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恨・忘れられない初めての判定日 後編

初めての不妊治療、胚移植の判定日。びっくりするくらい、満面の笑顔で軽く陰性判定を告げられて、ショックを受けた後、今でも忘れられない更に酷い暴言が待っていました。


前回:恨・忘れられない初めての判定日

つづき↓

陰性なら一応、何か原因があるのか聞いておきたいところです。

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結局、陰性判定を繰り返した現在でも、ここまで酷い医者は他にはいなかったけれど、他の先生達はたいていは、卵の力が弱かったのでしょうとか、1人だけ、手術をしたから血行に問題があるのかも、と教えてくれた先生もいました。

責めてるわけじゃないんです。何かしら、理由があるなら次に繋げたいし、改善できるかもしれないし、納得できる言葉が欲しかったんです。

でも、この目の前の人は、もはや医者なんかじゃなかった。白衣を着た、ただのコスプレーヤー。

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まるで、日本語がわからない外国人のごとく、「原因?」「原因??」と、それはどんな意味ですかみたいに、1人でつぶやくように首をかしげて私に訴えかけてきました。

さすがにびっくりに加わって、困惑してきます。

そんな数秒が流れた後、その先生は、急に奥のカーテンに向かって、低いトーンで叫びました。

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すると、奥から登場したのは・・・

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個別説明会で、軽く「妊娠できます、子宮があれば誰でも」と言い放ったタコチュー先生でした。

でも、あの時とは全く違う感じでめんどくさそーに、「原因なんてないですよ!」と投げつけるかのように、言葉を返してきました。

そして、続けてとんでもない暴言を吐いてきたのです。

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「そもそも、不妊治療の妊娠なんて宝くじに当たるようなもんなんだから」

詐欺に遭うってこういうことなのかもって思うような変わり様でした。

映画やドラマでよく見る、儲け話を進めといて、失敗したら、誰が成功するって言いました?って簡単に言う的な。若手が困り果て、奥からボスを呼ぶ的な。そして、逆ギレされるっていう。

その上、このタコチューは、不妊治療の医者失格なんじゃって思うくらいの言葉を更にブン投げてきたのです。

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「本当に妊娠できると思ってたんですか?」これ、不妊治療の医者が絶対言ったらいけないやつ。

励ませとは言わない。でも、真摯に治療に向き合っている患者に絶対に言ったらいけない。免許剥奪くらいの重みがある言葉な気がする。

まぁ、ドラマや映画みたいに、悪徳な町医者に引っ掛かったとしても、ここは一日何千人と患者が来る大病院なのです。なのに、今目の前にいる二人は、医者とは呼んではいけないくらいの人間達。

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そんなタコチューに追い打ちをかけ、キラキラ女子も急に、ドヤ顔でとどめの一言を刺してきました。

私よりも先に、隣にいた普段は温厚なシロー丸がめずらしくキレていました。(静かにだけど)

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陰性判定、ただでさえショックなのに、それをえぐってきて、まるで患者がショックを受けている姿を笑うかのような、こんなことってあるんだ。

これが”不妊治療”なのか。

痛い思いして、大金払って、とんでもないギャンブルで、ズルは一切しないで、真摯に向き合っても、こうやって言葉のナイフで切り裂かれまくるのが不妊治療なのか・・・

もっと、陰性だったとしても、せめて次に希望を持たせてくれないものか。

これが、私の初めての高度不妊治療の判定日の思い出です。

嘘みたいな本当の話です。

今でも、このキラキラ女子は、まだあの不妊治療の医者の椅子に座っているのかな。そう思うと、恐ろしいな・・・


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