明るみに出ない統計の数字

日本の1日あたりの性犯罪発生件数:約96件。

これは警察庁が発表している資料の令和2年1月から6月の半年間の「重要犯罪」とカテゴライズされる性犯罪認知件数を合計し、さらにこれらは氷山の一角であり、報告されていないであろう未認知の件数86%分を計算して導き出した数字。

警察庁の犯罪統計資料 令和2年 1月〜6月まで
file:///Users/illiilli/Downloads/r2_01-06.pdf

この記事によれば、過去4回の調査で報告されたのは全体のわずか9.7~18.5%とあるので、14%が平均的な数字とすると、残り86%は認知もされていないことになる。

性的被害の申告14%、19年犯罪白書 DVなども低迷 日経新聞より
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52756330Z21C19A1CR0000/

毎日、新型コロナの陽性件数が発表され、気温に次いで注目されている数字ではというぐらい、自分で調べるのも定着してきた。

これは感染の話なので、その数字が毎日のように前後し、また自分も感染するかもしれないからこそ、臨場感を伴って注視される。

世の中的に、統計と言うと、マーケティング活動だったり、何か気合いを入れないと調べもしないように思うのだが、ふと、じゃあ自分ごとと捉えられにくいがために、世の中的に顕在化していない件数ってどれぐらいのものなのだろうか、と思って試しに算出してみた次第。

身近な業界に蔓延っている性暴力の実態を知って、自分がこうした類の犯罪を糾弾したいこともあってあえて調べた数字だけど、毎日100件近くも、と考えたら、今の方がもう少しリアリティを持ってその深刻さを感じられるかなと思った。この統計から漏れている実情もまだまだあるかもしれない。ちなみにここには男性(そして男児)の被害も含まれているはず。

子どものネグレクト、DV、他にも日常から少し歪みが生じただけで自らも加害者・被害者になりうる数字はいくらでも転がっているわけで、気になる数字を調べてみたら新たな発見がありそう。その結果をみて憤りを伴うかもしれないが。


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