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Uniswap-24歳無職が3000億円を集めるまで(第1話)

2018年11月
アメリカの22歳の男性Hayden Adamsさんが、Uniswapというサービスを発表しました。
発表以降少しづつユーザー数を増やしていた同サービスですが、発表から2年後の2020年夏、ひょんなことから大ヒットを果たし、3000億円を集める巨大サービスに成長しました。今回、皆さんにそんな開発者の2年間の熱狂を追体験してもらいたいと思い、記事にしました。
(開発者の英文ブログを情報源に記述しています。)

連載物になりますが、お付き合いください:)

物語を始める前に-Uniswapとは?-

仮想通貨関連のサービスの1つです。Bitcoinに次ぐ市場規模第2位の仮想通貨「Ethereum」に関連した「ERC-20」と呼ばれるトークンの分散型取引所(DEX)です。(要は、企業の仲介無しに、パソコンのプログラムによっで、見ず知らずの個人間で仮想通貨の両替が出来る場所のようなものです。)
2020年6月時点で、DEXの41%のマーケットシェアを誇り、DEX最大手の取引所です。

*この記事は、仮想通貨や、ブロックチェーン の仕組みを知らない人でも読める内容にしています。Uniswap自体の使い方を知りたいという方はリクエスト下さい。記事化考えます:)

それでは、物語を始めましょう。

Chapter1:会社を首になった...Ethereumの受け入れ

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「会社をクビになった...」
Uniswapの誕生は、開発者であるHaydenさんの解雇から始まります。
Haydenさんは大学卒業以降、シーメンズで機械工学の技術者として働いていました。理由は述べられていませんが、2017年6月6日、突然同社に解雇されてしまいます。

途方に暮れていたHaydenさんは、友人のKarlさんに相談します。
*Karlさんは当時、Ethereumと呼ばれる仮想通貨の親玉「Ethereum財団」でCasper FFG(と呼ばれる新システム)の開発をしていました。

Haydenさん
 「会社をクビになった...(>_<)」

Karlさん
 「解雇おめでとう!
     この解雇は君の人生で一番良いイベントになると思うよ。
  どうせ機械工学はオワコンの産業だよ。Ethereumがこれから熱いし、
  君はまだ若い!君はEthereumのコードを書くために生まれてきたんだ
  よ!コードを書こうぜ!」

Haydenさん
 「コードの書き方なんて知らないよ」

 Karlさん
 「別にコーディングなんて簡単だよ。しかも、誰もスマートコントラクト*の書き方なんて知らないよ。Ethereumは凄いんだぜ!Proof of Stakeだし、トラストレスだし、コンピュテーションだし...」
(*Ethereumを動かすためのコードのこと)

Haydenさん
 「わかったよ...」

Haydenさんは友人のKarlの熱弁を受けて、いまいち腹落ち感がない中ではあるものの、Ethereumを受け入れてみようと決めました。
その後2ヶ月間はEtherumのスマートコントラクトのプログラムを作るために必須となるSolidityとJavascript(というプログラム言語)の勉強に集中することにしました。

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同時に、単に知識を詰め込むのではなく、使える知識にするために、何かしら動作する、使えるプログラムを書こうと思い立ちました。友人のKarlさん勧めで、Ethereumの産みの親であるVitalikさんのブログ記事(Reddit, Blog)を参考にして、AMM(Automated Market Maker/自動マーケットメーカー)と呼ばれる仕組みを作ってみることにしました。

こうして、Haydenさんの怒涛の2ヶ月が幕を明けました。
そんな2ヶ月間と、その後の飛躍は、第2話にてご紹介します。

第2話はこちら

※参考文献:Uniswap-history

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