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079話:靴クリームの塗り方でワックスを塗る

ワックスとクリームって成分が実は同じ

ワックスの成分:
 ろう・油脂・有機溶剤

 
油性靴クリームの成分:
 ろう・油脂・有機溶剤

実は、両方とも自作したコトもあります。使用感は違っても効果自体は変わらないのではないか?と思い立ちちょっと実験して検証するコトにしました。

やり方:

サクッと書きます。

1)ペネトレイトブラシにワックスをチョンチョンとつける
使用したワックスはサフィール・ノワールです。あと、今回はライトブラウンの靴に、ダークブラウンのワックスを使うコトで、色の付き具合を含めてみるコトにします。

2)素早く全面に伸ばす

使用感の違い。当たり前なのですが、ワックスは伸びが悪い。そのため、ワックスをペネトレイトブラシにつける頻度が靴クリームより3倍くらい多くなりますね。

自作もしたこともあり、大きな違いは配合比率による成分の違い。ろう・油脂で、ろうの比率を大きくすれば当然、固形ワックスに近くなります。

3)素早く豚毛ブラシでブラッシングします

ブラッシングしてみた感じ、クリームより伸びが悪いこともあり、強めに素早く念入りに行う必要がありました。

4)乾拭きする

こちらも、クリームより力を入れて素早く念入りに、余計なワックスを拭き取りながら伸ばしていくイメージでした。

ここまでの感じで、時間は靴クリームより時間がかかり、使用感に劣るというのが正直なところ。

効果は?:

左右でビフォー・アフター。色が濃くなっているほうが施工後です。まずは外観で比較します。

なんだか写真映りの問題でよくわからないので、外でもう一度撮影してみました。

左側ビフォー・右側アフターです。少し色濃くなりツヤも綺麗に出ました。触った質感も靴クリームと遜色ない感じでした。

革への保革効果は?

靴ではないですが、キーホルダーのコードバンで実は試したコトがあります。これは5年ほどサフィール・缶ワックスをかなりの量食わせて手入れしたもの。乾燥することも特になく、浸透もしてシットリした質感に。

あえて右側の色のないところは、ワックスを塗らずに乾拭きで手入れ。ワックス塗っているところと比べ、乾いて多少硬い印象です。

以上から、ワックスでも一定の保革効果が見込めるものと考えています。

まとめ:

・使用感は悪く時間が靴クリームより2−3倍かかる

・ツヤ感はクリームと比べ悪くない、むしろ勝る

・保革効果はクリームと同様に認められる

メリットはツヤが強くなるのと、クリームと違い塗りすぎを防ぐコトができるということだと思いました。。。ただ、メンドクサイ


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