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059話:作品紹介 外羽フルブローグ

良い靴が仕上がりましたので、紹介させていただきます!

側面です。

◆制作上こだわったところ

履く方は、少しだけ足幅がありました。その特性・足の性質を活かし、洗練された3Dの形にするのがラストメイキング。靴設計者としては、久々に腕がなるお仕事。

何も考えずに、設計すると間違いなくモサい靴になるため、甲からトゥのラインにかけて親指と小指に自然な高低差を出しています。

そうすることにより、視覚の錯覚が働き、短い捨て寸でも綺麗にみせることができます。

さらに写真には現れにくいのですが、土踏まずを立体的に形成し、足の力がスムーズに流れるようにアウトソールの高低差も調整しておりますので、一般の既成靴より少しだけ歪んで見えるかもしれません。

でも、それが実際に履いた際に、オーナーの脚と一貫性をもってつながり、脚と靴で素敵なフォルムを魅せることができると信じています。

◆使った革の事情

使い切って、手に入らないデッドストックなのでぶっちゃけますが、エル〇スにも使われている革のタンナー(🇫🇷産)が全力を尽くした逸品、ちょっと特殊な経路で手に入れたものです。

通常のボックスカーフより数倍の時間をかけて鞣した上で、非常に繊細なシボを型押ししているため、エイジングの素晴らしさは確実です。

他にもいくつか素晴らしい靴が出来上がっていますので、今後も紹介していきます。気長にお付き合い頂ければ嬉しいです。

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