#4:キャリアの課題で手詰まりを防ぐ

自分のキャリアの課題を解決する上で最も困るのが、次の一手がない状態である。前の記事で、幅広いキャリア関連の投稿の中で「ビジネスモデルYOU」を活用してどんなトピックについて書けるかを考えたが、引き続き「ビジネスモデルYOU」をできることを書いてみた。
ここで一般的なキャリアの課題解決にも言えることは、
・キャリアに関する課題や問題を整理整頓する
・自分の今を冷静に見つめることで良い次の一手を引き出す
ということだ。


最大の敵は手詰まり

職種、ポジションを問わず誰でも、働いている間にいろいろな問題を解決している。問題が具体的だったり、抽象的だったり、シンプルだったり複雑だったり、またサイズ感も、個人レベルのこともあれば、それ以上の大きなこともある。(問題の属性の種類)そんな問題を解決する時に最も困る状況が、打つ手がないとか、次の良い一手がない時だろう。

これは、個人のキャリアや働き方に関する課題でも同じで、特に、キャリアの課題は、個人的なものということで他人に相談しにくい。ともすれば親しい人にこそ相談しにくい時もある。また、主観的な要素も多く含まれるので説明しにくいものでもある。
そんな他の人と共有しにくい問題だからこそ、ついつい対策を立てたり、取るべき対応が遅れたりしがちで、気がつくと自分では打つ手がないといった状況にもなりかねない。結果、自分のキャリアに関して過去の選択を悔やんだり、転職したけれどスッキリしない事態を招くことにもなってしまう。

次の一手がない手詰まり状態では、受けた情報を悲観的捉えてしまい、またアイデアも前向き(建設的)なものがアイデアが出にくくなる傾向があるようだ。考え方が固定されてしまい、新しい見方ができにくい状態です。この状況から一人で抜け出すには時間がかかることもあり、第3者のアドバイスなどが必要になる。

問題の整理整頓

この記事に興味を持ってくれている皆さんの中には、自分のキャリアに関して何らかの問題や課題を感じていると考えているが、そもそも一般的に「問題」とはなんだろう。

工学やビジネスの分野では、問題とは『「あるべき姿」と「現状」のギャップ』であると、説明されている。ということは、問題や課題を感じて悶々としているあなたには、何か今とは違った「あるべき姿」を持っているはずだということになる。
あなたの働く上でのあるべき姿とは、一体どういう姿なのだろう?
これを意識することが、スタート地点となるはずだ。

次に、問題を解決のためには、まず問題をより的確に理解する必要があります。そのためには、問題の状況の整理整頓が必要になる。

整理とは、「要るものと要らないものを分けて、要らないものを処分すること」です。整頓とは、「要るものを使いやすい場所にきちんと置くこと」です。

株式会社テスココンポ ウェブサイトより

自分のキャリアに関する問題の状況(どういう状態なのか、何が原因と考えられるか、どのような解決を望んでいるか)についての説明はもちろんだが、問題の中に現時点では自分自身で解決できないものが含まれているかや、問題を取り巻く物事の関係性などを整頓する。視点を変えたり、誰かの考え方や力を借りることで問題が変わってくることもある。

整頓と言っても、自分の考えていること全てに自分の想いや意味があるという考えから、完全に捨てることをせずに脇に置いておき、必要であれば取り出せるという状況が好ましい。

また、問題を「働き続けることに必要な」事柄について、抜けや漏れがなく整理することも大事である。そうでないと、今後、自分が行動を起こしたときにアイデアに重要な部分で考えたこともないことが見つかってしまった場合に再検討に時間がかかってしまい、思った通り進められない原因となる可能性もある。

会社従業員が与えられている見えない力

読んでくれている皆さんの殆どが、会社から給与をもらっている立場だと思う。自分のキャリアの課題を整理整頓するときに大事なことを付け足す。
組織に雇用されている皆さんが、自分自身が働いているとき、知らず知らずの内に勤務している会社や組織に支えられていることがたくさんある。すぐに独立するという人以外は、そこまで気にする必要はないが、それでも、会社や組織から何を与えられているのかと認識することは重要だ。例えば、個人の税金や会計の事務処理はほとんど代行してもらっているし、仕事も与えられるか、すぐに取り掛かる環境は整えられている。また、社会的立場も提供してくれているので、所属する企業や組織名を使えば相手は話に耳を傾けてくれるだろう。普段は、水や空気のように気が付かないけれど、この点をすっかり忘れてしまうと、会社や組織を一歩外に出た社会のレベルで考える場合に、自分の能力や立場を見誤ることになりかねない。また、この空気や水のように気が付かない部分を意識することから、自分の仕事上の役割や新たな目標を見つけることができる可能性もある。

冷静に眺める

ワークショップを実施後に、「自分について客観的な視点で考えることができました。」と言われることがある。自分では客観的な視点とは考えておらず、あえて言えるとすれば、冷静な視点だと考えている。
(このデータ重視の時代に「客観的」という言葉を安易に使いたくないという理由もある。)

例として、問題解決のアイデアをどんどん出すのが得意な人が、他人の問題に対してどんどんアイデアを出すことができるのに、自分自身の問題にはアイデアを出てこない、ということがある。それは、客観的な視点とかでなく、冷静な視点(または、中立な視点)を持っているからだ。

客観性を求めるなら、一々客観的な描写や客観的な尺度の設定が必要になり、結果、そこから出てくるアイデアは共感性に欠けた取り留めもないアイデアになったり、取り付く島もない結論に向かってしまいがちだ。

次の一手を用意する

デザインの分野では、「問題を理解できたということは、問題解決の半分はできたこと」と言われることがある。自分の目標と現状とのギャップを埋めるためのアクションを考えて行ってみよう。

「ビジネスモデルYOU」でできること

最後に、「ビジネスモデルYOU」では以下のようにキャリアの課題に対する次の一手を途切れさせない、出しやすい仕組みを提供している。

  • パーソナル・ワークモデルという、広い範囲のビジネスモデルを説明する様式(ビジネスモデルキャンバス)で書くために、仕事を続けていく上で必要な要素をヌケモレなく考えることができる。

  • ワークショップ中で整理整頓するプロセスがあるので、自分の想いとコンピテンスが区別できる。

  • ワークショップ形式で自分の視点だけでない確認作業やアイデア出しを行うことができる

そのほかにも、状況に合わせたツールが用意されている。

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