見出し画像

ドイツ語で読むドイツサッカー戦術書#02 戦術は選手たちを助ける

本ブログでは、私がドイツで買ったドイツサッカーの戦術の解説本を趣味の範疇で自分なりに翻訳・意訳し、独自の考察を加えたものです。


1-1. 序章  ~戦術は選手たちを助ける~

筆者は、戦術そのものには価値がないと言っています。
例えば、足は遅いがドリブルが得意なストライカーがいるチームに対し、ロングボールを蹴って空いたスペースに選手を走らせるような戦術はそのチームにフィットしないからです。

Die Optionen, die Spieler während eines Fußballspiels haben, sind vielfältig. Entsprechend schwer fällt es den Spielern, die richtigen Entscheidungen zu treffen. Sie müssen die Situation zunächst beurteilen (Wahrnehmung), dann eine Handlungsoption auswählen (Entscheidung) und diese dann in die Tat umsetzen (Ausführung). gute Taktik schafft für die eigenen Spieler Handlungsoptionen. Sie hilft den Spielern, Situationen korrekt wahrzunehmen und die richtigen Entscheidungen zu treffen.

>> サッカーの試合中に選手が持つ選択肢は多岐にわたります。そのため、選手が正しい判断をすることが困難です。
はじめに状況を把握し(認識)、次に行動を選択し(決定)、
さらにそれをアクションに移す(実行)必要があります。
優れた戦術は、選手に選択肢を与えます。選手が状況を正しく認識し、正しい判断に出会うために役立ちます。<<

これは、なるほどと思いました。
戦術理解をしていれば、試合中の大事な局面で優先順位がわかりますし、戦術に沿った行動ができますね。また、どういう根拠でどうプレーしたのか後で第三者に説明することもできます。

「相手のx番は足元が弱くトラップミスしやすいから、そこを狙ってみよう」などのちょっとしたアイディアも戦術の一部だと思っています。オフェンスだけでなく、ディフェンスにも戦術は存在しますし、なにより「攻撃は最大の防御」という言葉がありますから。

プロよりも、認識や判断がまだ甘い育成世代に有効だと思っているのが、「これだけは気をつけろ」作戦です。

私も高校時代に監督に「ディフェンスでは、絶対にボールを後ろにそらすな。チャンスがあれば攻撃をしかける。今日はそれだけ」と言われ、緊張していたなかで頭をクリアにできたことがあります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?