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アネモネ

【チェンマイ俳句毎日】2024年3月31日

アネモネやレトロモダンなる図案

やはらかに傾ぐ横顔花いちげ


日本とタイを行き来している友人と久しぶりに会った。私にぴったりだと思うと言いながら、彼女が渡してくれたのは、「Haiku Notebook」という小さな季寄せ付きのノートだった。

中を開くと「殿様ケンちゃん 俳句手帳」と書いてある。見開きで季節ごとに、季語とそのイラストが並んでいる。普段、つい頭の中にある季語だけで詠もうとするので同じ季語を使いがちだが、このノートを開けば、知っていても意外と使ったことがない季語がぱっと目に入ってくる。

手帳にも挟める小さなサイズで、俳句のタネを思いついた時に書き留められる縦書きのノート付きなのも心にくい。子供向けらしく、見た目にも楽しく感覚的なデザインで、確かに私にぴったりだ。

日本のグラフィックデザインの礎を築いた杉浦非水の展覧会で購入した、という友人の説明を聞いても、どうして俳句手帳なのかという疑問が残ったが、手帳の説明書きに、愛媛出身の非水が島根での教員時代に子規派の俳句に熱中し、俳号は「翡翠郎」だったとあり、なるほどと納得。

イラストが楽しい「Haiku Notebook」の季寄せ


早くも今日で3月も終わり。元旦から俳句を毎日投稿し始めた時は、1ヶ月続かないかも…と思っていたので、3ヶ月間休まず続けられたことに自分でも驚いている。こんな下手な俳句と文を読んで下さる方の「いいね」や、noteで俳句や言葉と真摯に向き合っている方たちの存在を知ったことが大きな励みになっている。
また明日から、もうしばらく毎日投稿を続けてみたい。

✍️アネモネ 晩春【子季語】はないちげ/ぼたんいちげ

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