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つまらないこと


 つまらない人間だと思う。自分のこと。わたしが高揚する話は、社会では通用しにくい。気づいてから、鬱になった。連休どこに行ったの? と聞かれるのがいやでいやでたまらない。得意のテキトーこきこき〜でその場を逃れる。大学の友達と会いました。ご飯食べました。などなどテキトーをこく。ついでに屁もこく。大学の友達とご飯食べたことなんか、今年に入って2回くらいしかないって話。



 薬を飲んでいる。夜、夕食後に一錠、朝、朝食後に一錠。それから不安になった時に飲む頓服。緊張した時に飲むこともあれば、飲もうとしても動けなくなって、這ってそのまま首を括ることもある。薬が効いているのかはわからない。ぜんぜん効いてない気もする。副作用は吐き気と眠気だったかなー。もう、身体が慣れたのかすっかり無くなってしまった。先生は、なかなか薬を減らさない。



 診断を受けてからも、職場の人間関係は緩和されることはなく、処方された薬品は私が適応障害、不安障害たることを後押ししただけだった。病気だと分かることで楽になった面もあれば、より落ち込むことも増えた。鬱の要因となった死ぬほど嫌いな同僚が異動してからも(しかしまだ生き残りはいやがる)まだ治らないみたいだ。なんとなくもう元に戻ることはないんじゃないかと思えてくる。ずっとずっと、この鬱屈とした気持ちを抱えて、三十代になり、四十代になり、五十代になり……いつまで生きる気だ、全く。という死んだ祖父の口癖を思い出す。母方の祖父は3年前に亡くなった。ガンだった。コロナが流行っていたから病院に入れなくて、入院してから、一度も顔を合わせないまま彼は死んでいった。まともに話した記憶もない。ただ、美化されている。私の中で。武田泰淳が好きだったというだけで。
 私は父方の祖父母とも母方の祖母とも話さない。祖父母も私と話さない。祖父母はいつだって男の方が好きだから。弟の方が大切なのだ。(だから弟と私がどちらか死なないといけなくなった時は、私は喜んで死ぬと思う)


 セフレの○田くんと終わってから、セックスがしたい排卵日前後は膣口がせつない。数人とオフパコをしてみるが、なかなか満たされない(というか相手にされない)。どうして最初は可愛いと褒めてくれるのに、みんな、遠ざかっていくんだろう。私と一緒にいると気分が下がるんだと、自分では思っている。
 気になっている同僚はいるが、彼女持ちのようだし。私は尊敬できる相手には性欲が湧かないから、どうしようもない。そんなわけでず〜〜〜っとオナニーしている。気は小さいのに、クリトリスばかりが大きくなる。

 「埋み火の朱も誰かのクリトリス」というふざけた俳句を作ったことがあったっけ。火鉢の中に残る火が、あたしのクリみたいに見えたから。作った。ばかだな。



 今年は大江健三郎とメルロ=ポンティについて、密かに研究している。アマチュアなので、大したことは発見しない。研究者ぶっているだけだ。ただ書籍に赤線が増えていくのは嬉しい。大学院は、いかなかった。興味はあったけど、きちんと論じる自信がなかったから、就職したんだよね。


 映画も観ている。ゴダールにはほとほと嫌気がさす。最初は夢中だったけど、も〜飽きた。つまらない。フランスの文藝はいつだってわたしを飽きさせる。エミール・ゾラの作品以外。


 たまーに小説を書いている。小説を書いて、認められたいな〜と思う。いつか笙野頼子のような、あんな脳天かち割られるような小説が書けたら素敵だ。それは流石に無理だけれど、せいぜい少しでも文字を綴ることができたら。それができたらなんとかして、仕事をやめたい。別に売れなくてもいいから自分の家で文字だけ書いていたい。嘘。めっちゃ売れてほしい。エッセイも売れて欲しい。フォロワーから1万円をもらった時ほど気分が高揚したことはない。ありがとう。いつでもまんこ貸すよ。もう私、人間として今世はダメだからさ。


 仕事はどおでもいい。そんなにいやならやめちゃえばってセフレ、あ、元セフレか、に言われた。でも他の仕事をするのもいやだから(そもそも働くことがNGなので)、渋々顔を顰めて働いている。ネイルや、まつ毛パーマや、美容医療の施術を受けるために、働いている。仕事って、ちょー面倒臭いね。仕事が楽な時が一番楽しい時だよね。昨日、去年同じ部署だった人がしれっと行事に参加していたのには引いた。この人よくうちの会社に顔出すんだよね。勘違いにも程があると思った。よくしてくれた先輩なのに、我ながら酷い。焼肉奢ってもらったくせに。先輩が自分に気があるの知っていたくせにさ。



 整形がしたい。全身脱毛も終わりが見えてきて、レーザーでしみやそばかすも焼いている。歯の矯正も始める。それらが終わったら整形がしたい。私はとても醜いから、整形をしないと。このままだと誰にも会うことができない(誰にもと言うのは大学時代の女の子のことだ。男は顔なんて見ていないから、会うことができるのだ。かれらは穴があればどれだっていいのだ。こんなこと書いたら、そうじゃない人もいるとかなんとか怒られそうだけどnoteなら許されると思いたい)ミソジニーの反対ってなんていうの? それに近いかも。


 自殺も飽きた。
 ODだけ、やったことないからあとでやる。ま、これは自殺とは言えない、子供の遊びだけど。


 人殺し(というよりセフレ殺し・父殺し・母殺し)もしないことに決めた。人の生の終わりを自分が決めることは傲慢にも程がある。


 してみたいこともある。


 結婚!!!!!!!!!!
 結婚というか、夜、一緒に散歩をする相手が欲しい。運動不足なので、ウォーキングがしたい。そして生ぬるい空気をほおに感じながら、同じ部屋に帰りたい。そのためだけに、結婚がしたい。だから相手はデブがいい。マッチョだと走らされる羽目になる。だから優しいデブがいい。料理上手の。優しいデブ。微笑みデブ。フルメタルジャケットよりは痩せていて欲しいけど。


 たいしてほしくもない物を、病気のように盲目的に買っていたのだが、最近それにも飽きた。もういらない。全部いらないから捨て始めている。味が薄くなってきた電子タバコだけ買い足した。それだけ。



 あー良き天気。大学の女友達に会いたい。中高なんて友達いなかったからさ、そこが唯一の拠り所なのよね。大学の友人はみんないい子。綺麗な子。賢くて優しい子。心が洗われる。だから会いたい。人としてしゃんとさせてくれるから会いたい。でもブサイクだから自分からは誘えない。彼女たちとの飲み会も楽しみたい。彼女たちと合コンもしたい。そんで一番気になる人にどんどんアタックとかしてみたい。でもブサイクだから。ブサイクだから。ブサイクだから控えめに。臭いため息をついていないとダメだ。
 誘われた時だけ微笑んでいればいいんだ。



 平日。朝起きる。仕事に行く。退勤する。夕食を食べる。風呂に入る。寝る。
 休日。朝起きる。オナニーする。寝る。起きる。Xで屁理屈をいう。寝る。オナニーする。トイレする。筋トレする。本を読む。オナニーする。夕食を食べる。風呂に入る。映画を見る。オナニーする。小説を書く。Xで屁理屈をいう。自殺未遂をする。辞める。寝る。バカじゃねえの。



 わたしあんたのこと好き。
 死ぬのも飽きたし、生きてみるかな。楽しんでみようかな。でも楽しいって思ったことないよ。何かに没頭して楽しいと感じたことないよ。あ!メイクするの好きだな。服を着るのも好きだな。ただその一瞬間のために、生きている気がする。(あくまでも瞬間だ。どうせ出かければ、ゆく先々のパウダールームで己の醜形に病むのだ)でももうコスメも飽きてきたから、いよいよ楽しめるものがないかもしんない。



 Vろぐもどきを投稿していたティックトックも無事飽きた。公式LINEは一日で飽きた。(一人にブロックされて完全にやる気をなくした)私は熱し易く冷めやすいのかもしれない。最近は昆虫が好き。昆虫のことをよく考える。幻覚が見えるくらいだもん。でも昆虫の話なんかしても、誰にも相手にされないだろうから、それに昆虫ブームもすぐに去っていくだろうから、こうして私が好きだったものはいつも砂の中に入って「なかったもの」になってしまう。



 十八の時、どうなってもいいやって思っていた。死んでもいいとまでは思わなかったけど、どうでも良かったからどうでもいい人といっぱい、とんでもセックスをしていた。十八歳のばかに群がる二十代後半から三十代半ばのおっさんはいつも微妙にキモかったが一番キモいのは自分だったと今でも思う(気分はナオミだったのだ)今ではどうでもいいおっさんに時間を割くのも体力がいるし、賃金も出ないのに気を使うなんてことはあってはならないと思うから、パトロンもクソもない。金もないです。


 ただ十八の時のどうなってもいいやが二十五になった私にもそのままの形で降りかかっている。痛々しすぎる。セフレがいなくなって、どうなってもいいやが加速しちゃったんだよな。フォードVSフェラーリっていう面白い映画があるんですけど、あのスーパーカーくらい加速している感じ。てかタイヤ変えてくれよ。優しくて料理上手なデブがタイヤを変えてくれるのを、わたしはずっと待っている。自分のタイヤくらい自分で変えろよという話ですが。自分の感受性くらい、ねえ。



 このまま、きっと三十代になる。三十代になってもこんなこと言っていたらどうしよう! やっぱり早めに死ぬべきなのかな。知らないけど。



 叶姉妹のファビュラスワールドって、スポティファイで聴けるんだけど、いいよ。通勤中に聞いている。恭子さんが美香さんにいうのよ、自分で聴いておいて「そうなの? 知らないけど」って。これが良くて、Xの自己紹介文に載せました。


 みんなも、聴いてみてくださいね〜。知らないけど。
 さようなら、また明日。






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