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おじいちゃん部|#完成された物語

第一弾に続きこちらにも参加させて頂きました。


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最近、公民館の予約表に『おじいちゃん部』がよく登場する。

「何かしら、おじいちゃん部って。老人会の男性版?」

私が首を傾げていると突然一人の老人に話しかけられた。

「お嬢さん、あんたんとこにじいさんはいるか?」

戸惑う私へ老人はことの事情を話し始めた。

所属する老人会が主権を巡って分裂し、おばあちゃん部とおじいちゃん部が発足した。

ゲートボール対決で決着をつけることになり、部員は5人必要だったが、あと一人がどうしても集まらない。

部員と思しき他の老人たちも集まってきて、

「齋藤さんを誘おう」
「バカいえ。奴さんは寝たきりだ」
「早く5人集めなければ」

とあれこれ話している。

「あの、うちのおじいちゃんでいいなら」

私がいうと老人たちはぱっと目を輝かせた。

こうして晴れて部員が揃い、老人たちは予約していた部屋で祝杯をあげた。

「今日はめでたい!」
「餅だ! 餅を食おう!」

餅を詰まらせたことで部員の数が二人減り、再び部員探しが始まった。

(おわり)

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