輪廻転生で表現した未来

映画の話とスピリチュアルの話。

スピリチュアルな映画って何だろうとググってみると、8選というページの中にあったものから、2作借りることができました。そのうちの1作。

『クラウド・アトラス』

トム・ハンクスやハル・ベリーらがいくつかの生で同時期に生きた人として絡んでいくというストーリー。スピリチュアル8選のなかにも出てきた『マトリックス』のような展開の部分もすこしあったりするんですが、それは監督がマトリックスのウォシャウスキー姉弟だからか。基本は、人は輪廻転生するんだよ、ということを言いたいのかなぁという内容。

三島由紀夫の4部構成の『豊饒の海』にある、輪廻転生する若者が同じ模様の痣(あざ)があるという設定が大胆に使われて、その輪廻転生の世界観をわかりやすくしている。各時代に同じ役者がメイクを施しそれぞれの場面に登場する。

メイクがされすぎてこの人はどの人?ていう人もいるが、最後のエンドロールに種明かしがあったりする。何度か見ればいろんな気付きがあるでしょう。

見どころはトム・ハンクスとハル・ベリーが何度となく、助けたり、助けられたりというところ。これは、現実の輪廻転生でもごく普通にあること。輪廻転生は、現在のキリスト教では否定されているので、ハリウッド映画が表現した設定という意味では意義深いかな。

残念なのは、自殺のシーン。自殺は輪廻転生するまでに相当な壁が存在するらしく、普通なら現世時間で1万年以上とも言われています。なので、そこはなしにするっていうのがあってほしかったなぁ。自殺して輪廻転生ができるんなら、ちょっとのことでしてしまう人が増える気がする。

自殺は、ホントだめらしい。自殺は、自分という存在を殺す殺人と同罪。よく出てくるのは、自殺したら、その自殺したい状況が延々と続くということ。それがね、1万年じゃね。つらいよ。

それよりも、本当に自分を愛していくことが大切です。自分を愛するためには、他人を愛さないとね。自分を尊重する=他人を尊重する。そして、輪廻転生するからこそ、今を大切に。現在=present。今は神からのプレゼント。

映像として、エネルギーを感じるところは特にありませんが、断片的なつなぎ合わせを可能にした映画の構成(もしくは、原作の構成)は、輪廻転生を理解するきっかけにはなるだろうということでおススメしたい。

『クラウド・アトラス』

豊饒の海』/三島由紀夫



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