったがそれは次の1級編で書く。

ここからは職業訓練の愚痴タイムだ。


はっきり言って職業訓練は役に立たなかった。
月に一回、就職活動の面談が行われたのだが全部こちら任せで私はコンビニでバイトを勧められた。
正社員を目指すための訓練であるはずなのにコンビニバイトである。
簿記の資格を取るのが目的の訓練なのにコンビニバイトである。

何のための職業訓練なのか。


ナメてんじゃねえ、仕事しろ。こっちはコンビニバイトなんて学生時代にセ○ンも○ーソンもファミ○もクビになるくらい仕事ができなかったんだよ。ちゃんとやんねえならハローワークに訴えるぞとやんわりと脅して以降は言わなくなったがまあ役に立たなかった。
なんと職業訓練は受講生が一日だけのアルバイトでも「就職」としてカウントするため受講生にバイトを勧めるのだ。
ここで考えてほしい。
大学の就職率が100%と言っているのにその「就職」に一日だけの短期バイトがカウントされてるとなっていたらどう思うだろうか。

そんなの詐欺である。


それと同じことが職業訓練ではまかり通る。
ついでに私が言ったヤングハローワークでも同じ事がまかり通っていた。
1日だけのアルバイトを「就職」として「実績」とカウントする。自分達に都合のいい解釈をして数字だけ上げてればいいというお役所仕事そのものである。
他にも何の役に立たないFP3級を受講生に取らせたり、
全然ちゃんとしてないのにハローワークかどこかの職員が視察に来た時だけちゃんとしたり職業訓練の補助金目当てとしか思えないいい加減な事ばかり行われていた。
もしもこれを読んでいるあなたが職業訓練を受けようと思っているなら、ちゃんと口コミを読んだり調べたりしてから受けるのが吉である。
資格学校は商売なので職業訓練の補助金目当てでやっている所もあると思う。
もちろんちゃんとやっている所もあるだろうが、調べて損はないと思う。
結局私は自分で転職サイトに登録して仕事を探す羽目になった。
ハローワークにはまともな仕事もまともな職員もいない(断言)なので通うのをやめた。
ハ○ーワークはクソ、はっきり分かるんだね。


さて次回はいよいよ最終回、日商簿記1級に七転八倒しながら合格した話である。
今回は職業訓練の話に逸れてしまったが、次回はガッツリ簿記の話である。
合格に役立つ話もするので是非見てもらいたい。

あなたが読みたいと思ってた文章、書きます。