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2022年 サマーソニック Day1に参加した話

サマーソニック2022 Day1へ参加した。
最後に行ったライブは2020年1月にリキッドルームで行われたルイス・キャパルディだったので、かれこれ3年ぶりのライブ参加ということになる。

10代半ば頃から、少なくとも数ヶ月に1回はライブに行っていた身からすれば、3年もライブに行けないという異常事態を招いた原因は勿論コロナウイルスの蔓延だ。

海浜幕張駅のホームに到着するや否や、あまりの人の多さに一瞬たじろいでしまった。心の底からコロナに感染したくなかった僕はパンピーでは想像できないレベルで人混みを避けて生活してきたが、そんな一瞬の機微などひとたまりもなく人混みに飲み込まれてしまった。

そこから幕張メッセのリストバンド交換所まで長い長い列を並び、屋内に入るまでに30分以上掛かったように思う。サマソニには何度も参加しているがこんなことは初めてだった。

ということで、備忘録的にライブレポを書き残しておく。

The Linda Lindas (初来日)

入場に手間取ったこともあり、リンダリンダズは15分くらいしか見ることができなかったが、初来日でマウンテンの7割ほど人が埋まっていてビビった。ドラムのミラは11歳で最早ティーンエイジャーですらないのだが、そんなことを忘れるくらいパンクでいいライブだった。
もう夏休みも終わって新学期が始まるのでサマソニ後はアメリカに帰るらしい。かわいい。

Beabadoobee (初来日)

ダッシュでマリンスタジアムまで移動したが、正面の入り口が2Daysチケットを持っている人しか通行できないようになっており、大好きなCareを聞き逃してしまった。スタジアムに鳴り響くグランジテイストなサウンドが最高すぎて、このまま何時間も聞いていたかった。頼むから来日公演を是非!!

Rina Sawayama (初来日)

2020年のアルバム"SAWAYAMA"を聞いた人なら誰もがスタジアムでのライブを想像したであろうが、それを凌駕するパワフルなパフォーマンスにただただ圧倒された。メタルとポップの融合したサウンドと圧倒的なボーカルにジャンプして乗りまくる以外の選択肢など無い。バックの映像で新藤兼人監督『藪の中の黒猫』を使うセンスの良さよ。ラストのLGBTQに関するメッセージとともに演奏された"Lucid"そして"Free Woman"は熱かった。来年の単独公演も素晴らしいステージになりそう。

Måneskin (初来日)

このあたりからスタジアムも9割以上埋まってきていた。
マネスキンがライブバンドだということはよく知っていたが、1曲目からテンションMAXでそのままラストまで一気に突き進む清々しいパフォーマンスだった。これぞ剥き出しのロックンロール。めちゃくちゃフェス向きで1曲も知らない人でも楽しめたはず。ダミアーノの「がんばれがんばれ!」はちょっと面白かった。ヴィクトリアも本当最高だった。

King Gnu

ここでスタジアムは満杯になって、通路も人ですし詰状態に。周囲も明らかな邦ロックファンが増えてきて、精神的なアウェー感が高まってくる。いざライブが始まると、想像よりもしょっぱい感じで驚いた。Twitterでも炎上したマネスキンジョークは現場でも相当寒かったが、それ以上にパフォーマンスがイマイチなことが何より残念だった。少なくともマネスキンの後に聞くライブでは無い。30分くらいで耐えられなくなり友人とスタジアム外へ移動…。人が多くなければ、Kacey Musgravesを見るべきだったな。

The 1975

一旦テンションがクールダウンしてから待望のThe 1975。
暗転後、サックスの音色から"If You're Too Shy (Let Me Know)"がスタートした瞬間、感極まってしまう。そこから"Love Me" "Chocolate"とアンセムの連発で、今日のセットリストは一体どうなってしまうんだ!?と嬉しい悲鳴を心の中で上げた。
そしてライブデビューとなった"Happiness"と、まだリリース前の"I'm in Love With You"を世界で初めて生で聴くというとんでもない体験までしてしまった。
ラスト"Sex"から"Give Yourself a Try"でテンションを最高潮まで持っていき、
緩急自在に繋いだライブは終了した。

元々東京だけ何故か持ち時間が60分程度しかないという謎な状況だったが、リバティーンズがキャンセルになった影響で急遽90分に伸びるという奇跡が起きたおかげもあっただろう。
新作発売前、1発目のライブがサマソニだということもあり、1週間前から日本入りして入念にリハーサルを重ねていたことがよくわかるライブだった。
あまりにも圧倒的で、歴史的な大事件に立ち会った感すらあった。
来年も日本でツアーを行うという情報もあるので、その頃にはコロナも流石に落ち着いていると信じたい。

PS 前回の来日時は、ステージで大吟醸ラッパ飲みしていたが、今回は水筒から日本酒をお猪口に入れて飲むスタイルに進化していた。

その他雑感

Squidがタイムテーブル的に見られなかったことは本当に無念だった。
また別の機会で来日してくれることを祈っている。

マナーに関しては、Day1に参加した人の9割はきちんとマスクをつけていたし、アーティストに煽られてもそこまで歓声は上がっていなかった。(基本的に声を出していたのは前方ブロックにいる人たちだけだと思われる)
配信で見ていたDay2は前日と異なり、タガが外れた人が多いように見受けられたが、実際のところどうだったのかは気になるところ。

どちらかと言えば、尋常では無いほど人が多かったことの方が心配だった。どこに行っても混雑していてほぼ逃げ場が無い。特にKing Gnuのタイミングでは通路で立ち見する人もかなりいて、外にも出るのも戻るのも難しいレベルだったので、クリエイティブマンはもう少し人数のコントロールをすべきだったと思う。実際の数字は不明だが、コロナ以前のチケットがソールドアウトしていないサマソニより、コロナ禍のチケットがソールドアウトしたサマソニの方が参加者が多いように感じたので、営利企業とはいえ社会道義的に批判されてしかるべきだろう。

とはいえ、3年ぶりのライブは本当に楽しかった。まさに命の洗濯というべき時間だった。生で音楽を一身に浴びることが自分の人生にとってどれほど重要だったのか思い出させてくれる体験だった。


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