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小4で不登校、適応障害と診断 救いにも苦しみの源にもなったアニメ

 「僕はエレンと同じだ――」。不登校経験者・馬場貴也さんはアニメ『進撃の巨人』の主人公・エレンに深い共感をおぼえました。しかしそれゆえに、苦しくなることもあったといいます。「大人へのステップを踏めていない」と語る馬場さんが、本音を書いてくださいました。

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 僕はアメリカのシカゴに2歳から9歳まで住んでいて、そこでは自然環境が豊かでいっしょに遊べる友だちも多く、楽しい日々をすごしていました。

 しかし日本に帰国した後、環境が大きく変わったことでカルチャーショックを受け、同級生や先生からの暴行や言葉による暴力などもあり、小学4年生のころに不登校になりました。

 その後も中学生から高校生のあいだ、断続的に不登校を経験して体や心を崩し、適応障害、不安障害にかかりました。僕は学校と学校へ行くよう強要する家族から抑圧的なものを感じ、同級生や先生、僕のことを理解してくれなかった親、そして無力な自分自身に強い怒りを抱き続け、とくに中学時代はすさんだ日々をすごしていました。

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