#0 a Like Love within a Virtual Realm
レンズの向こうは知らない世界だ
電子の海に浮かぶ数々の世界
寄せては返す波の音とズレながら流れる海と砂浜
土の匂いも風の気配も漏れ注ぐ木漏れ日もない木々の山
無機質な空気が流れ地平線が近い高層ビルの隙間
隣の部屋の音がしない孤立感が強調されたアパートの一室
まるで騙し絵のようなあり得ない形の建造物
仮初の現実というには現実離れした世界
視覚と聴覚だけで捉えるにはそれで十分なんだろう
触っても押し返してこない壁
湯気の出ないできたての料理
頭をぶつけるほど