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父がくれたオススメCD

 昔CDが出て間もない頃、CDラジカセがうちにも来た。レコードより小さくて便利、何より音が劣化しないときた。新しい物好きの父も早速購入したというわけだ。
 ザ・ベストテンなどを、テレビの近くにラジカセを持って行き録音するなどかなりの活躍だった。あの取ったカセットたちは、母が家を建て替えるときにごっそり捨てたと思う。もう聴かれないから良いか😢
 ある日、父が私にCDを2枚を買ってきてくれた。オススメだという。それは、カーペンターズと小椋佳のベストアルバム的な物だった。私は嬉しくていつも聴いていた。2人とも声に特徴が有って、素敵だと思った。         
 カレンについては、拒食症という病をその時初めて知った。才能があるのになぜ?病んでいた頃のカレンに会えるならば、元気付けて、もう一度起ちあがる道を一緒に考えたのにと思っている。今も。
 小椋佳については、東大を出て銀行で働いていたすごい人と説明された。世の中にはすごい人が居るもんだと、私には一生できないわと納得した。それを契機にがんばれば今頃…と思わなくも無い。
 以前息子さん(次男)のドキュメンタリーを見た。東大を出た人だから、息子にも大変厳しく接していた。ある日息子は若年性の脳梗塞となった。生きているだけで良い。そう思えたのかもしれない。そして、生きる喜びと誇りを持てる仕事が必要と色々体験し、唯一興味を持った琵琶を選択した。今では日本で2人しかいない琵琶作成師となっている。
 音楽ももちろん好きだが、やっぱりその人となりや人生に興味が注がれるのは変わってないなと思う。 
 もし、父が生きていたら、昔こんなCD買ってくれたがねと、たわいのない話をしてみたかったな。
 長男はサブスクで何か聴くとなったら、バッハにしてと言う。別に音楽をしてるわけでも無いが、音楽の授業で知ったのだろう。渋すぎる。
 次男はドラえもんの映画の歌を聴きたがる。
 三男はお気に入りのアニメの歌が好きだ。
 今はYouTubeやサブスクでどんどん歌を流し聴く時代だ。私の時代は、CDを買ったり、ラジオで時間を合わせて聴いていた。だからこそ一曲一曲大事に聴いたし、尊かった。今がそうじゃないというわけじゃないけど、飛ばし過ぎです。息子たちよ。最近は曲のイントロを飛ばして、サビだけ聴くらしい。そういう時代なのか。私は曲に込められた意味や思いを聴きたいタイプだ。ミュージシャンの魂をこの世界の片隅で聴いてます♪

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