カステラみたいにまるく(日記)
いい夜だった。
真夏の真昼の真正面からじりじりと人間を溶かし尽くすような、湿気と熱気はようやっと鳴りを潜めて、ほんのわずかな友人たちとほんの少し、今日までの暮らし、今日の成果を労った。本当は呑んだくれて三次会まで雪崩れ込んだり、空が白むのを眺めつつファストフード店の窓辺で始発を待ったり、したいものだけれど。そうもいかないのは時世もあれば身体疲労もある。
だからほんの少しの時間を一緒に食事して別れただけなのだけれど、帰りの坂道で見上げたら月のまるいこと、まるいこと。子ども