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4ブロックの時間配分

前回記事で三幕構成の幕比率について触れ、
https://note.com/furaidopoteto/n/nba34f83e6b8e?from=notice 

自分の掴んでいるストーリーへの感覚は、
序破急だったと書きましたが、

少し説明が足りなかった点があり、
その補足となります。




https://kakuyomu.jp/works/1177354055193794270/episodes/16816452219432122499 

二幕後半と三幕の境に位置する、
PP②(プロットポイント)は不要、
と前回の記事で書きましたが、

正確には、
そこで区切る必要性を感じない、
ということです。

PP②は、
ストーリー後半において、
葛藤に苦しみ、
絶望の縁に立たされた主人公が、
立ちあがる局面が書かれた箇所なので、
PP②自体もちろん不可欠なものですが、

しかし一方で、
そのポイントというは、
ストーリー全体を見渡したときに、 
自分の中では、
あくまで後半パートにおける、
展開の一つでしかなく、

ストーリー前半戦である、
PP①からミッドポイントに至るまでの間に、
区切りが設けられていないのと同じように、

(たとえば、
「タイタニック」では、
ジャックとローズの仲が深まったのち、
一転、ローズは心を閉ざしますが、
それは前半パートの展開の一つであって、
転換点としては扱われない)

PP②に対しても、
はっきり転換点といえるPP①や、
ミッドポイントに匹敵するような、
重要なポイントとは思えない、
といった認識です。

それよりも、
ブロック分けするのであれば、
三幕に訪れるクライマックス、
つまり、
事件解決シーンを境目とするほうが、
区切り方として、
しっくりくるのではないか、
そうした捉え方です。

そして、
それを4ブロックで表すと、
3ブロック+おまけ、
の形になるため、

自分のストーリーへの感覚は、
4ブロックから成り立つ三幕構成ではなく、
3ブロック構成である序破急だったのだ、 
と気づいたのですが、

■破
作品において展開や転換が起きる部分です。
序で引きこんだ読者を、破で面白くなりそうだと期待させ惹きつけます。
起承転結の「承転」の部分に当たります。
「承と転」ではなく「承転」であることに注意が必要です。

https://www.choeisha.com/column/column29.html 

「序破急 脚本」と検索し、
いちばん上に出てきた上記サイトでは、

引用したように、
破のブロックを、
承転に相当する部分としており、

序破急を、
起+承転+結
と説明しています。

自分の場合、
後述するように、
起+承+転結、
なので、

本来の序破急とは、
違うのかもしれない、
ということも付け加えておきます。



もう一つ、
リズムの観点からも、
少し補足します。

三幕構成や、
おそらく起承転結もそうですが、
ストーリーを4ブロックに分けたとき、
最後のブロック(三幕または結)は、
ラスボスとの戦いや、
ヒロインへの愛の告白といった、
クライマックスを描くブロック、
というのが一般的な捉え方だと思います。

以下、
自分の好きなラーメン屋の、
天一をたとえに出して、
話を進めますが、

店に入り、

①ラーメンを頼む
②麺を食べる
③追加で頼んだ替え玉を食べる
④スープを飲み干す

の4つの工程があるとして、
便宜的に、
それぞれに要する時間は同じ、
と仮定した上で、
それを起承転結に置き換えると、
そのまま、

起 ラーメンを頼む
承 麺を食べる
転 追加で頼んだ替え玉を食べる
結 スープを飲み干す

になると思います。

三幕構成でいうなら、
一幕でラーメンを頼み、
PP①で頼んだラーメンが出てくる、
二幕前半で麺を食べ、
ミッドポイントで替え玉を注文、
二幕後半で替え玉を食べ、
PP②で残すはスープだけとなり、
三幕でスープを飲み干して、
完食、
ごちそうさまでした、
といった感じです。

これが4ブロックの捉え方だと思いますが、
一方で、
自分の捉え方としては、

一幕でラーメンを頼み、
PP①でラーメンが出てくる、
二幕前半で麺を食べる、

ここまでは同じですが、
以下、

ミッドポイントでライスを注文、
二幕後半でスープにライスをぶっこみ、
スープもろともライスを食べ、
クライマックスで完食し、
三幕で水を飲み、
ごちそうさまでした、
といった感じです。

自分はこのリズムなんです。

あくまでたとえなので、
いやいや、
なんで替え玉から白ご飯に変わってんだ、
など、
もろもろ突っ込みはなしと、
お願いした上で、

リズム主体で捉えたとき、
(仮に各ブロックの時間を10分とすると)

起 ラーメンを頼む(10分)
承 麺を食べる(10分)
転 スープもろともライスをかきこむ(10分)
結 おまけで水を飲む(10秒)

が理想のリズムで、

頼む
食べる
食べる
食べる(=スープを飲む)
完食

ではなく、

頼む
食べる
食べる
完食

のリズムです。

したがって、
書くときの意識として、
後半をPP②で区切ってしまうと、
替え玉を食べ、
それからスープを飲む、
となるので、
結果、
後半が間延びし、
のっぺりするような気がします。

それを防ぎたい、
という思いをもっているので、
転と結(二幕後半と三幕)を区切らず、
起+承+転結の形、
つまり、
3ブロック(起+承+転結)、
のイメージで、
後半パートを一息で駆け抜け、
おまけとして、
お冷やを飲みたい、
と思うのです。

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