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80‘s

たまたまつけていたTV画面に、小室哲哉とUAが映った。80年代の音楽シーンを振り返る。小室が率いるTMネットワークのほろ苦い思い出が語られた。レベッカ。同日デビューしながら、その前にかすんでしまったという。

UAにもどこか切ないような思い出がある「フレンズ」。涙ぐむUAにピュアなアーティストの一面が垣間見られた。

番組のなかでUAがリードボーカルを取るAJICOが「フレンズ」を演奏した。

80‘s、世の中は明るかった。環境問題、高齢化問題、それらのことはやがて来ることとしてひとまず脇に追いやれられていたように思う。少子化問題は語られても、ここまで歯止めがかからなくなる世の中など、だれが想像していたろう。失われた30年など思いもしなかった。

功罪併せ持つ10年間だったように思う。色鮮やかなエンターテイメントが花開いた。音楽はやがて来るJPOPの先駆けとなったし、世界に展開する日本のアニメはこの時代に基礎がつくられた。

私は剣道に打ち込む少年だった。学校、特にボールを使ったスポーツでまったく目が出なかった私が、努力すれば強くなれると気づかされたのが武道である。あまり表には出さないが、競争して勝とうという心はこの時に培ったように思う。

2000年代に入り、大人は社会人を育てることを放棄したが、まだ80‘sは人を育てる時代でもあった。

さて、あの鮮やかな時代に感受性の基礎を養われた私である。誰かになにかを与えられる人間になれるかどうかの、分岐点に私はいる。

「準備はもういい、さっさとつくりはじめよう」


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