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インコのサイズのお話ーーーインコとの暮らしあれこれ その4

今日は、ちょっとしたうんちくを語ろうかな、などと、思うのであります。

昨日、偶然、2つのインコと暮らしている方の記事を拝見しました。種族は、セキセイインコとウロコインコで、違うのですが、どちらも小型インコのお話。

私が、子どものころ、そして、20数年前に再びインコと暮らし始めた頃よりも、鳥さんに関する知識や彼らと暮らす方法などについては、かなり進んできたなぁ、とは思います。いまや、インターネットの時代。疑問に思うことや知りたいことがあれば、PCでもスマートフォンでも、検索すれば素早く調べられたりしますからね。

それに、SNSも発達していますから、調べているうちに、専門家のブログを見つけたり、知り合ったりする。加えて、良きにつけ悪しきにつけ、”口コミ”ってのもあります。便利だけれど、怖い時代にもなりましたね。

そういう時代にあって、何故か鳥さん、ことにインコのサイズについては、専門店を名乗るところでも、いい加減だったりします。

以前、noteで、かかりつけだった鳥専門のドクターからの指導をもとに、書いたことがあります。

体重が、100グラム以下の鳥さんは、すべて「小型」。100グラム~300グラム以下の鳥さんは、「中型」。これ以上が「大型」。

私は、インコとの暮らしが長いので、これ以降は、インコのことに範囲を限定しますが、上記の規定は、そのままインコのサイズに当てはまります。

これは、多くの飼育書などもそうのようですが、何故か、鳥さんに関しては、体重ではなく、体長でサイズを区別しているようです。見た目の大きさで、分けているわけですね。

これは、かかりつけだったドクター(また、お世話になりそうな気もしますが)によれば、非常に危険だというのです。

例えば、先にあげたセキセイインコは、平均体重が、35~45グラムくらい。また、ウロコインコは、大体60グラムから、70グラムくらい。私の手元にもいるので、よく話題にするオカメインコは、80グラム~95グラムくらい。これらの小型インコたちと、体重が100グラム以上ある中型インコたちが、同じご飯を食べるとどうなるか? 

たいてい、オカメさんもウロコインコもお店では、”中型インコ”として扱われていますから、中型インコ用のご飯を上げるように、言われるはずです。私も昔、そういわれて、そうしたものです。けれど、身体が小さい子を大きな子のご飯で育てれば、当然、身体に不都合が出てきます。脂肪分が多くなりすぎて、それがもとで、病気になるわけですね。人と同じです。

私は、愛鳥をドクターのところに初めて連れて行ったとき、思いっきり叱られました。食べさせているご飯のサンプルを持っていきましたが、それを目の前で捨てられて、「こんなものあげてたら、寿命縮めるようなもんだよ!!」と、叱責されたものです。飼い方のほとんどを否定されて、ショックのあまり、3日寝込んだほどでした。

まぁ、そこからなんとか立ち直り、いろいろ教わって、今があるわけです。その時連れて行った子は、当時は、「10年生きられないかもよ」と言われていたのに、20年生きてくれました。

ドクターが言うのは、要するに、自然界と違って、外敵もいないし、ご飯も必ず食べられて、なおかつ狭いかごにいるのだから、どうしても、運動不足になって、太りやすくなる。だから、極力粗食にして、野菜とカルシウムを欠かさないようにして、基礎体力をつけること。それが一番大切なのだ、と。そのためにも、体重管理が重要。必ず、愛鳥の体重を知っておくこと。体重の増減が、体調のバロメーターになるから、とのことでした。

インコのサイズについての知識がおかしいと、ここでつまずくわけですね。今日、見出しに使わせていただいた写真のインコは、”ゴシキセイガイインコ”という種族です。オーストラリアの公園などで、日本の鳩のように観光客に、群がって食べ物をねだることで、有名だったりします。果物が大好きで、羽がカラフルで美しく、性格も陽気で人懐っこい、中型インコです。私は、この種族と暮らしたことはありませんが、お店で出会ったりすると、甘えてきて、良いなぁ、と思います。

このゴシキセイガイインコが、確か、体重が150グラム前後が、平均体重のはずです。この種族と同じ内容の食事を、彼らの体重の半分程度のウロコインコや、それ以下のインコが食べたら・・・・。或いは、100グラム近い体重があっても小型インコのオカメインコであっても、同じ内容の食事は、良いわけがありません。

それぞれの子に、持って生まれた寿命がありますし、長生きだけに意味があるとも、私は思いません。けれど、せっかくご縁があって出会って、お迎えした命です。できれば、少しでも長く元気で、ともに幸せに暮らしたいと願うのが飼い主さんの偽らざる思いだろうと思うのです。

私のかかりつけだったドクターは、「食事に気を付けるだけで、鳥さんと飼い主さんが幸せに暮らせることを伝えたくて」鳥専門の獣医さんになったのだと、聴いたことがあります。もちろん、ご本人が、大変な愛鳥家でもあることはいうまでもありません。

セキセイインコだけが小型インコではないんですよ。ウロコインコやサザナミインコや、オカメインコと暮らしてらっしゃる方々! 愛鳥さんのご飯を見直してみませんか? もし、体調に不安があるならば。


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