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The Article of the Day! ジャーナリスト・立花隆さんの遺言

こんばんわ!

今日は先日亡くなられたジャーナリストの立花隆さんについて書かれた「President」と「文春オンライン」の記事を共有します。

ちなみに、私は彼の著書を読んだのは実はここ数年で、特に印象的だった作品については、本のレビューを書かせていただいてます。

そんな立花さんですが、東京大学で講義をもたれていたことは知られていますが、引退される前に6時間に及ぶ講義をされたのだそうです。

記事の初っ端から

70歳の誕生日、60代に別れを告げて70代に入ったまさにその日、とうとう最後の一山を越えたんだなという思いがしました。そして今、目の前には70代という地平が広がっていますが、その向こう側に、自分の80代、90代という未来平面が広がっているかといったら、いません。70代の向こう側は、いつ来るか分からない不定型の死が広がっているだけという感じなのです

衝撃的なメッセージです。

そして、こんなことをおっしゃっています。

実際問題として、たくさんの人が20代前半で一生取り返しのつかない大失敗をしているものです。例えば、オウム真理教に入って死刑囚になってしまった君たちの先輩たちなんかがそうでしょう。しかしあれはほんの一例で、20代前半で一生取り返しのつかない失敗をしてしまった人なんていくらでもいます。その多くが、自分では文句なしにいいことをしているつもりだった、というところが人生の悲劇です。20代前半というのは、そのような思い込みに基づく大失敗を犯しやすい年代なのです

ジャーナリストとして、オウム真理教の事件も追っていた立花さんだからこそ、さらっと出てくる言葉です。

準備万端ととのえた上で、人生の大きな曲がり角に差しかかることができる人はほとんどいません。準備不足は人生の常です。したがって失敗もまた人生の常です。ということは、必要以上に失敗を恐れることはないということでもあります。失敗は成功のもととはよく言ったもので、適切な失敗の積み重ねがない人には、将来の成功は訪れて来ないということも、ここで同時に言っておこうと思います

70代になられた立花さんの言葉は一つ一つが重たい!刺さります。

✔︎若いときに犯す大失敗の原因でいちばん多いのは「思い込み」
✔︎真偽を疑ってもみないことの中に誤りの原因がひそんでいることが多い

君たちがどれほどものを知らないかを教えるためです。大学生は、この社会ではまだヒヨコのごとき存在です。二本足でやっと歩けるようになったので、本人はもう一丁前になったつもりでいるかもしれませんが、実はまだ世間様のことなどほとんど何も知らない存在なのだということです。
メディアの報道をいくらカバーしても、
本当に社会で起きている事象の大半は
分からないままに終わるということです

メディアが伝えるものは、いつでもリアリティの皮相の部分だけです。事件の影の部分というか、より深いレベルの真実を知ろうと思ったら、何年かして、その事件に入れ込んだレポーターが当事者たちにディープな取材をして本を書くまで待つほかありません。
この社会には「そもそもの影の部分」というか、闇社会あるいは社会のダークサイドとしか言えない部分があって、そこはそもそもメディアがカバーする範囲に入っていないのです。

この社会のオモテウラ構造のどのあたりに自分が入っていくかということ

立花さんが、人が入り込める社会のオモテウラ構造のポジショニングについて4分割説明されています

✔︎オモテだけしか知らないナイーヴな純オモテ種族として生きていく
✔︎オモテ社会とウラ社会の間を行き来する両生類として生きていく
✔︎ウラ社会に身を沈めて生きていく
✔︎全身どっぷり浸かるか半身だけにしておく

そして

日本のGDPの結構な部分が、社会のダークサイドとの交易関係の中で産み出されているということをおっしゃっています。

そして、週刊誌にはこのダークサイドの情報がちらほらと入ってくるとおっしゃっていました。

マスコミの世界とサイエンスの世界に共通して必要とされる精神が、「職業的懐疑の精神」(professional skepticism)です
自分としては信じたい話でも、まずは「本当にそうか」と徹底的に疑ってみて、その信憑性をとことん確かめるまで信じないという精神です。この精神がない人はサイエンスの世界でも、マスコミ界でも落第生になります。

まずい。。私はもしかして落第生なのか。。。疑っていなさすぎる?!

さらに、田中角栄論を書かれた際に、チームで書かれたといういエピソード。そして

チームの仕事は、チーム全体の経験知の集合量で決まってくるものです。

この言葉にとても共感を覚えました。

その上で、

結局、人間に何ができるかは、その人がそれまでにこなした仕事の量と質両面の関数値です。

最後のこの部分。

自分ごとに振り返ると、20代→40代を比べると、今の方が断然面白い。もちろん、見かけはだいぶ「おばさん」になったけど、

脳味噌とハートは、20代よりずっと充実している

と思う。80歳になったら、立花さんに少しくらい近づけるのだろうか。まだ40年くらいあると思ったら、なんかいける気がしてきた。いや、どうなんだろう(笑)

やる気だけは持ち続けたい。

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