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闇堕ちへの誘い(いざない)③
それから二、三ヶ月も過ぎた頃。
季節もそろそろ変わる頃で、わたしはまた洋服を買おうといつものショッピングルートへと向かった。
駅前駐車場に車を停めロータリーの前を歩き出した時、一瞬デジャヴかな?とドキッとした。
数ヶ月前と同じように、品川ナンバーの高級セダンが数台ロータリーの端に停車していて、周りにはまたギャル男とおぼしき青年たちが点在して、道ゆく若い女性に声をかけている。
また遭遇してし
闇堕ちへの誘い(いざない)②
スタスタと歩みをすすめながら、ダメージデニムのイケメンは話を続けた。
「お姉さん、かわいいですね!芸能界に興味ありませんか?」
ことわっておくが、わたしの容姿はごく一般的。
飛び抜けて目を見張るような美人だとか、学校で話題になるようなかわいい子、というわけではない。
至って普通、地黒だし、背は小さいし、スタイルだって中肉中背で、可もなく不可もなくと言った具合だ。
芸能界だなんて自分とは無
闇堕ちへの誘い(いざない)①
別記事で少し触れたが、若かりし頃の私はというと、世の中で言う「ギャル」に近かかったと思う。
ノリよく友人とワイワイ楽しく遊び暮らし、恵まれた楽しい日々を過ごしていた。
のんびりした田舎の小娘だからか、あまり人を疑ったりせず、我ながら中身はピュアだったのでは無いかと振り返って思う。
そんな20歳すぎくらいの時の出来事。
近くの街にひとり買い物に出たわたしは、なにやらその駅前で不思議な光景を目