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久しぶりの教会コンサート

久しぶりにコンサートに行ってきました。映画「アナと雪の女王」の城のモデルになったと言われているアーケシュフース城のチャペルで開かれたクラシックの室内楽コンサートです。

コロナ禍以前はノルウェーでも他のヨーロッパの国と同様、小さなコンサートがあちこちの教会で開かれていました。そこにコロナが・・。ここ3年程、音楽も演劇も他のイベントもコロナ感染防止のため厳しい制約を受けてきましたが、この春からようやく規制もなくなり普通にコンサートなども開けるようになりました。

アーケシュフース城の中庭。奥の入り口がチャペルです。

ノルウェーは(というかヨーロッパ全体そうだと思いますが)クラシックでもフリーランスの音楽家が多いので、そういう方たちは本当に大変だったと思います。コロナの規制の間、フリーランスに対するノルウェーの収入補償は概して手厚かったですが、やはり、舞台にも立てず、経済的にも不安で落ち込んでいる音楽家さんたちが知り合いの中にもいました(ちなみに一時的にでも生活保護を申請しようとするとまず役所から「楽器を売れ」といわれるそうです。商売道具を売るわけにはいかないので、そこで断念した人が多かったとのこと)。

そのようなつらい時期を経て、再び開かれるようになったコンサートは、演者さんの舞台に立てる喜びがあふれでるようで、こちらもちょっと泣きそうになりました。

今回の演目はバッハのカンタータ。チャペルのオルガン奏者がリーダーとなって4人の歌手と古楽器で演奏する、楽しくもアットホームなコンサートでした。お客さんも、またコンサートに来られる喜びをかみしめているようで、会場全体が「またコンサートができるようになってよかったね」という感情をシェアしているような不思議で温かい空気に包まれていました。

コンサート終了後にはスタッフの人に「よかったよ」「楽しかったよ」と声をかけているお客さんもたくさん。私もその一人です。楽しかったなあ。

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