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番外編⑧欲しかった”えごころ”

ワシが高校1年生の時、必修授業で美術があった。男子校だけど・・・
美術史からはじまり、実際に画を描くことをさせられた。
鉛筆でりんごのデッサンをして、2学期からは油絵を。
油絵道具(簡易的なモノ)は入学時に購入させられた。

イメージ図です

美術室では、学籍番号順に座らされ、ワシの横には付属中学から進学の
”文麿(ふみまろ)君”というクラスメイトが居た。
苗字は出さないが、文麿は実名である。
ワシもいつも、ふみまろ君と呼んでいた。
大人しくて、雰囲気・喋りが上品な文麿君は、画がとても上手だった。
ワシの作品と比べると天と地ほどの差がある出来栄えだった。
さすが美術部部員という感じだった。
美術の成績は、美術史のペーパーテストと作品の完成度により評価される。
0~10までの絶対評価であった。(4以下が赤点。0と1は留年決定)
文麿君の画は、素人のワシが見ても9か10に見えたが、
ワシの画は、どんなに頑張っても5にしか見えなかった。
ちなみに5といふのは、欠席無く真面目に画を描いていれば貰える最低点。
ある授業時に美術教員から、
『ぷくぷくは、えごころが無いなぁ~。でも、頑張って描いているのはわかるぞ!!』
と言われた事があった。正直、とても悲しかったのを覚えている。
この時から、”ワシは6以上はもう求めない。5でいいよ”
となってしまった。

なぜ、忘れていたこのエピソードを想い出したかというと

とある麻雀プロの作品

この画を見て、えごごろの話を思い出したのだ。
この作者は普段の麻雀教室でも、いろいろな画をかいているらしく、
とても上手だと思う。

実際の画(Twitterに投稿された&実際に撮影)

上手く書けるのに、先の画は
”あえて、えごころがある作風”にされているのである。

プロが描いた画だと

ウヒョ助さんの画

モデルの人物を知っている人だと、
”すごく似てる!!”
”雰囲気出てる!!”
と思える画であるが、先の”とある麻雀プロ”の画は、
まさしく味がある画と思えたのである。
あの時の美術の先生が言われていたのは、こういふ事なのでは?
と、見た瞬間に思い出し、思ったのであった。

系統は違うかも知れないが、ある意味これも味がある画かも知れない。

イーソーの進化を描いた作品

少しで良いから”えごころ”があったなら・・・・
と、昔を思い出した暑い日の出来事。

ぷくぷく








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