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冬の絵本『てぶくろがいっぱい』の温かみ

こんばんは、古河なつみです。
朝や夜だけでなく日中も冷え込んでいますね。
私の住んでいる地域はほとんど雪が降らないのですが、今晩はもしかしたら降るかもしれない……と予報が出ていました。

冬をテーマにした絵本はたくさん出版されているのですが、その中で思わずくすっと笑ってしまった冬の絵本があったので一冊ご紹介します。

てぶくろがいっぱい
フローレンス・スロボドキン作/ルイス・スロボドキン絵/三原泉訳/偕成社

冬になるとたくさん雪のふるミシガンという町が舞台のおはなしです。
ネッドとドニーという双子の男の子たちが遊んで帰ってくると、ドニーがてぶくろを一つなくしてしまったことがわかります。

その噂を聞いて近所の人や、学校の先生、郵便屋さんがぞくぞくと「てぶくろがおちてたよ」とネッドとドニーの家に届けに来てくれます。

なくしたてぶくろは一つのはずなのに、それがいっぱい届けられる様子に思わずくすっと笑みがこぼれます。

けれど、双子の家に落とし物のてぶくろが全部集まってしまうと、本当の持ち主さんは困っていることでしょう。そこでネッドがこんな張り紙を出そうと言います。

あかい てぶくろを なくしたひとへ。うちの うらにわを のぞいてみて ください。

『てぶくろがいっぱい』フローレンス・スロボドキン作/ルイス・スロボドキン絵/偕成社

届けられた赤いてぶくろは、裏庭にぶらさげられて、なくした人が探せるようになりました。春が訪れるころに赤いてぶくろがどうなっていたかというと……結末はぜひ絵本で確かめてください。

大人になってから「明日は雪かぁ……電車止まらないといいけど……すごく寒くなるし道は歩きにくいだろうし嫌だなぁ……」なんて考えるようになってしまったのですが、冬の光景を楽しく描いている絵本を読むと、ちょっとだけ雪の予報にワクワクできる心が蘇ってきて、嬉しくなります。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
それでは、またの夜に。

古河なつみ

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